平成28年第3回定例会が終了しました。
9月27日、平成28年第3回定例会が、一般会計補正予算第3号(7,258千円)、介護保険特別会計補正予算第1号(142,458千円)、室蘭市営住宅条例中一部改正の件など議案9件、平成27年度室蘭市水道事業会計決算など認定6件、最終日提出の一般会計補正予算第4号(271,477千円)、港湾整備事業会計補正予算第1号(23,800千円)また、功労者表彰の件、教育委員会委員の任命などの人事案件、「JR北海道・JR四国・JR貨物の係る経営支援策を求める意見書」を含む意見書4件を全会派一致で可決、認定、同意し、また、一般会計歳入歳出決算及び国民健康保険など3特別会計歳入歳出決算については、閉会中継続審査とすることとし閉会しました。
一般会計補正予算は、平成28年10月1日に任意から定期接種化されるB型肝炎ワクチン接種事業費として7,258千円、追加補正としては、8月30日の台風10号による倒木や被害施設の復旧等に要する経費として117,059千、すでに廃校となっていた旧御前水中学校が同じく台風により被災し解体する必要が生じたことから解体に要する経費そして142,518千円(財源は、全額土地開発・保全基金からの繰入)、港湾施設の復旧経費として23,800千円、その復旧経費に対して一般会計からの操出金11,900千円などです。
なお、台風による被災に対しては、災害復旧費や各費目、職員費などの既定予算や予備費など66,964千円により対応済みでありました。
主な議案としては、中島町の旧向陽中学校跡地に建設する「室蘭市生涯学習センター」に関するもので、財産取得の件(2,023,920千円)、指定管理者の指定の件などであり、室蘭では初めてDBO(公共が資金調達を負担し、設計・建設、運営を民間に委託する)方式が導入され、補正予算としても指定管理者制度による生涯学習センター管理費用として平成30年12月から平成45年度までの15年4ヶ月の長期間にわたる債務負担行為(1,240,000千円)が設定されました。
企業会計決算については、水道事業会計について各委員から水道料金の基本水量及び基本料金についての質問が多く出されていました。室蘭市の水道料金は、全道でも低廉な料金となっていますが、一人世帯が増加している中、基本水量(8㎥)を使用する世帯が少なくなっている現状を踏まえた料金改定の考えについての質疑に対して、できる限り現行の料金を維持したい、次回の料金改定時に全体の中で検討する旨の答弁がありました。施設の改修や新設、通常の維持、補修に対する経費と給水人口の減少のなかでの料金体系のあり方について、将来を見据えた検討が必要と感じました。
私からは病院事業会計決算について、まず、医業収益減少の要因および平成28年度の予算編成時の決算見込みとの差異について及び今年度の状況について伺いました。
医業収益減少(特に入院収益の減少)の要因は、常勤医の減少により患者数が減少したことに加え手術件数特に全身麻酔を要する手術件数が減少していること、差異については平成27年度の単年度資金収支がー311、000千円との見込みだったところ、看護師中途採用の凍結、医薬材料費の圧縮など経費節減により-20,000千円に圧縮され、今年度も8月までの状況では、入院で患者数・手術件数とも増加しており、外来では患者数の減少があるものの診療収益は76,000千円上回っているとのことでありました。
次に、みなと診療所について、特に平成27年度から市のがん対策の取り組みの一環として行っているピロリ菌検査(50、55、60,65歳、自己負担700円)の状況について伺いました。平成26年度2人だったものが平成27年度は74人と増加。今年度は8月末で27人。全体で103人中45人が陽性とのことでした。
ただし、陽性反応が出た方に対する対応について、本来であれば胃カメラによりピロリ菌感染性胃炎との診断確定をしたのち保険適用による除菌へと流れるべきものが、その説明をしないまま保険適用外での除菌へと流れていたことから、今後はしっかりと説明するように強く指摘しました。
また、乳がん検診として、本院では平成26年度にマンモグラフィー装置を更新し専用の撮影室を新設していますが、市内他病院で実施している休日に乳がん検診を行う考えを質したところ、人員の配置等調整を行い、来年度に向け前向きに検討するとの答弁がありました。
その他、看護師数、奨学金に対する考え、地域連携推進法人に対する考え方などについて質しましたが、救急医療等、市立病院としての役割をしっかりと果たしていく、との答弁でありました。