大垣市議会議員

田中たかのり

TAKANORI TANAKA

平成26年3月議会

一般質問表題

「移住・定住対策の拡大・充実を」
「高齢者の見守りにICT技術の積極的な導入を」

一般質問詳細

◯第5番(田中孝典君)
あすで、あの悲惨な被害をもたらした東日本大震災から3年ということで、私も心から亡くなられた方に哀悼の意をささげるとともに、一日も早い復興がなし遂げられることを心から祈念いたします。
それでは、通告に従いまして、2件の質問並びに提案をさせていただきます。
まず、第1点目に、移住・定住対策の拡大、充実について質問をいたします。
市長は、平成26年度予算を「大垣で暮らそう!まちづくり予算」、「暮らそう」の後にはびっくりマークがついていますが、「大垣で暮らそう!まちづくり予算」と名づけて、移住・定住政策を重点と位置づけられました。その目玉となる施策が、子育て世代住宅取得支援利子補給金事業の創設とされています。制度の内容は、住宅ローンを組んで新築住宅を購入した中学生以下の子供を持つ世帯で、市外から市内の市街化区域への転入という条件です。年間の限度額は10万円で、3年間補給されます。最大30万円ということです。
本年4月1日以降に新築住宅の引き渡しを受け、居住を開始する世帯100件分の予算を見込んでいます。私は、ようやく移住・定住促進のための具体的な施策が、おくればせながらようやく本市でも始まったこと、心から歓迎するものであります。でありますが、この施策がなぜ本市の移住・定住政策の目玉になるのか、ここに大いに疑問があります。本当にたくさんあります。市長の姿勢そのものに関することなので、本当によく考えて御答弁をいただきたい。
まず最初に、根本的な質問を市長にいたします。
移住・定住政策を重点として必要としている地域は市街化区域のみなのか、その点について、まず、市長の考えをお聞かせください。特に今回は子育て世代の移住促進という施策であり、これはコミュニティの高齢化対策と密接にかかわっています。
お手元に地区別高齢者人口のデータを配付させていただきました。お手元の資料の下段でありますけれども、高齢者人口が4分の1、25%を超える地区は平成21年3月31日現在では10地区、大垣市内全域で10地区であったのに対し、平成25年は13に拡大しています。同様に30%を超える地区は、平成21年は4地区であったのに対し、平成25年は7地区に拡大しています。そして、その傾向は大垣、墨俣、上石津、各地域全てで拡大しています。しかし、今回のこの補給金事業は、大垣市の都市計画区域83.14km2のうち、市街化区域34.564km2しか対象となっていません。市街化調整区域48.576km2、都市計画区域外地域123.38km2がすっぽりと抜け落ちています。私は、これがどうして移住・定住対策の目玉事業になるのか、それが理解できません。平成26年度の主要政策を決める際に、どのように移住・定住政策を協議し、今回は採用されなかった提案も含めて、どのような施策が検討されたのか、あるいはぽんとこの補給金案が出てそのほか何も検討されなかったのか、その点についてぜひお答えください。
次に、私は、移住・定住政策こそ市民と行政の協働事業の本丸だと考えています。行政の制度の整備と地域に住んでもらおうという住民の受け入れ事業が組み合わさったときに、初めて効果が発揮されると考えています。今回の対象区域からは外れておりますが、私の住んでおります上石津地域では、住民主体の取り組みが何年も前から始まっております。どのような成果が上がっていると把握しておられますか。これは現場でそれを目の当たりにされている清水地域事務所長にお聞きします。
次に、私は、平成24年3月議会、平成25年3月議会に引き続いて、移住・定住政策について、今回3度目の質問、提言をさせていただいております。なぜ3度もしているのかよく考えていただきたい。私は、このままでは、いかに大垣で暮らそうと呼びかけても、選ばれるまち大垣とスローガンを掲げてみても、自己満足にひたっているだけで誰も大垣の存在すら意識せず、移住・定住先の比較検討リストにすら入れてもらえない、いわゆる対象外の都市になってしまう危険性が高いと考えます。通勤に便利というだけで選ばれる都市なんて、私は本当に寂しいと思います。それは都市が選ばれたのではなく、場所が、すなわち土地が選ばれただけなんです。都市が選ばれるのか、土地が選ばれるのか、一字違いが大違いです。お金がたくさんもらえるから選ばれる、そんな都市なんて本当に悲しいです。それは都市が選ばれたのではなくて、大垣市が選ばれたのではなくて、お金が選ばれただけです。私たちの体験から言えることは、人と人との人情のつながり、すぐれた景観、豊かな自然、就労の場の確保などが組み合わされたところに魅力を感じ移住してきた人が、私たちのまち・大垣市を選んできてくれた人だと思っています。移住・定住者の獲得は今全国規模の競争です。その都市の本気度が問われています。移住・定住政策の推進担当課をこの際はっきりと定めて、職員を配置し、実効性のある施策の立案と推進ができるように行政内部の体制を整えていただきたい。3年もかけて見るべき施策が打ち出されない現行の体制では明らかに不十分です。とても都市間競争を勝ち抜けません。市長の見解をお聞かせください。
また、澤企画部長以下、担当職員の方々が重い腰を上げて、東京のふるさと回帰支援センターをようやく訪問していただいたとお聞きしました。ここは、日本で最先端のふるさと移住、ふるさと定住事業を展開している団体です。全国のさまざまな自治体が加入して、移住・定住政策の研さんと実施を図っています。ぜひ本市も加入し、全国規模での移住者・定住者獲得競争の現実を直視して、各種講座や総合相談会に職員を派遣して能力を高めスキルを高めて施策を磨くよう提案します。本市の見解をお聞きします。
私は、この子育て世代住宅取得支援利子補給金事業自体は何も指摘することはありません。むしろ、移住・定住政策の充実という課題が全庁に示されて、都市計画課並びに住宅課として真剣に考えて提案し、採用されたと推測し、そのチャレンジを高く評価するものです。問題はその後です。移住・定住対策は、市全域の課題であるにもかかわらず、こうした対象地域が偏ったまま、重要政策、目玉政策になってしまった点に問題があります。政策の調整や検討がどこでなされたのかは全く疑問です。今からでも遅くはありません。残る市街化調整区域並びに都市計画区域外地域において、この子育て世代住宅取得支援利子補給金事業と同条件の制度整備をされるよう求めます。これは行政と市民の信義、信頼の問題です。本市の見解を求めます。

第2点目に、高齢者の見守り活動について質問をいたします。
先日、担当課にお聞きしたところ、高齢者の孤独死という分類はなく年間どれほどの高齢者の方々が孤独状態で亡くなられているか、データがないということでした。したがって、数値データをお示しできないのが残念ですが、ここに高齢者世帯の増加等に関するデータがあります。国勢調査ベースで少し古いのですが、傾向はよくつかめます。皆様のお手元にお配りした資料の上段です。65歳以上の高齢者人口について、平成12年度の2万8,252人に対し平成22年度は3万6,669人で8,417人の増、高齢者単身世帯について、平成12年度は2,812世帯に対し平成22年度は4,541世帯で1,729世帯の増、高齢者のみ夫婦の世帯について、平成12年度は3,091世帯に対し平成22年度は4,962世帯で1,871世帯の増となっています。もちろん平成12年度データは、当時の大垣市、上石津町、墨俣町の合計です。高齢者単身世帯、高齢者のみ夫婦世帯とともに、10年で実に6割の増加となっています。平成22年度データですので、現在はさらに多くなっていると予想されます。
こうした中で、具体的な数値データはありませんが、いわゆる孤独死について、私が議員となってからの7年間でも確実にふえていると感じています。これに、孤独な中で事故やけがに遭う孤独事故、高齢者のみ世帯で事故対応ができない準孤独事故、子供世帯と同居はしていても、日中は誰も見守る人がいない日中孤独死・日中孤独事故などを加えると、高齢者の死亡や事故の中でかなりの数が孤独状態の中で起きていると推測しています。自宅での心臓麻痺、脳卒中、熱中症、脱水症、ガス中毒、一酸化炭素中毒、持病の悪化、急変、これらは孤独死の典型ですが、このほかに私がお伺いした事例では、家族がある方でも家に帰ってきたら足を押さえてうなっていた、つまずいて骨折していたが周りを気にして黙っていた、ストーブの灯油を入れに行って心臓麻痺を起こしていた、風呂場の脱衣場でうずくまっていた、家にいないので探していたら畑の中で倒れていた、犬の散歩に行って犬だけ帰ってきていた、また、これは新聞報道にもありましたが、マンションに住み認知症の妻を世話していた夫が突然死亡したが、しかし数日間誰も気づかなかった。こうしたことはいろいろなことを私たちに考えさせ、今なお胸が痛みます。
こうした中で、家族ではなく地域のさまざまな集団や近隣住民による見守りの強化でこの事態を乗り切ろうとしています。しかし、私はそれだけでは不十分な状態にあると考えます。その理由は、1、コミュニティ、すなわち近隣共同体の弱体化が叫ばれて久しいのに、その弱体化したコミュニティに見守りの強化を委ねても、満足な行動がとれるのか不安があります。2、個人情報の保護が誤って定着してしまい、命や体を守ることよりも個人の情報を守ることが上位に置かれてしまって、見守ろうにも見守れない。昔は、大丈夫ですかと気軽に訪問できたのに、今では何でうちを知っておるんや、誰に聞いたと逆に叱られ、猜疑の目で見られるようになりました。独居の人、健康に課題を抱えている人の情報が得られなくなったので見守りができなくなったなど、さまざまな団体から個人情報の保護が壁となって見守りや救出に支障が生じているとの指摘を受けています。3、高齢化の進展と人口減少がダブルで進む中で、見守られたい人が大幅にふえ、見守れる人が大幅に減少する人口比率となります。助け合いというものの、高齢者が高齢者を見守る体制にはおのずと限界があります。4、さらに今後の高齢者介護について、地域包括ケアという概念のもとに在宅ケアが推進されようとしています。これはさらに地域で見守られたい人がふえることを示しています。そのほか不安を数え上げたら切りがありませんが、共通することはマンパワー、人海戦術だけでは対応に限界があるということです。
そこで、今、先進的な自治体では、情報技術を使ってさまざまな取り組みを始めようとしています。その内容は、進展著しいセンサー技術を活用して、高齢者が動かない、起きてこない、お風呂から出てこない、玄関でうずくまっているなどを判断し、自動的に緊急連絡先に通報するもので、例えば恵那市では昨年10月からリーディングプロジェクトとして、同市内の笠置町で人感センサーを使った地域見守り事業が始まっています。これは、部屋やトイレに人感センサー、玄関に外出センサーを設置して、家族や見守り担当者がパソコン等で状況を把握できるというものです。例えばトイレが12時間以上使われていなければ異常と判断されます。居間のセンサーや寝室のセンサーは、日常活動の動きをセンサーで捉え、うずくまったままとか、朝になっても起きてこないなどの異常を感知します。また玄関には外出センサーを設置して、高齢者の方が外出状況にあるのか、在宅状況にあるかを感知しています。恵那市では新年度において、市内全域に展開できるよう事業が拡大されるとお聞きしています。
また、独立行政法人都市再生機構では旧公団住宅の賃貸事業を継続していますが、その住宅で同じように人感センサーを設置した高齢者の見守りサービスを提供する取り組みが始まっています。去る2月25日ではその様子がテレビ放映され、帰宅して持病が悪化し、玄関でうずくまっていたところをセンサーが異常と判断し、見守り担当者に連絡、担当者が駆けつけ救急車を呼び、大事に至らずに済んだと入居者がテレビで話されていました。マンションの希望者200戸において、それぞれの世帯に数台の見守りセンサーを設置し、異常を感知すれば見守り登録者に連絡し駆けつけてもらうというものです。入居者の負担は電気代だけと報道されています。
また、先ほどの恵那市では、見守り者の拠点として旧保育園の建物が整備されて提供しています。利用者には、インターネットの使用料と見守り事業の運営費用に対して負担がかかります。恵那市のこのリーディング事業は事業費450万円で開始されましたが、これには岐阜県地域支え合い体制づくり補助金が活用されています。
情報都市大垣として、まさに今、本市が活用すべきICT分野の中心に、こうした高齢者のための見守り事業があるのではないでしょうか。おのずと限界がある人的な見守りに対して、こうしたICT技術を率先して活用する取り組みを組み合わせてこそ、情報都市大垣に住んでよかったと感じていただけるのではないでしょうか。高齢者の見守り事業にICT技術を積極的に導入することを提案します。本市の見解をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。

◯議長(林 新太郎君)
市長。

〔市長 小川 敏君 登壇〕

◯市長(小川 敏君)
移住・定住対策の拡大・充実をについて御答弁申し上げます。
少子高齢化が加速いたしまして、日本全体が人口減少社会に突入する中、本市の将来発展に向けては中心市街地などの市街化区域のみならず、市域全体での定住人口の確保、とりわけ次代を担う子供たちを産み育てる世代の定住促進が重要であると認識いたしております。
 こうした中、定住促進に向けては、新たな雇用の創出が大切であることから、物づくり産業などの既存産業の振興はもとより企業誘致に取り組むとともに、子供が健やかに育ち、安心して子育てができる子育て日本一のまちを目指し、高校生世代まで医療費無料化など、他都市に先駆けた取り組みを行っているところでございます。
 現在、こうした子育て支援の特徴的な取り組みなどを、名古屋市内で開催される県の移住相談会、移住・定住の全国組織である移住・定住推進機構の催しなどに参加しPRに努めているところでございますが、来場者の方々からは環境のよいところで子育てがしたい、便利なところで暮らしたいなど、さまざまな御意見、御希望をお聞きいたしております。
特に緑の豊かさなど自然環境に関心の高い方々には、美しい水辺や里山を有する上石津地域をアピールするなど、こうした魅力も大切にしながら定住促進につながる施策に取り組んでまいります。
 今後も情報発信は重要でございますので、効果的な情報発信に向けた推進体制の整備を進めるとともに、新たにふるさと回帰支援センターに加入し、移住・定住に取り組んでまいります。
 いずれにいたしましても、大垣に住んでみたい、住んでよかったと感じられるまちになるよう、日本一住みやすいまち・大垣の実現に向けた施策を進めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(林 新太郎君)
 上石津地域事務所長。

◯上石津地域事務所長(清水裕之君)
上石津地域での移住の取り組み成果について御答弁申し上げます。
上石津地域では、少子高齢化や人口減少が進んでおり、その対策は大変重要であると認識いたしております。このため市民活動団体などとの協働による移住・定住を進めるための研修会の開催や、県が開催しております移住相談会に参加し、来場者に地域の魅力を紹介するなど、PRに努めてまいりました。こうした取り組みによりまして、上石津地域の各地区に子育て世代など数世帯の方が移住しておられます。
今後とも、市民活動団体と引き続き連携し、上石津地域の魅力を情報発信しながら、粘り強く取り組みを進めてまいりたいと存じます。御理解賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(林 新太郎君)
福祉部長。

◯福祉部長(中山恵二君)
高齢者の見守りにICT技術の積極的な導入をについて御答弁申し上げます。
近年、高齢化の進展に伴い、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中、住みなれた地域で安心して暮らし続けるためには、高齢者の見守り支援が重要となってまいります。
本市におきましては、ヘルパーが定期的に訪問する自立生活促進事業、地域のボランティアが一日一声かける愛の一声運動事業、配達時に安否を確認する配食サービス事業を行うとともに、急病、事故等の緊急事態に対処するため、ボタン一つで消防署に通報できる緊急通報体制整備事業を実施し、合わせて延べ約3,000人の方が利用されております。また社会福祉協議会においては、地域住民が主体となって行うあんしん見守りネットワーク事業を発展させ、新聞販売店、金融機関など26の事業所と連携した見守り活動を実施し、より充実した支援を行っていただいているところでございます。
ICTを利用した見守り機器の導入につきましては、高齢化社会が進む中、これまでの人と人とのつながりを中心とした見守り支援のほか、屋内において人の動きを検知する人感センサーも見守りの手段の一つと考えられます。
今後とも、本市が行う見守り支援の事業を継続しながら、ICTによる人感センサーの活用について事例を調査し、実効性などを研究してまいりたいと存じますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。

◯議長(林 新太郎君)
5番。

〔第5番 田中孝典君 登壇〕

◯第5番(田中孝典君)
ただいまの答弁につきまして、若干まだ疑問がありますので、少し質問させていただきます。
その前に追加データですけど、人口減少が遠い先のことだと思ったらこれは大間違いで、高齢者の人口を見ていると増加していくように見えますが、それを支える世代全体としては、非常に減少がもう急激に始まっている。例えば小学生がどのように減少しているか、大きなデータとして出されてきていませんが、例えばこういうことです。本市の5月1日現在の小学生、平成21年5月1日は1,580人、これが平成25年5月1日1,394人、12%、この5年間で1割2分減っています。仮に5年間で子供たちが1割ずつ減っていくとすると、30年後に740人で半減、50年後には恐らく480人ちょっとで35%、約3分の1になってしまう。30年という一世代で子供たちが半減していくという現実がもう既に始まっているということです。すなわちこの世代というのは大垣市に富を生産してくれる層ですけれども、その富を生産してくれる層がどんどん減っていく中で、実は高齢者がこれから30年ふえていくという、この人口ギャップがあります。これに対してどういう手を打っていくかということが本市の大きな課題だというふうに思っています。
 一つは定住促進ですけれども、市長のポイントの中に、施策はずらずらずらずらと並べられたんですけれども、例えば連携というのはどういうことか。市民が連携しようとすると、その連携するツールが必要。だけど、情報発信というふうに言われましたが、地域で情報発信しようとしても、情報発信は完全にあなたたち勝手にやりなさいよということで、大垣市はホームページを持っています。それから、ポータルサイトを民間が運営していますということ形で、移住・定住を情報発信しようとすると、個人の人たち、あるいはその団体が、自分たちの身銭を切ってホームページを運営していくしかないのが大垣市の状況です。事ほどさように、ツールをつくらないと協働はできない。だから、産業支援をやりますよ、企業誘致をやりますよ、子育てのお金を支給するのをやりますよ、医療費を無料にしますよというのは、施策としてはあっても、住民活動と協働していくツールではない。
そこが一番ここは欠けている。移住・定住で名古屋へ行ったときに、ほとんどの人が大垣のことを知らない。名古屋ですら知らないんですよ。相談に来る人、相談に来る人が資料をとって、大垣というのはどこですかと聞いて、資料を持って高山へ行かれたり、あるいは恵那へ行かれたり、中津川へ行かれたりして、そこは住民団体がこういうことが支援があります、こういうことをやっています、ホームページはこういうふうにあります、この資料はこういうふうにあります、行政と一緒にやっていくんだけど、大垣市の場合は制度資料がずらずらずらっと並んでいるだけで全然協働作業になっていない。熱意も出ていない。そこに問題があると思うということです。そのことについては、ぜひ真剣に対応してほしいという、これは要望ですけれども、1点返答がないのが、利子補給の全域化について全く返答がありませんが、スタートはここからですので、利子補給を全域化するのか、あるいは他の施策をやるのか、そのことについてお答えをいただきたい。
それから、ICTにつきましては、人的な見守りはぜひ充実させていただきたい。それを補完する意味でICTをぜひ活用していただきたい。そうしないと、技術は日進月歩で進んでいます。ペンダントが10年以上前には非常に先進的な事例ということで、全国でペンダントの導入がありました。しかし、現実にはペンダントは、家庭、私も訪問させていただいたところでも、どこかにかけたままです。それは、あのペンダントは常に身につけていて初めて、うっというときにボタンが押せるのであって、仏壇に置いてあったり、居間にかけてあったり、台所に置いてあったりでは実情は非常に難しい。それを押せる人というのは、逆に緊急事態じゃない人が押せて、緊急事態の人は押せないという逆転した事態になっている。これはどうしてもICTを補完して、放置されて死んでしまうことを何としてもなくしたい。放置されて大病になってしまうことを、何としても中程度でおさめたい。中程度でおさまるものを何とか小けがでおさめたいというのが、このICT導入の狙いです。これは人的な見守りと補完するもので、ICTだけが独立して高齢者を守れるとは思っていませんので、今述べられた人的な見守り事業はぜひ充実してほしいんですけれども、それだけでは恐らく限界があるというのが私の指摘です。ぜひICT活用については進めていただきたい。
以上で2回目の質問を終わります。

◯議長(林 新太郎君)
市長。

〔市長 小川 敏君 登壇〕

◯市長(小川 敏君)
子育て世代への住宅取得支援制度の対象区域といたします市街化区域につきましては、優先的、計画的に宅地化するなど、市街化を図るべき区域でございますので、この区域から支援制度を設けさせていただきます。
また、本市には、商業施設、医療機関、公共交通機関など、都市機能が集積した地域や美しい水辺や里山を有する地域などがあり、これらの地域をあわせ持つ点も大きな魅力であると認識いたしております。こうした魅力、さらにまた、子育て支援施策を大切にしながら、定住人口促進につながる施策を今後とも研究してまいりたいと考えますので、御理解賜りますようお願いいたします。

◯議長(林 新太郎君)
5番。

〔第5番 田中孝典君 登壇〕

◯第5番(田中孝典君)
今の答弁は全く答弁になっていない、検討もされなかったとしか私には思えない。市街化調整区域においても、例えば農村地域を引き継いでいこうという次男、三男の人が戻ってくるという可能性がありますし、実際に起きています。それから、農業をやりたいということで、新しい人が起業、あるいはその集団として入ってくるということがあります。
また、その地域、さらに高齢者を、やはり親の面倒を見ようということで帰ってくる人たちがいます。やはり同一の条件で集中化していくというのは、市街化区域、いいでしょう。でも、人がふえてくるというのは、全ての地域でウエルカムなら、全ての地域で同一の支援をしていくというのが本筋だというふうに考えます。そこが不平等なまま施策が進められたら、この施策を外に出したときに大垣は市街化区域のみに人を住まわせたいというふうに、誤った情報発信になってしまいます。
 私は、最後、要望ですが、これはこういう具体的な施策については同一に全区域やはり支援をしていくべきだということを強く要望して、私の質問を終わります。

田中たかのり
大垣市議会議員