1.新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金について
2.森林環境税と日本遺産を生かした施策展開について
3.中核市移行後の評価について
4.庁舎の浸水対策について
5.AED配備の考え方について
6.北野下水処理場・清掃工場跡地活用の構想について
7.旭町・明神町周辺地区低炭素まちづくりへの取組について
〇ちょうど1年前、日本では、新型コロナウイルス感染症の流行により、まず学校を2月28日から始業式まで、全国一斉臨時休校する旨の発令がありました。その後、4月7日から5月31日まで、1回目の緊急事態宣言が発令され、結局学校の再開もこれと同調する期間まで休校が延長されました。不要不急の外出を避け、夜の外出や酒の席は極力避け、また、少人数とし、人の集まる催しは行わず、とにかく自粛、自粛と言われながら1年間が過ぎました。
・働き方が大きく変わり、人との接触を極力避けるために、出社、出張しない働き方が模索されました。それらにより外食産業、旅館、交通産業など、多くの業態が大打撃を受け、現在2回目の緊急事態宣言中ですが、八王子市のまちでも、夜7時を過ぎると人通りが途絶えて、そのさまを見ると、まちの経済は縮み切ってしまったと感じます。コロナ対策の期間が長引くにつれ、これまでは何とか蓄えでしのいできた事業主が徐々に耐え切れなくなるのは目に見えており、ここまでの1年よりもこれからのほうがさらに厳しい社会情勢となるのではないかと心配しています。
・1年延期された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会は、開催されたとしても、無観客、もしくは相当の規制をかけた中で行われるでしょうから、経済効果どころか、開催による赤字が危惧され、かといって、海外から多くの人が入ることによるオリンピック後のコロナ感染を心配する声もあり、頼みのワクチン接種も青写真どおりには進んでおらず、今後の1年で普通の日常が戻る感じは全くありません。
・おおよそ100年前に全世界を巻き込んだスペイン風邪の流行が、今回の新型コロナウイルスに似ていると言われますが、このときのスペイン風邪そのものはおよそ2年で終息したようですが、その後世界的に経済は冷え込みました。株価は暴落し、不況は長引き、10年間のデフレ、日本では昭和恐慌へとつながっていった歴史があります。昨年1年間の日本の状況を見ると、国や都は新型コロナウイルス感染症対策を次々に打ち出し、それに連動して八王子市も、国や都の交付金を財源に令和2年度には様々な取組を進めました。市民を守る取組は積極的に進めていただきたいと思う一方で、交付金の財源の元をたどれば国債であり、東京都はこれらの対策により潤沢にあった財政調整基金が底をつきました。新年度の国の予算を見ると、国債発行額は43兆5,970億円で、前年度比33.9%増、国債依存度は40.9%、東京都も、都債発行額5,876億円で、前年度比181.9%となる見込みとなっています。確かに新型コロナウイルス感染症による危機を乗り越えるためには様々な施策が必要でありますが、国債、都債といった借金でこれに対応し、この財源を借金として将来に回すことになる。このことの議論がされておらず、私は不安に感じますし、同様の感覚を持つ国民は多いと思います。
Q本市の状況についてお聞きしますが、先行きが不透明な背景を踏まえると、大きな税収減となることは容易に想像ができますので、令和3年度は相当の緊縮財政になると思っていましたが、示された本市の令和3年度の一般会計予算は、過去最大規模となる2,209億円となっており、この税収減分は新型コロナウイルス感染症対策地方税減収補填特別交付金で補填されることになっています。この特別交付金は、地方固有の自主財源である固定資産税及び都市計画税を国が減免すると決定し、その結果、減収となる額を補填するものと聞いています。そもそも地方固有の自主財源を国が減免するということについてしっくり来ないと感じていますが、どのように捉えておられるのかお示しください。また、昨年度の国や都が実施した補助事業は、実施については地方が行うため、様々に苦労されたのだと認識していますが、令和3年度の取組方をどのようにお考えか、併せて見解をお示しくださ
A【石森孝志市長】
議員御指摘のとおり、固定資産税は地方固有の財源であるため、全国市長会を通じて、国の経済対策に減免を用いるべきではないと申入れを行っています。しかしながら、今回は緊急的、臨時的な措置であり、減収額を全額国費で補填することとされたことから、市民の皆様の生活を第一に考え、受け入れることとしたところであります。また、国や東京都が制度設計する事業については、実施に向けた市側の体制整備の負担が大きいことや、少ない情報の中で、短期間での準備が求められることなど、解決すべき様々な課題の存在が明らかになりました。これらの課題については、一つ一つ国や東京都と協議調整し、引き続きスピード感を持って、市民の皆様の命と生活を守ってまいります。
〇森林整備などに必要な地方財源を安定的に確保する目的で、令和元年度の税制改正において、森林環境税が2024年度から個人に対して課税されることが決まっています。この税収は、その全額を市町村及び都道府県に森林環境譲与税として譲与されることとなっています。ただし、森林環境譲与税は既に令和元年度から譲与されており、全額を森林に関係する事業に充てることになっています。令和3年度予算では、事業費1億2,900万円、一般財源約1億円に対して、森林環境譲与税を5,900万円充てることとされております。これを充てる事業は、森林の伐採、人材育成、林業等の担い手の確保、木材利用の促進などで、多摩産材の活用に引き当てることも可能です。
森林の整備は、未来を生きる人たちによりよい環境を引き継ぐ視点からも重要なことだと考えます。しかし、森林環境税に関しては、これが個人当たり幾らの納税額になるのかは存じませんが、これだけ様々に税金がある中で、新たな税がまた増えるのかという感情を持つ人は多いのだと思います。使い道も、山間部の間伐は必要なことですが、こういったところにばかり投入していると、新たな税金が何に使われているのか一般には理解できないと思います。ですから、森林環境税が定着するまでの間は、あえて市民から見えやすい部分の施策にこの費用を振り分けることが得策だと考えます。
Q八王子市は、昨年都内唯一の日本遺産の認定を受け、令和3年度以降はこれを生かした施策を模索しています。高尾山周辺や八王子城跡、滝山城跡、絹の道など、これらの場所は緑多き場所に位置していますので、日本遺産の魅力向上につながる環境整備に森林環境譲与税を活用し、森林環境税が有効に使われていることを市民に見えるようにしていただく。そういった取組を進めていただきたいと思うのですが御所見をお伺いいたします。
A【石森孝志市長】
緑豊かな本市にとって、森林は貴重な市民の財産でもあります。その豊かな自然環境とともに、歴史文化の魅力を発信し活用していく取組が日本遺産です。御提案のとおり、日本遺産の構成文化財やその周辺環境を磨き上げていくために、多摩産材を利用するなど、市民から見て分かるような森林環境譲与税を活用した環境整備などについて進めてまいります。
〇本市は、平成27年に中核市に移行しましたので、丸5年が経過したことになります。中核市となったことで、東京都から1,200を超える様々な業務が移譲されました。当時、市長は、これらを活用して民生や環境、まちづくり等の分野において独自の取組を展開し、今まで以上に、これからはよりスピード感を持って市民の皆さんに対応できるとコメントしておられました。令和元年に中核市移行後の八王子市の取組としてまとめられた資料がありますが、ここには前進したことがいろいろと掲載されており、開発許可等もうまくいっているように記述されています。
・本当に全てが順調に進んでいるのであればよいのですが、市で扱っている川町スポーツパーク建設に関する開発許可はいまだに許可が下りていません。本件に関しては、まだ中核市となる前の平成24年に、建設反対と賛成、それぞれの請願が出され、議会で賛成多数の採択をした案件で、請願採択当時は東京都での開発許可に関する審査が行われていたものが、途中で中核市となったため、この案件は八王子市に引き継がれ、平成27年以降は本市での対応となっているものです。開発に関して、法的に大きな課題があるというものならば話は別ですが、開発そのものに法的な欠陥はなく、法に基づいて申請しているものに関して、なぜいまだに許可が下りていないのか大変不思議に思うのです。本件に関しては、地元に反対運動があり、賛成の請願を採択した後も、反対を支持する議員から、議会で開発許可や自然環境に関する質問が複数回されており、その答弁をお聞きしていますが、市側からは、これが違法であるとか、自然破壊であるという類いの回答は一度もなく、法にのっとって処理をしていますという回答に終始しています。
違法でないのに、なぜこれほどまでに時間を要しているのか甚だ疑問でありますが、1つ原因として考えられなくもないのは、東京都が許可を出す場合と、市が行う場合の地元との距離感があるのではないかということです。前述したように、ここにはいまだに反対運動があります。こういったものが近くに見え過ぎて、必要以上に慎重な判断となり、淡々とした業務としてこなせないのではないかと思うのです。こういった精神的なものが業務に影響しやすくなるとしたら、中核市となった一つのマイナス点ではないのでしょうか。川町の開発審査に関しては、当初市長がおっしゃっていたように、スピード感を持って対応していただけるようお願いしておきます。
Qさて、中核市となって果たして全てが移行時に目指した物差しのとおりに進められているのか、移譲された権限を有効に活用した取組が展開されているのかなど、中核市となって5年が経過したところで再点検していただくことも必要なのではないかと考えますが、改めて中核市移行後の評価についての見解をお示しください。
A【石森孝志市長】
中核市へ移行して以来、福祉や環境、まちづくりなど、多くの分野において独自の取組を展開し、行政サービスの効率化や質の向上を実現してまいりました。その結果、市民や事業者から、身近で気軽に相談できるようになったなどの声をいただいております。きめ細かな対応を図る中では、案件によって時間を要するものもありますが、引き続き中核市権限を最大限活用し、市民サービスのより一層の向上を図るとともに、地域の実情に応じた独自のまちづくりを進めてまいります。
〇八王子市役所の本庁舎は、脇を流れる浅川の氾濫に備える必要があり、本庁舎の機械室など、地下部分の防水扉設置による防水対策工事を計画しています。一昨年の台風のときをはじめ、氾濫にまで至っていませんが、浅川が危険水位を越えることは複数回経験していますので、浸水対策には万全を期していただきたいと思います。
・さて、東日本大震災における福島第一原子力発電所の事故からちょうど10年となります。いまだに立地地域の皆様には御迷惑をおかけしており、元の平和なまちに戻すことがかなわない地域があり、そういった人々の生活を狂わせてしまったことに、改めて東電に籍を置く者として心より謝罪申し上げます。10年前の事故の原因は、10メートルを超える大津波による海水が発電所建屋に入り、また、地震により周辺の電源線であった送電鉄塔の倒壞なども合わさり、電源を失ったことで原子炉を冷却することができなくなってしまったことだと一般的に言われています。総論としては正しいのですが、幾つか事前にこうしておけば、もしかしたら最悪の事態を免れたのではないかということがもう少し細かな部分にあると私は思っています。例えば緊急用発電機も海水を浴びてしまい稼働できなかったことがそれですが、そのうちの1つに、建物内外を問わず分電盤を防水仕様のものにしてあったら何とかなったかもしれないというものがあります。分電盤とは、一般家庭でいえばブレーカーがあるところにあたり電気の配線を細かく分ける中継点ですが、この中に水が入りますと、単純に言えば電気回線がショートしてしまい、補修するにも、新たな電源をつなぎ込むにも、1度乾燥させる必要があり、すぐに復旧できません。建屋に水が入っても、少なくともこの分電盤が防水仕様で中にまで浸水していなかったら、乾燥などの手間を掛けることなく電源車など他の電源を接続することが可能であり、電気回路を復旧させることができたはずだと非常に悔やまれる一つです。
Qさて、今回本庁の防水のために防水扉を設置するということですが、水の扱いは非常に厄介なもので、思わぬところから浸入してきますし、その水圧は人の想像をはるかに超えます。本庁舎は年数がある程度経過している建屋のため、恐らく防水扉設置だけでは防げない浸水があることを想定していただき、予想外の浸水に対処するために、この防水対策の一環として、分電盤を防水仕様のものに取り替えることを検討し万全を期していただきたいと考えます。また、本庁舎だけではなく、他の市の施設でも災害時の水害が懸念される建物がありましたら、分電盤の位置を再点検していただき、場合によっては防水仕様に替えるか、絶対に浸水しない上の階に移動させるなどの対策を実施していただきたいと思います。災害対策は、うっかりしていた、なぜこんなことに気がつかなかったのかということから綻びが出るものだと、悔やんでも悔やみ切れない経験からの進言であると真摯に受け止めていただき、今申し上げた対策について、今後の設計に具体化すると共に、他の施設の総点検もしていただきたいと考えますが御所見をお示しください。
A【石森孝志市長】
本庁舎では、令和3年度に、最大水深による地下階への浸水を想定して、地下にある重要設備室の出入口を防水扉に変更するとともに、防災無線設備や防災課の執務室を上層階へ移転します。さらに令和4年度以降は、建物全体への浸水を防ぐ工事の実施を予定しているところです。本庁舎をはじめとする市施設は、災害時に防災や復旧の拠点となる重要な施設ですので、議員からいただいた御意見も参考にしながら、市の施設について万全な対策を進めてまいります。
〇AED、日本語では自動体外式除細動器といいますが、八王子市では、内部マニュアルとして作成したAED配備計画に基づいて配備を進めており、令和3年度は、コンビニエンスストアに46台、町会・自治会会館に91台、消防団詰所に38台を新たに配備する計画となっています。日本中で年間約7万人が突然の心臓疾患で亡くなっており、心臓突然死の原因の多くは心室細動と言われる重篤な不整脈で、心停止の状態に陥って5分以内に電気ショックを与えられれば、蘇生率は50%あると言われています。八王子市のAED配備計画はこの数値を基準として考え、心臓疾患で倒れる方が発生した場所に2分以内にAEDを調達できるようにしたいと、300メートル間隔以内への設置を目指しています。夜間などの対応も含めて、コンビニエンスストアなどの御協力をいただいているようですが、今後は設置場所のさらなる検討や、現場から最短のAED設置場所をどのように知るのかなど、まだまだ試行錯誤を続けていただきたいと思います。
・さて、時代とともに少しずつ設置、配備を求められるものが増えてきたように思い、それらは機械物ですので、点検や電気料金などの維持管理費用が発生し、なおかつ耐用年数が限られていますので、定期的な取替えが必要になります。以前小学校の通学路に防犯カメラの設置が導入されたとき、小学校1校当たり5台でも、市全体では350台近くになる防犯カメラの今後の維持管理費についての考え方をお聞きしました。防犯カメラは、それ以降、町会・自治会で設置しているものや施設に設置してあるものなど増加をしており、今後も設置台数は増えそうです。さらに1度設置した場所から無くすことは難しい類いのものだと思いますので、これらの将来にわたる取替えや修理、点検などの維持管理費用が財政を圧迫しないよう、具体的な将来構想を真剣に考えなくてはなりません。
AEDも同様で、人命に関わる施策なので、推進しなくてはならないことは理解します。物はリース契約ですが、1台当たり5年間で約20万円、ちなみに、購入すると1台当たり20万円から30万円だそうですが、市内に250台、公共施設に330台が既に設置されていますので、これだけでも年間2,000万円、5年間で約1億円の費用がかかる計算になります。市民の安心安全を担保するためには、設置数は多いほどよいのですが、将来にわたる維持管理費は大変気になるところです。
Q配備計画を完成させたときに、ランニングコストは一体どのぐらいかかるのか、維持管理費を含めた長期的視野に立った配備の考え方を示す必要があると思いますが、お考えをお示しください。
A【石森孝志市長】
本市では現在空白地域へのAED配備を進めています。一定の配備が完了した際には、その後の維持管理経費も踏まえた検証が必要であると考えています。まずは早期に空白地域を埋められるよう、地域や関係者の御理解を得ながらAEDの配備を進め、令和3年度中の配備完了に向けて取り組んでまいります。
〇多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画に基づいて、2015年7月から、北野処理区の下水道処理を東京都流域下水道秋川処理区への編入を開始し、令和3年1月には、段階的に進めてきた本事業が完全編入となりました。今後は雨水対応のための北野ポンプ場として再整備が実施されますが、これまでの北野下水処理場分場約2ヘクタールと、暫定雨水滞水池ほかの同じく約2ヘクタールが不用地となります。これらの下水処理施設と並んで北野清掃工場がありますが、ここは現在建設中の新館清掃工場が完成する令和4年度中には休止となり、その後の清掃工場建て直し計画はなく、ここも土地が空くことになります。
・中心市街地から割合近く、平坦な土地であり、北野清掃工場側に併設されているあったかホールは市民が多く利用しています。あったかホールの存続なども含めて、この跡地がどのように活用されていくのか、市民には興味深い場所だと思っています。私は、この土地の北側は浅川と接しており、散歩やランニングをする市民が集える施設などを検討していただきたいと考えており、スポーツと健康づくりをテーマに現在ある足湯やあったかホールを生かした市民に愛される場所が最適だと思っています。
Q市の計画では、令和3年から4年にかけて、この地の基本構想を策定するとお聞きしていますが、この場所の活用に関しては市民の関心は高いものがあると感じております。過去の土地利用などにおけるプロジェクトでの市民への情報提供は、計画がまとまった最終段階で実施されている印象がありますが、少し前の段階から、情報提供や意見聴取する機会を設けてもよいと思っています。令和3年から4年にかけて、本跡地活用の基本構想を策定する段階で、より市民の期待に応える基本構想とする手法を取り入れていただきたいと考えますが、どのようなプロセスで検討を進めていくのかについてお考えをお示しください。
A【石森孝志市長】
中長期的な視点で跡地活用を検討するに当たり、これまでも関係町会による連絡協議会をはじめ、地域の皆様の協力の下、施設を運営してきた経緯がありますので、地域の声を大切にしたいと考えています。具体的には、対話などを通じて地域の意向を確認しながらたたき台をつくり、その上で幅広く意見を聞く場を設けて基本構想を取りまとめてまいります。
〇東京都の工事で実施されている産業交流拠点整備事業は、令和3年度末には建物工事が完成する予定とお聞きしています。その後正式なオープンまでには、周辺整備など、関連する事業が行われると思いますが、令和4年度内にはそのときを迎えるのではないかと期待しています。しかし、ここに引き続いて実施されるはずである旭町街区の再開発については、その進展についてお話すら聞かなくなって久しいと感じています。
・令和3年度の予算書には、旭町・明神町地区周辺まちづくり推進という事務事業名があり、周辺道路の都市基盤整備としての電線類地中化が主たる事業項目になっていますが、これは東京都の補助金対象工事で、産業交流拠点整備の一環と捉えられる事業で、旭町街区に関しては、権利者検討会程度の項目しか掲載されていません。産業交流拠点整備と旭町街区の整備は1つのセットで完成させるから価値があると考えており、市も同様のお考えをお持ちだと推測しますが、それにしては、ここ数年にわたって全く時間的スケジュールも、ポンチ絵すら提示されることがなく、動いている気配すら感じないのです。
Q令和3年度の旭町街区再開発に関係した事業はどのような動きとなるのかについてお示しください。
A【石森孝志市長】
令和4年度の産業交流センターの開業を鑑み、再開発事業の立ち上げに必要なまちづくり構想の改定や、事業成立のための事業計画検討などに、これまでにも増して精力的に取り組み、迅速に事業化を図っていく所存です。
Qこの地域は、現在、地域冷暖房事業として、京王プラザホテルほかに既に事業展開している熱供給プラントを活用して、低炭素都市づくりの推進を図っていく方針となっています。既存の熱供給プラントは、旭町街区再開発地域内に位置する現在のまちづくり公社敷地内にありますが、ここは再開発になりますので、熱供給プラントは現在の場所を移転して、新たな設備を用意しなくてはなりませんが、この場所が一向に決まらず、また、旭町再開発の内容が煮詰まらないため、新たに用意する熱供給プラントの容量が決められないとお聞きします。旭町・明神町地区の低炭素まちづくりの進め方についてのお考えをお聞きします。
A【石森孝志市長】
低炭素まちづくりの必要性、重要性は、以前にも増して高まっており、本市においても、平成28年に策定した低炭素都市づくり計画に基づき、東京都立多摩産業交流センターへ熱供給するために供給区域を拡大しました。旭町・明神町地区の開発においても、地区内に熱供給施設が設置されている点を踏まえ、低炭素まちづくりの進展に寄与する事業となるよう検討をしてまいります。