相沢こうた

相沢こうたの使命

こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。

2022年7月

〇暑いですね、先月(６月)25日土曜日から異常な暑さが続いており、関東地方は６月27日に異例の梅雨明けとなり、それ以降日々真夏日です。暑さに関する「観測史上初」のニュースが毎日のように記録更新されており、日本の何処かで40℃を超える気温が観測されています。暦はまだ６月から７月に入ったところですので、子どもたちは夏休みを迎えるまでに３週間ほどあり、これだけ暑くて真夏の天気なのに「セミが鳴いていない」異様な夏の雰囲気に、地球温暖化などという言葉で簡単に片付けられない恐ろしさを感じます。

・急な真夏の到来に電力不足の様相となっており、電力需給ひっ迫注意報・警報が発令されました。６月末の時期は７月20日以降に訪れる真夏の電力供給に備えた設備点検や新たな設備への切り替えの最終段階の時期で、電力供給体制は100％を備えている時期ではありません。現代は冬にも電力供給のピーク時期があるため、長期間を要する電力設備更新の日程が組み難い背景もあり、設備を健全に保つことは年々難しい課題となっています。それに加えてロシアのウクライナ侵攻に対する経済制裁の関係から燃料の調達が難しくなる兆候が随所に出始めています。この電力の危機に老朽化で停止していた火力発電所の再稼働で凌ごうという動きがありますが、定年退職した老兵に再び制服を着させてしっかり働けという発想ですから当然仕事の効率は悪く、いつ倒れるかもわからない何とも心細い対応です。古い火力発電所は当然ですが発電効率が悪く、温室効果ガスの排出も多く、地球温暖化対策はひとまず脇に置いておいて目先の夏を乗り越えようという施策が妙案の訳がありません。また現在様々な物の価格が上がっていますが、ウクライナやロシアからの原材料の輸入なども関係していますが、電気代の高騰をはじめとした経費の増大が物の価格には大きく係わっています。

・国のエネルギー政策は福島第一原子力発電所の事故以降、自然エネルギーの割合いを増やす、と言っているだけで、今まで何故自然エネルギーの導入が進まなかったのかという部分の検証が生かされていないと私は常々申し上げてきました。また原子力発電をどう生かすのかという部分に関しては政治家の方々が触れたがらないまま10年以上が無駄に過ぎてしまいました。原子力発電に触れると選挙に影響しそうだということなのでしょうが、具体的で実行性のある自然エネルギーに頼る施策も示せず、ひたすら後ろ向きで物事の核心に迫る議論がされなかった結果、八方塞がりの状態になってしまっている今の日本のエネルギー事情を見ると情けない限りです。

・福島第一原子力発電所の事故を受けて日本中の原子力発電所が停止していた2012年夏前、当時の野田首相は、「夏の関西地方の電力逼迫と、このまま火力発電に依存していると電気料金の大幅な負担増から国民生活そのものが逼迫する」として大飯原発3、4号機の再稼働を決意しました。当時、野田首相は「化石燃料への依存を増やして電力価格が高騰すれば、小売り店や中小企業、家庭にも影響する。石油資源の輸入に支障が生じれば、かつての石油ショックのような痛みも覚悟しないといけない」と経済とエネルギー安全保障の観点からも原発は重要との認識を示しました。世界情勢などの背景に相違はありますが、まさしく現在と日本の状況は酷似しており、老朽化した火力発電所に頼る情けないことをしている場合ではないのです。当時の野田首相は再稼働に先立って「地方自治体のご理解をいただきたい」と福井県知事に直訴しましたが、現在国の審査に合格している原子力発電所が再稼働出来ないのは地方の理解が得られていない背景があり、国の危機的状況を乗り切るための策として政府が覚悟を決めていただき地方の理解につなげることが必要です。現在行われている参議院選挙の演説で野党の代表が電力逼迫は「原発を動かす口実作りをしている」などと吠えていましたが、それこそ選挙での票欲しさのこじつけにしか聞こえません。国民生活を逼迫させない施策として安全基準をクリアしている原子力発電所の再稼働を早急に積極的に推し進めるべきです。

〇去る３月末に会派で九州電力の川内原子力発電所の視察に行かせていただきました。ここは地域の理解を得て再稼働を果たしており、現状では特に問題なく通常の発電を行っています。
(視察のご報告は後日、活動報告に載せさせていただきます)