こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。
平成24年八王子市第2回定例会が終了いたしました。議会では主に平成24年度補正予算(21.25億円)についての審議が行われました。
補正予算の一部で「再生可能エネルギーの普及促進」として新たに1千万円の追加予算が計上され、当初予算と合わせて2千万円の予算となりました。この費用は市内の個人宅で太陽光発電システムなどを設置する際の補助金として使われるものです。私は再生可能エネルギー設置そのものについては何も異論はありませんが、今後の視点としては現在の補助の仕方については課題があると思っております。
再生可能エネルギーの普及促進は昨年の東日本大震災以降、脱原子力依存更や電力不安が原因で自治体や企業のみならず個人での取組みまで含めて取組みが加速しています。個人に限ってみれば住宅の屋根への太陽光パネル設置が主流です。
太陽光パネルの設置は普及が進んだことで少しは安価になってきたとはいえ、普通の住宅に設置している3kWの機器で150万円くらいの設置費用が相場のようです。国や都、市などの補助金を利用しても100万円程度は個人での持ち出しとなります。また設置できる家屋は一戸建てで、ある程度新しい家であることなどの条件も当然あります。4年ほど前に私は市議会の一般質問でこのことに触れ「設置できる家が限られており、あまりこういった部分に政策が傾く(補助金や余剰電力買い取り金額の優遇)と不公平となる」ことを指摘いたしました。言葉はよくないですが、金持ち優遇制度になりかねないと思います。
そもそも電気が足りない、今後高くなってしまうのでは、といったところに市民の関心と心配があると思いますので、過剰に使わないというところに視点を向けることが必要ではないでしょうか。関東以東では大震災以降、節電を心がけているという方が大半だと思います。しかし便利に明るくなった生活をなかなか急激にマイナス方向に舵を切ることは難しい・・ではどうすればよいか・・省エネの器具に交換することを積極的に推進して行けばよいのではないでしょうか。明るさを犠牲にせずに消費電力を大幅に減らすLED電球などに興味のある方は多いと思います。しかしLED電球は結構高価で、なかなか家中の電球を全てという訳にはいきません。
これを補助金対象にしたらどうでしょうか。
省エネ器具に取り換えるのであれば、新しい一軒家に限らずマンションやアパート、社宅などに住んでいる方も利用できます。先ほど申し上げたように補助金が一部の方に限定されることがなくなり多くの市民の方が利用できる公平な補助制度になります。八王子市で20万軒×1000円としても2億円となり、かなりの予算が必要ですが、継続して少しずつでも普及促進をする姿勢が大事だと思います。当然ですが、対象とする製品は国産メーカーに限るなどの制約も必要です(このことを徹底しないのは日本の行政として絶対にダメです)。
詳しくは述べませんが、現在の再生可能エネルギー利用には、電力系統上の問題や製品・設置方法の問題なども残されており、であれば電気を余計に使わないという方策を先行させた方が得策であると私は考えます。
この話しは既に市長に個人的にお話しをしてみましたが、市民の多くの方に利用していただけるエネルギー政策の一つとして積極的に進めてみたいと思っています。
このホームページを見ていただいた他の行政の方も是非ご検討いただけたら、と思います。
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