こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。
11月
〇本年9月に行われた八王子市議会第3回定例議会におきまして、平成29年度決算に対する会派代表質疑を行わせていただきました。100周年記念事業における緑化フェアの成果、特別奨学金の支給制度見直し、駅前のムクドリ対策など9項目を選択して質問いたしました。代表質疑については市議会広報に掲載される運びとなっており、質問者が自身で質問した項目の中から2項目を選択して掲載することになっています。そのひとつに「観光大使である羽生善治氏を生かす取組みとして将棋を積極的に取り入れるべき」という項目を選択し、これが11月に発行された市議会広報として市内に配布されました。
〇私自身、将棋はからっきし弱く、幼い頃から兄弟や友人に将棋で勝った記憶はありません。それが何故将棋なのかと申しますと、きっかけは、北野学童保育所にお世話になっている二人の娘が「お父さん、将棋を買って」と突然言い出したのが今年の夏前で、聞けば「学童にスタディ将棋という将棋の盤があるのだけれど、ひとつしかなくて順番待ちでほとんど回ってこないから」ということからでした。実態について学童保育所の先生にお話しをお聞きすると、子どもたちの間で男女を問わず将棋の人気が高いこと、娘たちが言う通り学童保育所に120人超の児童がいる中で将棋盤はひとつしか無いとのことでした。
・このことを市民の声・・こどもたちの要望は立派な市民要望です・・として市のこども家庭部にお話しをしたところ、希望がある学童保育所には児童40人に1台の制限を付けた範囲で支給してくださること、また児童館にあまり使用されていない将棋盤があることを把握したので、希望があればこれも学童保育所に移動してもらえることなどの具体的な対策を取っていただけると10月末に報告をいただきました。今までの議員活動の中でもトップクラスのスピード感を持って成果が出せた案件で、こどもたちの声が届き実現したことを大変嬉しく思いました。
・この時には八王子市の政策や教育に将棋を取り入れる具体的な取組みに関しては今後じっくりと方法を検討してみたいと思っていましたが、広報が配布されてから動きが変わりました。
※一台あたりの価格は2500円弱、通販などでは2000円程度で手に入れることができます。
〇八王子市には将棋に関係する近代史があります。観光大使を受けていただいている羽生善治永世名人が少年時代に腕を磨いたのが「八王子将棋クラブ」です。羽生さんがプロ棋士になって以降、その後を追いかけて何人ものプロ棋士が同様にこの八王子将棋クラブから誕生しています。
八王子将棋クラブは経営者の健康上の理由で本年12月に閉鎖すると今年の夏に発表されニュースにもなりましたが、あくまでも個人経営であり見守るしかないという行政のスタンスでした。
・広報を見て将棋に関与してくださっているようなので、と市内の男性から「八王子将棋クラブは八王子市の宝なので是非とも存続させることに行政として関与していただくことはできないか」という電話をいただきました。お気持ちは十分にご理解しますし、私も同様の気持ちを持っていますので再度市と協議しましたが、存続に関しては一般の方が継いでいただく以外には方法は無く、行政として手の打ちようがないという結論でした・・申し訳ございません。
〇同時期に今度は地元北野の由井第一小学校の副校長先生から将棋に関することでご相談をいただきました。由井第一小学校は今年度から地域運営学校という立場で学校運営を進めています。地域に開かれた学校、地域の方々も気軽に学校行事に参加していただくことなどの取組みを進めていますが、由井第一小学校に勤務する教師の中にプロ棋士を目指した経歴を持つ方がいらっしゃるため、地域の方々と生徒の交流にこれを生かせないかとあれこれ施策展開を試み始めたところ、広報を見て「おっ!」と思い是非協力してもらえないかと連絡をさせてもらったとのことでした。
広報、恐るべし! 立て続けの「広報を見て」というご連絡に驚きました。
・12月4日の午後、プロ棋士を目指した先生の人脈で、瀬川晶司5段をご招待した講演会を5,6年生と父兄、近隣希望者を対象に行うとのことで、それ以降の具体的な取組みを一緒に検討させていただくことになると思っています。
※瀬川5段はプロ棋士の登竜門である奨励会に所属しプロを目指しましたが、奨励会はここに入ることも大変な狭き門ですが、年齢制限があり26歳までにプロになれないと退会となります。(プロになれる確率2.5%)退会後もプロになる夢を諦めきれず異例の35歳でプロ棋士として認定された方です。現在松田龍平主演で公開中の「泣き虫しょったんの奇跡」という映画のモデルの方です。
〇さて、私は八王子将棋クラブが閉鎖となってしまった後、このクラブで将棋を楽しんでいた方々を由井第一小学校がこどもたちと大人との交流の場として展開する将棋クラブに転入していただく方法について考えています。学校教育活動の一環として実施するため街中の将棋クラブとは違った制約が発生することになり、双方の希望を叶えるための調整は様々に必要であることは当然ですが、とてもやりがいのある取組みだと感じます。
由井第一小学校は北野駅に近いということ、この近隣には北野駅近くに市民センターや児童館、北野事務所など市の施設が多くあり、学校以外にも広がりを持たせられる可能性を感じます。
また、年配の方々は若い世代と交流する時間をとても楽しみにしているということが今年3月に八王子市が行った施策展開のためのアンケート結果にはっきりと出ています。八王子将棋クラブでは現在でも大人と子どもが合いまみれて将棋を楽しんでいるということですので、条件が整えば良い取組みが期待出来ると思っています。
八王子市の教育委員会をはじめとして行政側も関与していただけるよう手筈を整えていますが、これをひとつの前例として市の政策に将棋を積極的に組み込めれば、新たな八王子市の売りとなるとともに観光大使を羽生さんにお願いしている意味も示せると考えています。
・私は将棋は小学生に勝てないくらい弱いのですが(笑)、対局を見ているのは好きです。もしかしたら観戦をしたいと高齢者が出掛けるきっかけにもなるかも知れないと、この取組みの広がりを考えるとワクワクします。他にも家に眠っている将棋盤は必ず多くあるでしょうからそれを収集する手段を考えたりすれば、費用もそれほど掛かりそうもないことは大きな魅力だと思っています。
・こどもたちの小さな要望からここまで話が広がるとは・・ 小さな市民の声に感謝しています。
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