室蘭市議会議員

小田中みのる

MINORU ODANAKA

小田中みのるの市議会レポート
VOL.7

第2回市議会定例会終わる

6月28日、第2回市議会定例会が終了しました。

今議会は、青山市長が就任して初めての議会であり、代表質問では5会派の代表が、一般質問では、新人議員4人を含む9人が質問に立ちました。

代表質問では、市政方針において市政運営の基本姿勢のなかで市民感覚の市長について、また、具体的な政策が少ないなど厳しい質問が相次ぎ、一般質問では、我が会派の新人議員もそれぞれの思いを含め、しっかりと質問していました。

特に、市長が公約に掲げているコミュニティバスについては、予算審査特別委員会においても質問が集中しました。バス停や駅から離れている自家用車を持たない高齢者等にとっての必要性は理解できるものの、その目的やバスやタクシー会社との調整、地域事情をどのように検討していくのか等々、具体像が見えず、その取り組みに課題があることが分かりました。

いずれにしても、今後、青山市長の政治理念の実現のための具体的な政策が示されることから、その政策をしっかりと議論し、また、自らも政策を提言するなど、市民のための議員を目指してまいります。

私の主な質問は次のとおりです。

【一般会計予算審査特別委員会】6月22・23日

【質問】
「親子の遊びの教室」について。その事業の目的と概要、相談スタッフの確保3歳以降の支援体制について伺う。

【答弁】
1歳6ヶ月健診等で育児に悩む3歳までの親を対象に、小集団での遊びの機会を設け、専門スタッフによる育児支援を図ることが目的。サンキッズの休館日である火・木曜日の午前中に10組み程度の親子を対象とする。スタッフは、保健師、保育士のほか発達支援センター「あいくる」嘱託職員の臨床発達心理士の勤務を週5H×2日を3日に延長し確保。3歳以降の支援体制は、「あいくる」をはじめ、幼稚園、保育所、子育て支援センター、言葉の教室などと連携、児童相談所の助言を受けながら就学に向けての支援に努める。

【質問】
「働く世代の大腸がん検診推進事業」について。大腸がん検診の受診状況、スケジュール、検診率向上に向けた取り組みについて伺う。

【答弁】
H20に基本検診から特定健診に移行した際に、20%後半から20%前半に低下し横ばい。40歳から60歳まで5歳刻み、6170人が該当し女性特有のがん検診の実績及び再勧奨により受診率を35%と設定。国からの検診手帳案が示されしだい、9月には開始したい。検診手帳、無料クーポン券等を郵送、基本的に申し込み医療機関より検査キットを郵送するなどし、受診率向上を図る。

【質問】
給食センター調理台等の購入について。補正予算に計上した理由。給食センターを民間委託する理由に、オール嘱託化の調理員体制に対する安全管理上の問題が謳われているが、他市では、同様のケースで直営を維持している。もっと検討すべきでは?

【答弁】
他市での集団食中毒発生後に、保健所により一斉点検が行われ、一部改善整備が求められてため購入する。他市の実態(嘱託のみの調理員)は聞いているが、各自治体の考えで行われるものであり、学校給食安全衛生管理基準への対応、コスト削減も図られ、H24年度より民間委託を考えている。

【特別会計予算審査特別委員会】6月24日

病院事業会計電子カルテ導入整備事業 7億3,500万円
HCU併設救急外来拡充整備事業 3億3,100万円
看護師確保事業(奨学金貸付金)600万円

【質問】
① H22年度決算概要、不良債務解消額について。
② 電子カルテ導入のスケジュール、導入効果、導入時の医師・看護師に対する負担について。
③ 救急外来拡充の必要性は、以前から議会でも訴えてきたが、内容とスケジュールについて。
④ 看護師負担軽減のためは、看護師の確保が必要であり、看護学院の定員増に伴い、奨学金の枠の拡大、病院事業会計による奨学金制度への変更など、議会で提言してきたことが実現に移されてきている。今後の奨学金に対する考え、また、改革プランにH26年度までに看護師配置基準7対1を取得することを明記したが、その見通しについて伺う。

【答弁】
① 患者数では入院、外来ともに減少し診療収入に大きな影響を与えたが、診療報酬改定、DPC対象病院への移行、リバビリ部門強化などの取り組みで増収、経費の節減効果や人材確保が進まなかったことなどによる人件費の不要額が発生したことにより、経常収支比率は100%近く、不良債務解消額は、4億3,200万円となった。(不良債務額~295,225千円、不良債務比率 3.14%)
② 電子カルテについては、7月上旬に公募締切、選定過程を経て9月下旬に購入業者を決定、年度内稼働を予定している。導入効果は、大幅な診療業務の効率化とチーム医療の推進が図られ、他病院や診療所との連携のほか、患者にとってもインフォームドコンセント時に的確な情報提示等大きく期待できる。また、システム不慣れによる負担が想定されるが、事前に十分な研修を行い、医師については、医師事務作業補助者の養成を進めて、今後も増員を計画している。
③ HCU併設救急外来併設拡充整備事業については、医師をリーダーとするWGにて検討している。現在のリハビリテーション科を南3階へ、精神科が依頼を2階小児科外来跡に移設が終了後の事業となり、年度内の完成を予定している。HCUの看護師配置基準は4対1であるが、精神科病棟縮小による過員、奨学金の活用等により看護師を確保していきたい。
④ 奨学金当初予算の30名については、29名の応募があり支給済みである。拡充分と残り1名分とについては、7月に道内の看護学校を訪問し、地元出身者に呼びかける。来年度以降は、市立看護学校の1年生用の30名分は繰り入れ財源により継続し、拡充10名分については、広く看護学校の学生と対象とし、病院事業会計の負担と考えている。
看護配置基準7対1については、一般病床401床に対し、約190名配置しており、約50名の増員配置が必要。毎年、20名程度の採用者数で現状を維持しており、奨学金の増員により30~40名の新規採用となることから、3年程度で達成できるものと期待している。

小田中みのる
室蘭市議会議員