TMAF(洞爺湖マンガアニメフェスタ)を視察して
洞爺湖町は人口約9800人で、文字通り洞爺湖畔の温泉町です。
この洞爺湖町が、全国の自治体に先駆けて実施しているイベントが「TOYAKOマンガアニメフェスタ」です。
このイベントは民間人の発案で、いわゆる「オタク」と言われる人たちを街に呼び込み、活性化を図る目的で始まっています。実績はすばらしく、初年度の2010年は来場者数が約3000人だったのですが、2011年約7,000人、2012年が約30,000人。今年は初日の土曜日だけで約27,000人【開催日6月22(土)、23(日)】で日曜日と合計すると、約70,000人に達するのではないかと主催者は言っておりました。
あまりにも私の想像を超えた世界に、カルチャーショックを受けてしまいました。
別府市も今年度より誘客プロモーション事業として、「タツノコプロキャラクター」と「初音ミク」活用して、マンガアニメの世界、ネットの世界の年齢層、並びに国内外からの観光客誘致の取り組みを行っています。これを成功させることにより、別府市も洞爺湖町と同じように「オタク」の「聖地」としてマンガアニメファンに認知されることと思います。そのためには、洞爺湖町と同じように民の取り組みが大事になってくると思います。私も視察で学んだことを活かして、別府市の誘客プロモーションに積極的に関っていきたいと思っています。
光輝く別府
私が幼少のころ春の家族旅行で別府に行くことが楽しみで、当日前夜は興奮のあまり眠れなかったものでした。
豊後清川駅から列車に乗り大分へ。大分から路面電車に乗換え別大国道を走って別府へ。車窓からみる海、そして立ち上る湯けむり、街には観光客があふれ、遊園地では子供連れ家族の笑い声が絶えませんでした。幼い私にとって見るものすべてが、新鮮で魅力的な光輝いた大都会に見え、感動した事を覚えています。
自信を失った別府
私が別府に住むようになって、繁栄に陰りが見えてくるようになりました。というよりは、他の温泉観光地が独自のカラーを打ち出し台頭してきたのです。
その筆頭が湯布院温泉であり、温泉と農村のコラボレーションが見事に調和しています。
今では全国の人気温泉地ランキングで常に上位にランクされています。
その後、癒しを売りにした山あいの黒川温泉や長湯温泉、杖立温泉等々続々と力をつけ、しだいに別府温泉の名声は相対的に下がっていきました。とはいえ別府温泉の規模は大きく、他の温泉観光地の集客力とは比べ物にならなかったのです。
ただ、それは過去の蓄積を取り崩していただけのことだったのではないかと思っています。
甦るすばらしい別府
最近になり、別府に新しい動きが出てきています。
それは国の「まちづくり交付金事業」による「鉄輪温泉再生整備計画事業」と「別府駅周辺再生整備計画事業」が着手され、すでに両事業は完了しており、新しく生まれ変わったということです。
また「亀川駅周辺整備事業」も現在進行中で障害者に優しい街づくりが行われています。特に「鉄輪温泉整備事業」では誘客施設を兼ね備えており、大変な人気を呼んでいます。
この誘客施設を起爆剤とした新たな観光戦略を立て、光輝く活気に満ちた別府が甦りつつあるのです。また「NPO法人ハットウ・オンパク」の地域再生への取り組みや、別府「食」の観光推進では「別府とり天」「別府冷麺」を売り出し中で、大きな手ごたえを感じています。
今後もすばらしい別府市発展のため、世界に向け更なる情報発信を行い、確固たる地位を築いていけるよう私も努力する覚悟です。
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