【広瀬功三の一般質問〈令和元年12月議会〉】
今回は「ごみの減量化について」質問しました。概要は次のとおりです。
《質問の前提》
公民館などが集めている新聞紙、段ボール紙、空き缶、ビン類などの資源は、市が回収してキログラムあたり5円の分別奨励金が公民館などへ交付されています。過去8年間の奨励金を見てみると、年平均の分別奨励金は約2千200万円。ところが、市が回収した資源の売り払い額は年平均で約1億円、8年間の差額は6億2千万円にも上ります。
現在、これは市の収入になっていますが、本来は奨励金単価を引き上げて公民館等へ還元すべきだと考えます。
《ごみの排出状況について》
Q:市民生活から出てくるごみは増加傾向。しかし、公民館での資源回収量は年々減少している。この理由をどう考えるか?
A:現在、資源回収はポイント還元のサービスを実施している商業施設もあることも一因である。
Q:市民が直接資源回収業者等へ持ち込む資源の量は把握しているか?
A:報告の義務が無いことから把握は困難である。
《資源売払い額と分別奨励金について》
Q:公民館等が集積した資源売払い額の年間約1億円と公民館等に交付される奨励金の年額2千2百万円との差が大きい。当局は、この9月の産業経済委員会で この奨励金単価を見直さない考えを示したがその理由は?
A:景気動向により市況が変化し安定しないこと、周辺自治体の状況、処分経費等を考慮して奨励金を決定している。
Q:本市の資源回収量は年々減少してきている。分別奨励金が低いことが市民の資源回収に対する意欲を低下させている一因ではないか?
分別奨励金の単価を引き上げるべきではないか?
A:資源売払い額と分別奨励金とに差が生じてはいるが、安定して奨励金を渡すことで資源回収の意欲を下支えしていると考える。分別奨励金を引き上げる予定はない。
《質問を終えて》
公民館等で取り組んでいる資源回収事業は、市が責任を持って主体的に進めることが本来の形だと思います。市民が集めた資源の売払い金の約5分の4を市が収入としているのは、このリサイクル事業が市役所のために行われているのではと考えてしまします。
資源回収量が年々減少してきているのも、市民が努力して集めた資源の売り上げが適正に還元がされていないためだと考えます。現在の分別奨励金の単価5円はリサイクル事業が始まった頃に1円見直されましたが、その後は見直しされていません。適宜 見直す仕組みが必要だと思います。
【12月議会のトピック】
都城市議会では、初めての試みとして4つの常任委員会のうち3つの委員会からだされた案をもとに議論し、市長に対し市議会として推進すべきものとして次の5件を提言しました。
①人口減少対策に関する提言
②子育て支援に関する提言
③外国人との共生社会実現に関する提言
④居住環境の整備(空き家・市営住宅跡地利用)に関する提言
⑤防災・減災対策に関する提言
都城市議会基本条例には、第10条で「議会は、二元代表制の下、市長等と常に緊張ある関係を保持し、事務の執行の監視及び評価を行うものとする。」と規定しています。この適正な関係を保持していく上でも この取り組みは重要だと考えています。
こうした取り組みを市民目線で行っていくためには、市民の皆さんの関心が大きな後ろ盾になります。今後、こうした市議会の活動にも関心を持っていただければと願っております。
【議会あれこれ】
平成28年11月に市議会議員補選で議会に送っていただいてから3年が経過しました。その間に本選も経験し、市議の活動は地域の皆様に支えられていることを実感しています。それだけに市議として地域の皆様のためにちゃんと働いているか自問の毎日です。
▼先ずは議会で議論された内容を伝えることが最低の任務だと思っています。しかし、残念ながら市議会の動きが市民目線になっていないと感じるところもあります。
▼通常の議会では議員から提出された議案も審議されます。本選後の二年間で開催された八回の通常定例議会のうち、六回は「反対意見」がないまま議員提出議案が否決されています。
▼なぜ、議会が否決したのかの理由を市民に伝えるのは議会の最低の任務だと思います。反対する理由を表明しない否決は議会の信頼を失うことにつながらないでしょうか。皆様のご意見をお聴かせください。