相沢こうた

相沢こうたの使命

こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。

2022年8月

〇暑いですね、と先月の書き出しもこの言葉でした(笑)。私の長男が夏休み中の学童保育にお世話になっておりますが、あまりの日差しの強烈さと外気温の高さで、校庭で遊ぶことが出来ないと嘆いていました。それほどに危険な暑さが続いていますので、熱中症予防をはじめ、体調管理には十分にお気遣いください。

・参議院選挙の遊説中に安倍元総理が銃撃されてからひと月が経過しました。岸田内閣は、首相経験者の葬儀としては戦後２例目となる国葬を行うことを正式に決め、本年9月27日に半世紀ぶり、無宗教形式で行うと閣議決定しました。しかし国葬令は1947年に失効しており、国葬には法的根拠がないとの批判も根強く、政府が国葬とすると発表した時に、私も少し強引過ぎるのではないかと印象を持ちました。

・今回の国葬に関して世論はどのような状況なのかと、いくつかの新聞社他が実施したアンケート結果を見てみますと、数値に多少のバラつきはあるものの「賛成・どちらかと言えば賛成」よりも「反対・どちらかと言えば反対」の意見の方が総じて多く、前者40～45％に対して後者50～55％といったところのようです。また年齢層が若いほど賛成が多く、50歳代以降は反対側の意見が多い結果となっていました。このことは安倍氏が現役で総理の任についていた時の実績をきちんと見ていた層ほど、その実績を評価していないということではないかと思います。アベノミクスとして取り組んだ経済再建の評価、集団的自衛権の限定行使を認める安全保障法制の整備に関する国会での対応やその評価は割れていますし、森友学園問題に関しては私個人としても未だ収束したという印象を持っていません。またアベノマスクは明らかに愚策であり、大量に残置されているらしいアベノマスクの管理費や処分費も含めて明らかに多額な税金の無駄遣いですし、国民にスティホームを呼びかけたインターネットの映像に一般国民との生活格差を気にもしない無神経ぶりも話題になりました。野党は国会で国葬に関する議論をしていく構えのようですが、議論となれば安倍氏のこれまでの足跡を改めてほじくり出すような場が想定され、そのことは現政権にマイナスとしての要素しかないように感じています。

・国葬ともなるとどの程度の予算が必要となるのでしょうか。参考比較案件として2020年に中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬が営まれた際は、9600万円ほどの公費支出が問題視されました。今回は党と折半の合同葬と異なり、国が全額負担する国葬ですので公費支出はさらに高額になることが予想されますが、国葬とするとは発表されましたが費用に関して国民にひと言も示されていないことも非常に引っ掛かります。

・凄惨な事件で命を落とされたことから「政治は暴力に絶対に屈しない」というアピールを強くしたいということが国葬につながっていると当初は理解しましたが、その後犯人の素性や目的、事件を起こすまでの経過や境遇、統一教会という胡散臭い宗教団体の存在と、安倍氏と団体の関係は全くの誤解でもなかったのではないだろうかなど様々な報道から、事件の概要が明らかになるにつれて私は事件当初に持った感覚とは随分と違った感覚でおります。
あくまでも私の主観ですが、国民から選ばれた政治家や総理大臣がしっかりと仕事をすることは当然のことであり、きちんとそれなりの報酬もいただいていますので特別褒めていただく種類のものでは無く、そういった当然のこと以上に国民に対して大きな実績を残された方、ある意味時代を作った方ならば、国葬に関して国民は黙ってうなずくと思うのです。安倍氏の実績を全て理解している訳ではありませんが、世論の半分以上もが反対である背景を単純に考えただけでも国葬に値しないのではないかと思っています。