こんにちは、八王子市議会議員の相沢こうたです。
先日の菅直人総理の所信表明演説の項目に「幼保一元化(総理は幼保一体化と言っていました)」がありました。
早急に改善に向けて取り組む一つにこのことが取り上げられたのは地方行政としては大変ありがたいことです。
八王子市の平成22年4月現在の保育園待機児童数は496人、平成22年度に新たな保育施設の増設でカバーできるのが160人程度の予定です。
しかし保育園の待機児童数は潜在的な数が把握できていません。
今年の春に読んだ新聞記事によると、保育園入園が決まらなかったお母さんのうち約半数は働きに出ることすら諦めてしまっているという調査結果がありました(他の施設に預けた場合の費用負担額と自身が働きに出た時の収入額が逆転をしてしまう、家の近くにそういった施設がない、保育の信頼度の問題などの理由が考えられます)。
また、一週間フルタイムで働いていないため、私立保育園の臨時保育でなんとかやり繰りをしている方もおり、こういった潜在的な数が足されたら待機児童数は現在把握している数の数倍になってしまうと推測されます。
これでは地方でいくら保育園を増設しても追い付かず他の方策が必要です。待機児童の年齢が0歳から2歳といった年齢に限られていることや、市内幼稚園の空き状況などを見た時に、地方では「幼稚園の入園年齢を2歳くらいに下げて保育園の0~1歳児の枠を広げ、幼稚園の保育時間の延長をすること」が割合に簡単に待機児削減対策として有効に実施が出来る手法だと随分前から意見が出ていました。
しかし、保育園と幼稚園はその扱いが国の法律で異なることが地方でこの対策を実行できない最大のネックとなっていました。
このことに国として早急に取り組むという発言は大いなる第一歩で地方としては期待をするところであります。
そもそも保育園待機児童増加の問題は、経済不安により家計が苦しいから母親まで働きに出るということだけではなく、男女雇用機会均等など女性が働きにでる世の中に変わったことや、核家族化の進行により両親だけで子供を育てる世の中に変わってきたこと、地域の生活環境の変化など様々な社会的要因が背景にあり、単純に保育園・保育施設を増やせばよいということではないのです。
今後は企業の育児休業の充実や企業内保育所の設置など、社会全体での更なる対策の推進に取り組まなくてはならない問題だと思います。
10月
○先日、千葉国体の視察をしてきました。平成25年には東京国体が実施をされる予定で、八王子市でも公式競技で5種目、他に公開競技も行われる予定です。
これらの運営状況を参考にさせていただくために見て来た訳ですが想像をしていた以上に大変だ、というのが正直な印象です。
市原市で行われているサッカー競技と千葉市での体操競技を見ましたが、メイン会場のスムーズな試合進行に係わることは当然のこと、万一の場合に備えた警備と消防の方々の待機、周辺交通や駐車場対応、来場者への対応はもとより、会場周辺には地元物産の即売所がかなり大きなスペースで展開をされ、地元企業の多くの方々がボランティアでの参加をされていました。
このような体制作りには国体開催を市内全体で盛り上げていく施策が必要でしょうし、八王子市は3年後ですが当日の状況を想定した会場とその周辺整備や、会場以外の交通や宿泊施設、オリジナルグッズ作成など長期ベースでの準備が不可欠であると感じました。「段取り八分」です。
○八王子市教育委員会と市内全部の中学校で実施をしている音楽鑑賞の行事で不手際があり問題となっています。
この行事は交響楽団を招いて本物の音を中学生に聞かせる企画ですが、開催予定日と交響楽団への発注日が一致していなかったという初歩的なミスで、開催日ではない日に交響楽団が八王子市民会館に無駄足を運んでしまい、この結果2日間に分けて実施をする予定の2日目にあたっていた生徒たちは交響楽団の演奏を聴くことができませんでした。
費用は2日間で650万円程度となっていますので半分は無駄になったことになります。
私のところにも市内の方からお電話で様々にご意見を頂戴いたしました。
市での結論は未だ出ていませんが、大きな問題点は3つ。費用・聞くことができなかった子供たちへの対応・原因解明と再発防止ですが、私は子供たちへの対応を最優先して考えてもらいたいと進言しています。
新たな支出をせずにそれを実現することを検討していただきたいと思いますが、結論が出るにはしばらくの時間がかかりそうですので、このことは追ってご報告をさせていただきたいと思います。
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