政策要望書
9月27日、市民ネット・むろらんとして以下のとおり平成25年度に対する政策・予算要望書を青山市長に提出しました。
最重点要望項目
1.行財政改革について
(1)地域主権を見据えた業務内容とそれに見合った職員数を確保すること。また、職員の減少に伴って増加している再任用、嘱託、臨時職員の処遇改善を行うこと。
(2)事務事業の見直しについては、市民・民間に移行できるもの、行政が行うべきものについて仕分けを徹底し、民間委託や指定管理者が行う場合についても、費用対効果や市民サービスの向上がどのように図られたのか、雇用者の賃金・労働条件等、検証をしっかりと行うとともに、監督や指導体制を徹底すること。
2.安全で安心して暮らせるまちづくりについて
(1)新たな津波浸水予測において浸水が予想されている地域への情報伝達体制として、同報系の防災無線の整備を早急に整備すること。
(2)消防の広域化については、メリット・デメリットを明らかにするとともに、市民への説明をしっかりと行うこと。また、今後の消防体制については、現行の消防力を維持し、市民の安全・安心を確保すること。
3.子ども・若者等への支援について
(1)子どもに関する施策は各部各課にわたっており、「少子化」や「子育て支援」、「発達障害への一貫した支援」、「不登校」、「義務教育終了後のひきこもり」などの多種多様なニーズへ対応するため、子ども・若者に関する施策の窓口を一本化し、切れ目のない継続した支援を行うこと。
(2)発達障がい児の早期発見・早期支援のための「5歳児検診」を実施するとともに、臨床発達心理士等の専門職を正規職員として採用すること。
(3)公立保育所の民間委託推進については、公立保育所の役割を検証するとともに、父母や関係者の意見を聞きながら進めること。
(4)引きこもりが長期化し高年齢化するとともに増加傾向になることから、実態調査を行い課題把握に努めるなど、義務教育以降のひきこもり対策に積極的に取り組むこと。
(5)就労支援相談員の活用により、障がい者の一般就労に向けてより一層取り組むこと。
(6)障がい者の工賃アップ、安定した収入確保のため、公的部門における就労の場の拡大とともに、生産した商品の販売に一層の協力を行うこと。
(7)若者に対する就職にむけた訓練、教育の機会を拡充すること。
4.地域医療体制の強化について
(1)休日・夜間の初期救急医療体制の確保に向け精力的に取り組むとともに、安易な時間外救急診療の防止などの市民啓発により一層努めること。(市立室蘭総合病院)
(2)医師・看護師をはじめ医療従事者の確保と職場環境の改善に引き続き務めること。
5.産業・観光振興について
(1)産業構造のさらなる多様化へ向け、(財)室蘭テクノセンターのコーディネート機能強化のための支援を行い、産学官民の連携を図り、新規事業に取り組む市内企業や、新たに起業する人材を積極的に支援するとともに、食を含めた新たな室蘭ブランドの発掘や構築を進め、流通、販売経路までをも見据えた対策を強化すること。
(2)JX日鉱日石エネルギー(株)室蘭製油所については、室蘭市の雇用・経済にとって非常に重要なことから、存続に向けて最大限努力をすること。
(3)観光資源の活用、施設の整備及び情報発信の強化に努めること。
6.PCB廃棄物処理事業について
(1)道外15県のPCB廃棄物受け入れ時に、受け入れ条件として定めた「環境産業集積基盤の強化について」、国の支援策と道外15県の協力体制についての検証を速やかに行い、未実施の事案は確実に実行に移すこと。
(2)PCB廃棄物適正処理推進に関する検討委員会が示した、北海道事業所に対する処理期間の延長と、15県以外のエリアからのPCB廃棄物受け入れに関しては、慎重に進めること。
(3)道外15県との地域交流会議(仮称)を早急に設置するとともに、関係市町村を含めた経済・文化・観光等の交流を具体性を持って積極的に進めること。
7.公設地方卸売市場について
平成24年度の耐震診断の結果を踏まえ、生鮮食料品等の安定供給をするために市場の運営方法、内容、施設の在り方の論議、検討を積極的に推進すること。
8.室蘭港の活性化の取り組みについて
フェリーやRORO船航路、客船の誘致並びに国際コンテナ航路の拡大に向け、圏域における貨物や旅客の動向やニーズの独自調査を行い、かつ、室蘭港の優位性を最大限生かせる方策を示し、官民一体になった誘致活動に積極的に取り組むこと。
9.教育の充実について
(1)いじめや子どもの虐待、不登校などは学校だけで対応するのではなく、「子どもの命を守る」という観点から、関係機関や地域住民を含めた社会全体で対応する必要がある。そのため、早急にサポートチームや第三者機関等を組織し、これらの問題に対する対策を強化すること。
(2)現在、訪問アドバイザーとスクールソーシャルワーカーの積極的な活用で児童生徒の不登校やいじめに対応しているが、社会環境や家庭環境が複雑・多様化し、さらなる強化が必要とされている。これらの状況を鑑みると訪問アドバイザーとスクールソーシャルワーカーの職務分離と増員が急務となっている。将来の引きこもりを未然に防止するためにも、可及的速やかに取り組みを進めること。
(3)学校統合による児童の広域に渡る通学に配慮した放課後児童対策の見直しを積極的に行い、早期の対策を実施すること。