ご挨拶
皆さんお元気でしょうか、松川章三です。
まだまだ寒い日が続きますが、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお慶び申し上げます。いつも一方ならぬお力添えにあずかり、誠にありがとうございます。
さて、今、市議会では、議会の最高規範である「別府市議会基本条例」の制定に向けて準備を進めています。昨年7月に「議会基本条例制定研究会」を立ち上げ、その月の24日に第1回の会合をもち、今日まで19回を数えています。
私も研究会のメンバーとして、別府らしい議会基本条例を作るべく知恵を絞っているところです。
この中で特筆すべきは、①執行部の説明員に対して反問権、反論権を与えようとしていること。(従来、説明員は議員の質問に対して論点及び争点を明確に聞き返すことが出来なかった、それを説明員から、議員の質問に対して質問が出来るようにしようとしています。)②議員相互の自由討議が出来るようにしようとしていること。(従来、会派内での自由な話し合いはあったが、議員間の自由な討議は出来ていなかった、議員相互の自由な討議を通じて、合意形成を図るようにしようとしています。)
以上の様なことをする事によって、議員個人のレベルアップと議会の活性化を図ろうと考えているわけです。その他にもたくさんあり、すべての項目を一つずつ検証しながら作成中です。この条例は全26条になり、来年度より施行予定です。
平成27年第4回定例会(12月議会)一般質問要旨
ネーミングライツについて
Q 平成26年の9月にネーミングライツ(命名権)の問題を取り上げた際に、「別府市では導入例はない」ということだった。そこで「別府市には導入できる施設はたくさんある。特に新しくオープンする施設等はネーミングライツの有力な対象施設となるため、早急に取り組んでもらいたい。」と提言している。現状はどこまで進んでいるのか。
A 公園緑地課 : 他市の導入例の収集を行い、募集要項の素案を作成した。
スポーツ健康課 : 他県の導入事例を参考に募集要項の作成をしている。
政策推進課 : 予算編成方針等において各課に周知している。
Q この問題を取り上げてから15ヶ月が経過したが、ほとんど進んでいないのが現状である。
別杵速水地域広域市町村圏事務組合では、27年2月に「藤ケ谷清掃センター」のネーミングライツ導入に取り掛かり、同年10月に契約に至っている、この間8ヶ月である。別府市ではなぜ出来ないのか、進んでいない理由は何か。
A 公園緑地課 : 施設(別府市営ドッグラン)のオープン後導入を予定していたが、現時点では募集要項の素案を作成した段階であり、進んでいないのが現状である。今後は関係課等との協議を早急に進め今年度中にスポンサー企業の募集を行いたい。
スポーツ健康課 : 現時点では募集要項の作成を行っている段階なので、前に進んでいないのが現状である。今後は、関係課等の協議を早め、今年度中に実相寺パークゴルフ場のスポンサー企業募集を行いたい。
Q 前回の質問で当時の企画部長は「厳しい財政状況の中、新たな収入として有効な手段である。今後各課に検討課題とするよう周知徹底していきたい。」と答弁しているが、今日まで何も検討した形跡がない。
今年度中に導入したいということだが、再度この問題を取り上げなければ、今まで通り何もしなかったのだと思っている。これは議会軽視だといわれても仕方がない。市長このことをどう思っているのか。
A 決して議会軽視をしたわけではない。ただいま担当課が答弁した通り、年度内にネーミングライツの導入を行いたい。
水道行政について
Q 別府市の水道は大正時代に創設されており、市区域の拡大により給水区域も広がり、水道間の布設距離もかなり伸びている。現在の水道管の布設状況はどのようになっているのか。
A 水道管は3つの用途に分かれている。平成26年度決算で、
①導水管 ⇒ 8,739m
②送水管 ⇒ 31,784m
③配水管 ⇒ 414,127m
総延長 ⇒ 454,650m となっている。
Q この水道管のうち、配水管について尋ねるが、大規模な地震が発生した場合配水管の破損が想定される、配水管の耐震化率と今後の耐震化計画はどうなっているのか。
A 配水管は配水本管と配水支管に区分される。
耐震化率は配水本管が41.7%。配水支管が10.8%となっている。
今後の耐震化計画については、重要度の高い基幹管路である配水本管の耐震化を重点的に計画に盛り込んでいきたい。
Q 昭和56年以前の給水管(配水管から宅地内に引き込む管)は、ほとんどが鉛製である。局は平成15年度より、鉛製の給水管からポリエチレン製に取り換える事業を行っている。現在、鉛製の給水管はどのくらい残っているのか。
A 平成26年度末時点で残り件数は6,375件で進捗率は83.65%である。
Q 宅地内の給水管は個人財産だが、取替えは所有者個人負担なのか。鉛製給水管の取替えについて局は具体的にどのような取り組みをしているのか。
A 鉛製給水管の解消に向けて、鉛管対策給水管連絡替取替事業として、年間5,000万円の予算で、配水管分岐部から敷地内の水道メーターまでを無料で取り換えている。
Q 2か月に1回、各戸の水道メーターを検針して料金を算定しているが、もしメーターに不具合があれば料金に影響が出る。各戸にあるメーターは定期的に交換しているのか。
A 計量法で有効期間が8年と定められているため、7年経過時に随時交換している。また現時点では交換漏れは発生していない。
Q 平成26年9月議会で給水条例の一部改正を行い、バイナリー発電に必要な水を地下水に求めるのではなく、水道水を使用してもらう「地熱発電給水」を新たに設けたが、現在の進捗状況と今後の見通しはどうか。
A 6施設の給水申し込みがあり、内3件が検査済みである。この3件のうち、2施設が稼働している。1施設が来年1月から稼働する。また、別に4施設の申し込みがあり、環境課の「別府市地域新エネルギー導入の事前手続き等に関する要綱」に沿って協議を進めている。当初見込みより遅れ気味となっているが、今後は年を追うごとに収益は増加すると見込んでいる。
防災訓練について
Q 別府市は別府湾沿いに津波に弱い地域があるが、この海岸地帯の避難訓練はどうしているのか。
A 海抜表示板の設置、避難路の整備、津波避難ビルの指定等行った。また、地域の実情を反映した「地域津波避難行動計画」を策定した。
Q 海岸地帯にある中高層住宅の避難訓練はどのようにしているのか。
A 中高層住宅の住民の避難訓練については、その自主防災会の訓練に一住民として参加していただいており、中高層住宅だけを対象にした避難訓練はしていない。ただし、訓練担当者からの要請があれば積極的に参加したい。
Q 障がい者等については、希望者が災害時の支援者を登録しているが、希望しない人はどうなるのか。また、災害時は自治会や民生委員等に個人情報を提供してもいいのではないのか。
A 現在は「避難行動要支援者支援制度」に取り組んでいる、その内容は、関係課の情報により障がい者、要介護者、難病患者及び現在希望により登録している方の名簿を作成し、本人の同意をとることによって、消防機関、警察、民生委員、自主防災会などの関係機関に事前に名簿を提供するものである。
また、災害対策基本法の改正により、災害が発生し、または発生するおそれがある場合においては、本人の同意がない場合でも関係機関に提供することが出来るようになった。
Q 通常行われている津波に対する避難訓練は、危険な場所から一刻も早く脱出することが求められている。中高層住宅に居住している障がい者が避難する場合、1階に降りて避難することより上層階に避難することの方が望ましいこともある。
障がい者の上層階への避難訓練も取り入れた方がいいと思うがどうか。
A 発災時はエレベーターが停止する可能性が高く、1階に降りられないケースが考えられる。南海トラフ地震による津波が別府市に到達するのは1時間25分後と時間の余裕があること、上階に上がっても他の部屋に入れない可能性があること、津波は何度も押し寄せ数日間に及ぶ可能性があることや、救助が困難になる可能性があることにより水、電気、ガスなどが止まっている中、長期間上階の部屋や廊下、踊り場にとどまることは、命や健康を守るために望ましいことではない。状況にもよるが、市としては地上に降り海抜10mの避難目標地点へ避難することを基本として考えている。
ただし、地上に避難できない場合もあるので、やむを得ず建物の上階に避難する場合の心得等は防災訓練等を通じて周知していきたい。
危機管理について
Q 別府市には企画部の中に危機管理課があるが、どのような業務を行っているのか。
A 別府市役所事務分掌規則別表第1に規定されている。
①防災対策の推進に関すること
②災害対策に関すること
③自主防災会組織の育成に関すること
④国民保護対策に関すること
⑤防犯及び暴力絶滅に関すること
⑥交通安全対策の推進に関すること
⑦交通安全指導員に関すること
を主な業務としている。
Q 危機管理課は防災関係を主な業務としているような印象がある。本来、国民保護対策のテロ対策や市民に重大な危険が迫るような事件についても、訓練を含め、警察、自衛隊と一緒になって対応するべきと思うが、どのように考えているのか。
A 危機管理の事象については、自然災害、大事故、事件、感染症のほか大規模テロ、武力攻撃なども含まれており、その点は、国民保護対策に関することとなる。大規模テロや武力攻撃の対応について市としては、国、県の迅速で正確な情報、指示を入手し、いち早く住民に警報、避難の指示、誘導、救援を行うこととなる。
その際、必要に応じて、国、県と調整、情報交換などで連携し、自衛隊、警察、他の市町村へ応援を求めることとなっている。
訓練については、県内でおこなわれる訓練に参加したことがあるが、今後も警察、自衛隊などとの連携のため、国、県などが実施する研修、訓練に積極的に参加していきたい。
Q 危機管理を専門的に勉強してきた人、警察官、自衛隊員、海上保安官等を採用し、危機管理を総合的に扱う危機管理官を置くべきと思うが、考えを聞きたい。
A 防災に関するマニュアル整備、防災訓練の企画や実施など日常的に準備することが多く、発災時においては避難指示、救出、復旧対策は関係機関との連携が求められる。専門的知識や経験を有している関係機関等のOBの配置は、有効な人材になると考えている。