八王子市議会議員

相沢こうた

KOHTA AIZAWA

相沢こうたの使命

こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。

8月

〇新型コロナ禍で、今年の日航機墜落現場の御巣鷹山の慰霊祭と慰霊登山は被災者に極めて近い肉親のみに絞るとの報道がありました。私の家内の叔母さんに当たる方が被災者ですが、血筋的には近いという距離では無い為、ほぼ毎年足を運んでいた慰霊登山を自粛しました。今年はあの事故から35年ということですが、改めて月日の経つのは早く日々の生活に追われているうちに悲惨な事件・事故であっても世の中の記憶は薄れて行ってしまうもので、同じ過ちを繰り返さないことが犠牲となった方への一番の供養になるはずだと思っていますが、それすらも年々危うくなってしまうのではないかと危惧します。

今年の終戦記念日は土曜日でした。全国的に黙とうが行われる正午に私は八王子駅近くにいましたが八王子市ではサイレンの一斉放送が無いため、今年も車載ラジオから流れる全国高校野球大会の甲子園球場のサイレンに合わせて黙祷をしました。ちなみに私の周囲で黙祷している人はいませんでした。全国では数えきれないほどの自治体が、また多摩地区でも町田市や三鷹市などは防災無線を使って一斉放送で終戦記念日であることのアナウンスとともにサイレンを流し一分間の黙祷を行っています。私は過去の議会で「八王子市は平和宣言都市であり太平洋戦争では空襲を受けた歴史があり終戦記念日の黙祷を行うべき、実施していないことを不思議に思う」と終戦の日の黙とうのサイレンを流していただけるよう複数回申し上げましたが未だに実現されません。市の言い分は「防災無線の使用方法は慎重に行うべきだ」というピントがずれたものであり、これは恐らく防災無線を使ってサイレンを流した時の一部市民からの苦情や、非常識な考え方を持った方からの抗議などの対応を心配しているのでしょう(議会報告Vol64を是非ご参照ください)。戦争は二度と行うべきではないという不文律も実際の戦争体験者が少なくなり、人々の記憶から遠ざかれば遠ざかるほど危うくなっていくのだと思います。第二次世界大戦の犠牲者は全世界で6000万人から8500万人、日本で310万人と言われています。その悲惨な出来事も終戦から今年で75年という長い年月が経過しており、いくら小中学校で平和教育を行っても、子どもたちの心にどれだけ届きどれほどの記憶となるのか怪しいものだと思います。あまりにも悲惨であった太平洋戦争の記憶を後世に伝え続けるためには、毎年の真夏の日中にサイレンとともに黙祷をし、各々が自らの心で戦争の犠牲になった多くの先人の御霊に様々な思いを寄せて、この日だけでも戦争というものを意識することが、世の中の記憶から戦争が年々薄れていくと感じる現代では、昭和・平成の時とは違った意味合いを持ち必要なことなのだと強く思っています。

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