1.夜間照明灯の改善について
2. 北八王子工業団地と北八王子駅について
〇市内の夜間照明灯には、防犯灯、道路照明灯、公園灯、商店街灯などがあります。この一連の照明灯について、管理方法の見直しと省エネ化、財政面からの厳正的確管理などが必要であると、平成23年第2回定例会から平成29年第1回定例会の予算代表質疑までの間、委員会も含めて6回程度もこの課題を取り上げ常々申し上げて参りました。様々に改善が必要だと何度も指摘させていただき、改善の必要性まで認識をしたという回答をいただいているにも関わらず、施策展開が見られないため質問させていただきます。
八王子市内の市が管理する夜間照明の種類は
①防犯灯・・町会で管理・・市民活動推進部協働推進課
②市道部分の道路照明灯・街路灯・・道路交通部
③公園灯・・まちなみ整備部公園課
④商店街灯・・各商店会の持ち物・・産業振興部産業政策課
中心市街地の一部の商店街灯は市に移管されて市の管理下としていただいたものがあり拠点整備 部市街地整備課。これについては街の灯り整備事業という名称で取り組んでいただいており、これが唯一改善実績となっています。
各照明の灯数(平成27年度に確認した数値)
①防犯灯2万8,000灯
②道路照明の市の管理灯数1万6,800灯
③公園灯3,500灯
Q各々の年間予算についてお聞きします。直近の各屋外照明灯の数量とそれぞれの建設費、維持管理費、電気料金について、予算額でも決算額でも結構ですので、お示しください。
A①公衆街路灯、いわゆる防犯灯の平成29年度の状況は、市内に約2万9,000基ある。この設置事業の補助金として、1,985基の設置に対し約4,500万円を交付している。また、維持管理事業補助金として約1億3,900万円を支出しており、その内訳は、電気料金が1億1,900万円、1基当たり700円の管理費が約2,000万円となっている。
A②道路照明灯の管理基数は約1万7,350基となっている。また、建設費、維持管理費、電気料金については、平成29年度の決算額で約3億7,500万円となっている。
A③市の公園には現在約3,500基の公園灯があり、その電気料金など維持管理のための費用は、平成29年度決算で約6,200万円となっている。
〇夜間照明灯の管理運営方法の課題について確認します。
・まず、課題が一番多い防犯灯についてです。八王子市は、防犯灯の管理を町会で行っています。町会では任された仕事として真面目に取り組んでいることと思いますが、企業が従業員に給与を支払って行っているようなレベルの高い厳正的確管理を求めること自体が酷なことであり、町会に現地調査から照明の型番や契約電力まで精査していただくことは到底無理であり、現状の管理体制では厳正管理のレベルを上げることは不可能です。課題として
①町会加入率が伸び悩んでいる中で、町会負担が発生する防犯灯の管理運営や新設、改良は、加入者と未加入者の負担に不公平が生じている。
②学校や企業、人の通行が多いところでも町会管理となっているが、こういった場所は、まちづくりや市民の安全確保の観点から市で管理すべきだと考えるべきで、町会管理は市民の安心・安全を守る視点から見ると適当ではないと言える。
③LED化など新技術の導入や移行などは市の方針をもって行うべき事項で、町会対応に任せることには無理がありる。
④防犯灯新設や修繕工事の発注も町会で実施するため、同じ工事なのに積算や工法に差異が生じ、価格の適正化が図れないことに加え、作業の安全なども管理できておらず、こういった工事に一定の補助金を支給していることは適正ではない。
⑤町会に防犯灯1灯当たり年間一律700円の修繕費が支給されているが、この金額は照明種別にかかわらず一律で、これが余りにも大ざっぱである。
⑥この700円の単価は世の中の物価の変動や消費税率が変化しても変わらず単価算出根拠が不透明な700円、これも数量が合っていると断言できない防犯灯の灯数を掛け算して支給していることは不適正である。
⑦設置する照明を省エネタイプに変え、使用電力が変わっているのに電力会社に申請していないものが散見される。変更申請をしないと防犯灯や道路照明などは個々に電力メーターはついておらず、その機器の契約電力によって一律の金額設定となっているため、電気料金は以前のままで無駄な支出があることになる。
これらはさまざまな部分で厳正的確管理という言葉からかけ離れた大きな課題だと指摘をさせていただき、改善を求めていますが、過去の市の回答は「町会に任せているのは、防犯灯管理という仕事を介して地域の防犯意識の醸成を図ることが目的」だと、厳正管理ではなく精神醸成の目的のほうが重要だと捉えられるような回答に終始しており、平成27年にやっと「具体的に着手できるところから市の管理として進めていくことも必要だと考えている点もある。効率的な管理方法について、今後とも町会自治会連合会と協議をしていく考えである」という回答が加えられました。
Q防犯灯の管理についてお聞きしますが、業務の厳正的確管理の観点から町会管理について多くの改善の余地があると過去から指摘させていますが、検討された内容をお答えください。検討された項目に関してはどのような結果が出されているのかなど合わせてお答えください。
A町会自治会連合会との協議の場では、公衆街路灯の効率的な管理方法や管理主体の見直し等について意見交換を重ねてきた。その中では、防犯活動の取り組みの一環として引き続き町会・自治会で管理していきたいという意見、維持管理に係る事務や経費の負担等の軽減に向け、市による一括管理を望む声もあること確認して現在に至っている。
〇遅々として進まない現状であり、この間、私は関係する所管とさまざまに話し合ったりしましたが、どうも歯切れが悪いと感じるのです。どの角度から見ても、旧態依然とした屋外照明灯の管理方法は大きく見直すときであり、既に見直し終わっていなければならないものだと思います。
Q遅々として進まない理由についてお伺いします。平成27年の回答では、防犯灯に関して「効率的な管理方法について今後とも町会自治会連合会と協議をしていく考えである」と述べていますが、今まで町会及び町会自治会連合会とどのような調整をしたのか、前に進まない理由がどこにあるのかについて具体的に御報告ください。
A町会自治会連合会との協議では、公衆街路灯のLED化の目的や効果として、町会・自治会の事務や負担が軽減されることについて話をしている。公衆街路灯は地域における安全・安心なまちづくりに重要な役割を担っていることから、引き続き町会・自治会で管理していきたいと望む声も根強くあり、市もその思いを受けとめ、現在に至っているところである。指摘のあったさまざまな視点について町会自治会連合会との協議を進め、管理の体制や方法の見直しを含め、調査研究に取り組んでいきたい。
〇道路照明、街路灯の管理についてです。道路照明灯は比較的照度が高く、広範囲を照らす必要があるため、照度の強い光源を使っており、今までその主流は水銀灯でした。水銀に関しては、水銀による汚染防止を目指した水俣条約、別名水銀条約により、2020年に水銀を使った製品の製造や輸出入が原則禁止されることが決まっています。
平成27年に質問した、あと5年で水銀灯が使えないことになると仮定した場合の市内の水銀灯の数とその取りかえ費用についての回答は、水銀灯の総数は1万900基、取りかえ費用の目算は、ランプ交換だけを前提として、現行のセラミックメタルハライドランプに設置がえをした場合、約11億円、LEDランプにかえると約20億円と試算するという回答でした。
Qそれから3年が経過しましたので、現在の水銀灯の数についてお聞きしたいと思います。現在、八王子市内の残っている水銀灯の数と、その取り替え費用の試算額をお答えください。また、道路照明以外にも防犯灯や公園灯、体育館の照明などに水銀灯が残っているようでしたら、それらについても数と取りかえ費用の概算についてお答えください。
A①町会・自治会管理の公衆街路灯・・・公衆街路灯における水銀が含まれる蛍光灯、高照度タイプの公衆街路灯は約1万8,000基ある。取りかえ費用は、施工する電気業者によって異なるため、把握していない。
A②道路照明灯における水銀灯・・平成29年度末時点で約9,750基の水銀灯を管理しており、その水銀灯を交換するための概算金額については、現行のセラミックメタルハライドランプへのランプ交換及び灯具交換をすると、経費込みで約11億4,000万円、LEDランプにランプ交換及び灯具交換をした場合は、経費込みで約21億6,000万円となる。
A③小中学校の体育館の水銀灯・・体育館の水銀灯については小中学校合わせて26校に設置されており、1体育館当たり20基程度の設置であることから、水銀灯の数は全部で約600基となる。取り替え費用の概算額は小中学校合わせまして1億2,000万円程度となる。
A④公園灯・・公園灯のうち水銀灯は平成30年3月末現在で約1,450基あり、概算費用は、ランプ交換だけを前提とした場合、セラミックメタルハライドランプの場合は約7,400万円、LEDランプの場合は約1億4,500万円と試算している。
Q市内には駅前でも暗いと感じるところ、保育園や小学校、塾や児童館の近くなど子どもたちが多く歩くのに暗い場所、企業の通勤路になっているのに暗い道路など、市内至るところにもう少し明るく照らしてもらいたいと感じる場所があります。
これについて過去の市の見解は、管理している町会に申し入れて明るくしてもらえばよいというものでしたが、実際に一般市民がそのような要望を知らない町会に申し入れることができるのか、大いに疑問ですし、そもそもその町会に会費を納めていない人からの要求に町会が快く応えてくれるはずもないと思われ、この考え方はナンセンスです。
逆の課題として、明るい道路照明が設置されているのにその照射範囲内に防犯灯がある、公園灯が明るいのに道路側に防犯灯も設置してあるというような場所、二重になっているところの無駄があります。これらの課題は、夜間照明に関して市の1つの所管で一括管理することで解決できます。夜間照明を市の1つの所管の一括管理に移行し、市内の照明灯の過剰な部分と不足部分を解消する手だては非常に有効だと考えますが、改めて御所見をお聞きします。
A担当所管を集約することは、より効果・効率的な管理運営に資するものと認識しているが、それぞれの所管が地域で知り得た情報や専門的知識を生かして運営するとともに、そのような情報を関連所管で共有し連携することで対応していきたいと考えている。
Q八王子市の夜間照明灯のLED化は、お世辞にも進んでいるとは言えない状況です。平成27年第3回定例会でお聞きした数値では、LED化した数量は、防犯灯が5,000基、道路照明灯200基、公園灯70基です。それから3年経過していますので、現在のこの数値は多少ふえていると思いますが、直近の数値をそれぞれについてお示しください。
A①公衆街路灯・・・年間約2,000基がLED型になっており、平成29年度末の実績として約2万9,000基のうち約1万1,100基、約38%がLED型になっている。
A②道路照明灯・・・平成29年度末で約1,450基をLED化している。平成30年度は約330基をLED化していく予定となっている。
A③公園灯・・・平成30年3月末時点で約230基。
Q平成27年のこの質問時に、このままのペースで進むといつごろLED化が完了するのか、お聞きした回答では様々な条件や交換時期などを考慮して現在の進め方で全数LED化した場合の推定は、約50年から60年かかることになるというものでした。
確認させていただきますが、技術の進歩が著しく、3年前と比較するとLEDの性能は大きく上がり、品種もふえ、価格は随分下がりました。また、東京都の方針は、各家庭にまでLEDを積極的に導入し、環境負荷の軽減を図るというものに変わりました。今、前回と同じ質問をした場合は、どのような回答となりますか。
A平成30年度より東京都の基準で大型照明灯もLEDが標準となったことから、八王子市においても新設の大型照明灯について都の基準に準じてLEDを標準としている。全基数を省エネタイプであるLEDやセラミックメタルハライドランプにランプ交換及び灯具交換した場合、約25年と試算している。
Q街路灯に関しては市の単独で判断しLED化ができるはずですが、ここが先行して実施しないのは何故ですか。
A省エネ化の観点から、LED化する場合はランプの互換性がないため灯具ごとに交換する必要があるが、セラミックメタルハライドランプについてはランプ交換のみで対応が可能であることから、LED化ではなく、セラミックメタルハライドランプを先行して実施している。
Q他の行政が予算的な制約がある中で一斉に取りかえられたのは、リース方式やESCO方式を導入して実施したからです。対象灯数が多い場合はESCO方式の利点が大きいと、この方式について一度御提案したことがあります。LED化する事業者と10年程度の長期契約を締結し、事業者は初めの一、二年に10年分の予算を前倒しして取りかえ費用を全て負担し、LED化を一気に完成させ、行政側は契約期間に管理費という名目で契約額を分割払いのように支払っていく方法です。契約の初年度にLED化してしまいますので、その後の契約期間の例えば9年間は使用電気料金も安くなり、行政のランニングコストが抑えられるメリットがあります。
前回の質問から3年が経過しますが、どのような手法を検討されてきたのか、お示しください。
A整備手法にはESCO方式の他、リース方式と自主更新方式があり全てにおいて検討を行っているところである。ESCO方式とリース方式については、主な対象が灯具のみのため、独立灯のポールや共架灯のアームについて独自で管理していかなくてはならず、また市内業者への委託業務がなくなることや、10年後のESCO方式やリース方式の存在についても不透明な部分があり、これらが大きな課題となっている。また、他の多摩地区26市の状況を確認したところ、現時点でESCO方式を採用しているのは7市、リース方式が8市、自主交換方式が8市、その他検討中が3市となっており、各市の道路照明灯の状況により採用している整備手法が異なっておりいる。現在、本市においては自主更新方式で行っているが、環境負荷の低減やCO2削減の視点から、今後、ESCO方式などについてさらに検討を行い、さまざまな状況を踏まえ、最終的に判断したいと考える。
Q環境負荷低減の視点からお聞きします。LEDの消費電力は、同じ明るさを得るとすると、大まかに、対白熱電灯では6分の1程度、対蛍光灯では2分の1程度となります。当然消費電力量と同等の割合でCO2削減効果が得られるわけで、街路灯などの一斉LED化にかじを切った自治体では、LEDの一番の目的をこの環境負荷軽減政策、CO2削減の視点としています。
八王子市の場合は、面積に比例して夜間照明灯数が多いため、レジ袋の削減をちまちまと行っているよりもこちらのほうが効果は絶大で、それだけでも実施する価値があります。消費電力が少ないということは電気料金も大幅に削減されますので、税金の節約にもつながります。
八王子市でも地球温暖化対策地域推進計画における削減目標を設定して取り組んでおり、その削減目標達成には市民、事業者の取り組みが不可欠としていますが、まずは率先して市内夜間照明灯の一斉LED化を実施すべきと考えます。なぜ環境部がCO2削減量を大幅に稼げる夜間照明設備の一斉LED化に対して積極的でないのか不思議に感じますが、環境負荷軽減の見地からの御所見をお聞かせください。
A八王子市地球温暖化対策地域推進計画に掲げる削減目標を達成するに当たり、市役所は率先して市の事務事業の実施による環境負荷の低減に取り組むため、環境にやさしい八王子市役所エコアクションプランを策定しており、プランの中で、省エネルギー設備の導入は、施設建設・改修、設備更新時等の機会を活用し、積極的に推進することとしている。
省エネルギー化については、LED化をはじめとしてさまざまな方法があるが、初期費用だけではなく、長期的なランニングコストも視野に入れた総合的な検討を行い、環境負荷軽減の視点から推進していくことが重要であると認識している。
〇遅々として進まない理由は、全庁挙げての課題だと認識していただいていないからだと思っています。
この課題の本質は、個々をLED化するとか管理方法を変更するとかという実務上の狭い視点ではなく、環境負荷の低減を図る、市民の安心・安全を守る、税金のむだ遣いを省くなど、大きな視点が先行しなくてはならない種類のものです。
それらの目的の達成のために、夜間照明設備は市の一括管理に移行して、一斉に省エネ化や設備の最適化・合理化に取り組む必要があるのだろうということで、町会が賛同しないとか、そんな小さな部分にこだわっている課題ではないのです。
旧態依然としたやり方に縛られて、無駄に時間と費用を浪費している場合ではありませんし、環境負荷の軽減策はスピード感を持って積極的に取り組まなくてはならない喫緊の課題であることは、近年の気象を肌で感じてわかっているはずです。8年間にわたって訴え続けてきた市内夜間照明灯関連の課題について、八王子市もそろそろ本気で取り組み、形にするべきだと強く申し上げます。
Q最後に、理事者にお聞きします。さまざまに申し上げた課題解決のためには、広い視点を持って、関係する部署を1つに束ねた取り組みが必要となります。題材は夜間照明ですが、そこにある課題の本質は環境負荷の軽減です。強いリーダーシップを発揮していただき、市内夜間照明灯の市による一括管理への移行とLED化を含めた省エネ化の取り組みを積極的に進めていただきたいと思いますが、お考えをお示しください。
A(駒沢副市長)
環境負荷軽減につきましては、市全体で取り組むべき重要課題の1つであると認識しております。
市ではこれまでも道路照明灯の更新時や公園灯の新設時にLED照明器具を設置するなど行ってきたところであり、今後も施設建設・改修や設備の更新等の機会を捉え、関係所管が連携し、積極的に環境負荷軽減の取り組みに努めてまいります。
〇北八王子駅周辺地区に関しても、私の重点取り組み事項として過去に何度か質問させていただいており、こちらは夜間照明と違って、おかげさまでさまざまに改善が進みました。北八王子駅の上下線ともにホームの拡張、駅前の放置自転車対策のための自転車置き場新設、線路横断通路の大規模な補修、西口広場付近の交通安全施策など、さまざまに実施していただきました。
なぜ北八王子駅と北八王子工業団地に注視するかといいますと、連合推薦議員として、連合の多くの仲間がJR八高線と北八王子駅を利用して北八王子工業団地地区に勤めているからです。私自身も平成11年から4年間ほど北八王子の職場に勤務していたことがあり、その当時にここの不便さを実体験しています。
〇北八王子駅の利用客数には、この駅特有の特徴があります。日中は電車の本数は上下線ともにそれぞれ二、三本で、ホームは閑散としていますが、朝は北八王子駅で降車する人、夕方は乗車する人で混雑します。八高線は単線のため、北八王子駅で上りと下りの電車が交換となります。朝の時間帯は拝島方面からと八王子方面からの降車する人が重なってしまいます。双方の電車が到着し混雑するのは7時50分、8時台が4分、16分、31分、43分ごろがこの駅の降車客のピークです。
北八王子駅の改札口はそれぞれのホームから階段を上がったところにあり、双方から上がってくる人が狭い改札口で合流し、流れません。混雑時には降車してから改札口を抜けるまで四、五分を要することがあるほど人が流れません。
この改札口までの構造を何とかしたいと目をつけたのが、JR南武線の分倍河原駅です。ここは駅前にNECの大きな職場があり、ここに通勤する降車客でホームがあふれてしまうため、朝の通勤時間帯のみ利用できる臨時改札が整備されており、ホームから階段上の改札を通らず直接外に出られる仕組みを設置しています。
これと同様の臨時改札を北八王子駅にも設置して、西か東どちらかに行きたい人が正規の改札を通らずホームから直接外に出られれば、改札口はかなりスムーズになると提案してきました。ちなみに、北八王子駅に接している外側の土地は八王子市で管理している場所が多くあり、臨時改札設置だけJRが受け入れてくれれば、出口部分は確保できるのです。
Q定期的に行っている市とJRの連絡協議会でJR側に申し入れていただくことになってもう10年くらい経過するのでしょうか。その後、機会あるごとにJRに申し入れていただいているとお聞きしていますが、ここのところ、臨時改札設置の話は影を潜めたままになっています。北八王子駅の朝夕の混雑改善策として臨時改札を設けてほしいという提案は、現在も市の中で引き継がれており、JRへの投げかけは継続して行っていただいているのかお示しください。
A臨時改札の設置は必要であるという認識は市でも持ち続けており、八高線八王子・高麗川間複線化促進協議会など、要望行動を通じて臨時改札の設置をJRに継続して要望し続けている。
〇臨時改札の設置は、諦めずに引き続きJRに投げかけてくださるようお願いいたします。
また、場合によっては提案図などを作成して提示する、北八王子駅の朝の実態などを調査して、そのデータで訴えるなど工夫していただき、何とか実現に向けて頑張っていただくようお願いします。
Q臨時改札設置に関してのJR側の感触はについてお示しください。
AJRとしても何らかの対策が必要であるという認識を持っていると聞いており、改札口のゲートを増やすことを検討しているとのこと。
改札口ゲートの増設により一定の混雑緩和が期待されるが、抜本的な解決には臨時改札の設置が必要だと思われるため、市としても引き続きJRへ臨時改札の設置を求めていきます。
〇北八王子工業団地は、石川町と、一部、高倉町に位置し、大企業と呼ばれる企業が多く操業している地域です。工業団地として区分されている地域に現在空きはなく、数年前にビクターや多摩の地元企業である魚力などが移転した土地もすぐに次の企業が入るなど、市内の工業団地の中では活気のある地域です。八王子市総務部統計調査課でまとめている経済センサス産業横断的集計の中の市内町丁目別従業者数を見ますと、平成28年度の数値で石川町は1万5,511人で、市内ではほかに5桁の町名はなく、断トツの1位です。高倉町が4,556人ですので、この地域で2万人を超えます。ちなみに2位は旭町の9,913人で、近隣の東町4,549人、三崎町1,456人、中町2,597人と、中心市街地を合わせても北八王子のほうが多い数値が出ています。八王子市の経済を考えたとき、この工業団地は大変重要な地域であり、アフター5もこの人たちが中心市街地に出てくれるかどうかの取り組みは非常に重要だと思っています。北八王子で働く人がたくさんいるのですから、市の側から積極的にアプローチして、八王子の魅力を伝えるなど、八王子に愛着を持っていただく活動を積極的に展開すべきと思っていますが、本年9月に産業振興部企業支援課が作成した「八王子市の工業振興と企業誘致」という冊子がありますが、この中には北八王子工業団地の話は出てきません。
Q八王子市は北八王子工業団地をどのような位置づけで見ているのでしょうか。
A北八王子工業団地は大手企業の研究開発、生産拠点が集積しておりまして、本市のものづくり産業を牽引する重要な地域拠点であると認識している。
Qこれだけ大きな企業体となっているこの地域とは、通常どのような連携をとりながら双方の意思疎通をしているかなど、市の行っている活動についてお示しください。
A市内の各工業団地に立地する企業との日ごろからの関係づくりは大変重要であると考えており、各企業へのヒアリング、市の事業説明などを定期的に実施している。北八王子工業団地に立地する企業について伺う。
〇近年は近隣市で長くその場で操業していた大企業の事業所が移転してしまうケースが増加しているように感じます。八王子市でも沖電気の閉鎖は議会でも話題となりました。企業は経営のスリム化を常に求められていますので、古くなった事業所の統合や移転は当然のように実施しますし、八王子市が企業誘致を推奨するように、全国どこの自治体でも企業誘致には積極的ですから、出ていかれない努力をしっかりとしていなくてはならないと思います。
Q八王子市に根差して操業してくださっている企業に対する優遇措置について、どのようなものがあるのかお示しください。
A企業立地支援条例では、市外から本市へ移転した企業だけでなく、市内で移転・拡張する企業も支援の対象にすることとしており、北八王子工業団地内では、平成16年度以降で延べ6件の移転・拡張を支援している。また、平成29年度には企業立地支援条例を改正し、市内で10年以上操業している企業への指定要件を緩和するなど、市内で長く操業している企業への支援を強化している。
Q今後も引き続き八王子市で操業を継続していただけるように、愛着を感じていただくためには、日ごろから積極的に交流を深める関係づくりが必要だと思いますが、お考えをお聞かせください。
A企業に市内で操業を続けていただくことは、税収の確保、雇用の維持からも重要であると考えている。工業団地をはじめとする市内の企業へ実施した操業環境調査の結果を活用して、企業訪問や要望の把握などに積極的に取り組み、引き続き市内で操業する企業との関係づくりを推進してまいります
〇北八王子駅の改札口を出た横断通路などは八王子市の持ち物です。ここにはタクシー乗り場の案内はあるのですが、工業地帯一帯のしゃれた案内図とか、企業のPRが可能な掲示板やショーケースのようなものを設置するなど工夫がありません。こういった工夫で地域企業を大切に思っていることをPRする施策などがあってもよいのではないかと思いますので、企業との良好な関係づくりとともに、御検討をお願いしておきます。