室蘭市議会議員

小田中みのる

MINORU ODANAKA

小田中みのるの市議会レポート
VOL.66

平成31年第1回定例会 一般質問及び答弁概要

平成31年第1回定例会の一般質問及び答弁概要を報告いたします。

1 持続可能なまちづくりについて

(1)買い物弱者対策について

【問】白鳥台のスーパー撤退に対する市の支援の考えは。

【答】商業協同組合に対して、経営維持のための直接的な支援をすることはできないが、新規入居店舗の出店可能性について、情報収集を行っているほか、商業協同組合と共に情報収集や誘致活動の側面支援を行っている。集会機能の同施設2階移転も有効と考え、後継店舗の出店可能性を見極める。

2 お年寄りや障がい者が元気に暮らせるまちづくりについて

(1)本市の終活に対する考えについて

【問】本市の終活へのかかわり方の基本的な考え及び横須賀市で行っている「終活情報登録伝達事業(私の終活記録)」について実施の考えは。

【答】高齢化が進展する中、自分の人生の終末に向け、延命治療や介護、葬儀、相続などについて自分の希望や考えをまとめ準備を整える終活は、市民一人ひとりが自らの終末に向けてそれぞれ準備していただくべきもの。今後もエンディングノートを活用した講座を行う。「終活情報登録伝達事業(私の終活記録)」については、民生委員児童委員協議会等とも協議を進め、現行事務事業の見直しを行う中で実施について検討していく。

3 まちづくりとスポーツ施設ストック適正化計画について

(1)だんパラスキー場について

【問】ストック計画では、開設当時と比較し利用者が大きく減少していることや大規模な施設更新が控えていることがあり方を検討する施設に位置付けられたが、施設更新は市が購入する時点で予想されていたことであり、利用者については、輸送人員を比較すると昨年度は大幅な減少と言えるものではないと考える。
だんパラスキー場を購入(平成24年度)した理由は、市民から愛されているスキー場であり、大切な社会教育施設であるとの理由からであったと思うが現在の認識、今後の進め方について伺う。

【答】 だんパラスキー場に対する現在の認識については、小さいながらもリフトも整備され、初心者にもやさしいコースであり、開設当初より小さな子どもから高齢者まで利用されてきている。
 一方、オープン当初から続いていた利用者の減少が、市が取得する時点でしばらくその傾向が停滞しておりましたが、平成26年度シーズンよりさらに利用者の減少が続いたため、平成29年3月策定の「公共建築物適正化計画」において、今後の設備更新費用や降雪状況等を見ながら「あり方を検討する施設」と位置付けた。平成29年度・30年度シーズンは、利用しやすい利用券の設定などにより、多少回復傾向にあるが、これらの計画策定が必要となっている状況や、市の財政状況など、取得当時と比べ、施設を取り巻く情勢も変わってきていることから、今後これらの計画に基づき、検討を進めてまいりたい。

(2)サッカー場整備について

【問】サッカー場の祝津移転計画では、大きな大会時には対応しきれないことから、民間施設を活用してとしているが、民間事業者に対しては、どのようなお願いをしているのか伺う。また、使わせていただく側として、どのような協力をするつもりなのか。併せてサッカー協会との話し合いの現状についても伺う。

【答】現在、サッカーコートグラウンドの整備を予定している民間事業者と、大会での利用が必要となる土日祝日を中心に、どの程度の利用が可能であるか相談中であるが、調整していただけるとの回答を得ている。次に、民間サッカーコートの利用をお願いするにあたり、市の施設と比較し利用しにくい点があれば、それに対して何ができるのか今後検討してまいりたい。
また、サッカー協会とは、祝津に整備するグラウンドの、整備内容について、現在協議を行っている。

4 持続可能な医療体制の確保について

(1)市立室蘭総合病院の経営について

【問】これ以上整形、脳外、麻酔化の医師の減少が続けは、現状の診療体制の維持が出来なくなり、この地域の高エネルギー外傷への対応などの救急医療体制、また、災害医療体制の崩壊という危惧もあるが、市立病院としての見解は?

【答】常勤医師の確保は最重要課題と認識しており、医育大学への常勤医師の派遣依頼については地域の医療事情等も説明しながら懇切丁寧に行っている。また、常勤医師が確保できない科への対応としましては民間医療機関も含めた診療援助派遣や院内他科の医師の連携により現在は対応している。当院としましても、西胆振地域の救急体制の一角を担っているとの使命感はもっておりますので、地域の救急体制崩壊を招かないためにも、早期の情報収集に努めながら、今後も対応して参りたいと考えている。

(2)室蘭市地域医療連携・再編等推進協議会について

【問】推進協議会において3病院の医療機能の再編等を行い、2025年以降において「高度急性期と急性期の拠点となる病院については、経営形態の議論も進めながら、新病院の建設も視野に東室蘭地域にひとつ整備する」との中間報告がだされたが、経営形態の在り方をはじめとする課題解決や新病院の建設となった場合には、さらに数年を要することが考えられ、最終的な方針を決定するまでの時間的余裕はない。
今後整理しなければならない課題及び課題解決に向けた手法並びに大まかなスケジュールについて伺う。

【答】今後については、再編後の病院の経営形態について民間事業者とすべきなのか、公的な関与が残る地方独立行政法人とすべきなのかなど、様々な意見が出されており、これらも含めた具体の方策について協議を進めることが必要であることから、協議会を引き続き開催し来年度中を目途に、将来的に3病院が担うべき医療機能など、連携・再編等に関する基本的な考え方を取りまとめたい。

【問】中間報告で「高度急性期・急性期の拠点となる病院については東室蘭地域に1つ整備する」と報道されたことで、市内の3病院が一つになってしまうと捉えている市民もいる。また、3病院で働いている職員にも不安を生じさせているのではないか。会議を公開する、しないとの議論もなされたが、この中間報告の内容や今後検討すべき課題が何なのか、市民に丁寧に説明する必要があると考えるが、どのように説明していくのか見解を伺う。

【答】中間取りまとめでは「高度急性期や急性期の拠点となる病院について新病院建設も視野に東室蘭地域に1つ整備する」ことを目指すほか、回復期や慢性期機能を確保できる体制を構築することについても記載している。これらの内容については、市民や病院で働く職員の方々に不安を抱かれることのないよう、「中間取りまとめ」について、室蘭市のホームページに掲載するほか、市民や病院で働く職員の方々に対しても丁寧な説明に努めてまいりたい。

【問】3病院の統合・再編に当たっては、経営形態をどうするかが一番の鍵となる。来年度中を目途に3病院が担うべき医療機能など連携・再編等に関する基本的な考え方を取りまとめたいということであるが、基本的な考えとは、どこまでを指しているのか伺う。

【答】基本的な考え方については、来年度も引き続き、室蘭市地域医療連携・再編等推進協議会において、3病院の連携・再編等に関する協議を進めることとしているため、協議会における合意状況により記載する内容は変わってくるものと考えているが、市民の方々にわかりやすく、理解いただける内容となるよう努めていきたい。

【問】来年度中に基本的な考え方をまとめるということであるが、中間報告どおり急性期の拠点となる病院を新たに整備するとして相当の困難と時間を要することが予想される。時間軸をどのように考えているのか伺う。

【答】急性期の拠点となる病院を新たに整備する時期については、室蘭市を含む西胆振圏域において、当面、人口は減少するものの後期高齢者は増加することが見込まれており、高齢者に多い疾患や救急医療などに対する医療需要については大きな減少はないと考えているが、2025年以降においは、後期高齢者も含めた人口減少が見込まれていることから、こうした人口減少や人口構造の変化も見据えつつ、安定的に医師確保が図られるよう、新たな病院を整備する時期につきましても協議会において、議論を深めていきたい。

5 持続可能な市役所について

(1)会計年度任用職員制度について

持続可能な市役所について

【問】会計年度任用職員制度導入の基本的な考えは。

【答】非常勤職員は重要な担い手であり、身分保障や勤務条件、期末手当の支給を含めた制度を検討し9月議会の条例案提出を予定している。

(2)職員のモチベーション向上について

【問】職員のモチベーション向上のためには、単にコミュニケーションを図るだけでなく、市長としてのリーダーシップをどのように発揮するのかも重要であり、部下に信頼される市長とならなければならないと思うが、市長の見解を伺う。

【答】現在直面しているさまざまな課題の解決には、職員の理解と協力が何よりも大切なものと考えております。市役所が一丸となって、この難局に立ち向かっていくためには、市政を預かる立場である私の思いや理念をすべての職員に共有していただくとともに、職員一人ひとりが担当する業務に誇りと責任を持ち、市民が安心感、信頼感を感じられることが、市役所には 求められていると認識しており、リーダーとして市民のためのまちづくりに取り組んで参りたいと考えております。

小田中みのる
室蘭市議会議員