1. スポーツ振興について
2. 寄付金制度について
3.中心市街地について
〇今年の夏は、オリンピック・パラリンピック、八王子高校の甲子園出場と、八王子市もスポーツに大いに沸きました。
Q私自身の社会人になってからのスポーツは野球が主でしたが、思い起こすと、常に練習場所の確保が課題でした。サッカー、ラグビー、バレーにバスケ、武道、テニス、卓球に水泳等々、多種多様にわたるスポーツを楽しむためには、それぞれに場所が必要です。市民スポーツの推進のためには場所の提供が大きな課題となりますが、お考えと取り組みについてお答えください。
Aスポーツを推進していくためには、誰もが身近なところで気軽にスポーツに親しむことができる場の確保というものが何よりも必要であると認識している。今後も市のスポーツ施設の充実をはじめ、小中学校の校庭や体育館などの施設開放、そして、大学や企業が所有するスポーツ施設の市民開放を促進し、場の確保に努めていく考えである。
〇市営のテニスコートの数について調べてみました。近隣の市と比較すると、立川市は人口17万9,000人に対して14面、町田市は人口42万7,000人で28面、八王子市は56万3,000人に対して55面です。単純にテニスコート1面当たりの人口は、立川市1万2,800人、町田市1万5,300人、八王子市1万200人ということになりますが、市民全員がテニスを楽しむわけではなく、ここに競技人口というものが存在します。私の知人には卓球愛好者も多く、市内には全日本クラスの競技者がおり卓球教室も多いと聞きます。ほかにも草野球チーム、ママさんバレーなど、それぞれに盛んだと認識しています。
Q施設整備のためには、それぞれの競技人口を把握し、それをもとに具体的に検討することが必要だと思いますが、テニスを例に取り組みの現状について御説明ください。
A競技人口については詳細な調査は実施していないが、八王子市体育協会加盟のスポーツ団体の会員数や市民体育大会の参加者数を一つの数値として把握している。テニスを例にとると、平成28年度のソフトテニス連盟の会員数は341名、硬式のテニス連盟の会員数は2,105名、そして、平成27年度の市民体育大会の参加者数では、ソフトテニスが588名、硬式テニスが903名ということで、総合計は4,000名ほどになる。こういった意味で、施設整備については、各施設の利用状況や稼働率、こういったところを把握するとともに、施設の老朽化などを勘案しながら施設の整備を進めている。
Q次に、高齢者スポーツについてですが、年配の方といえば、以前はゲートボール一色でしたが、最近はグラウンドゴルフ、健康吹き矢、ラージボールの卓球、ストレッチ、レクダンスなど、多様化しており、これらについても行う場所が不十分であるという相談を受けることが多くなりました。高齢者スポーツに対する施設整備についての取り組み状況を教えてください。
A高齢者の方々にとっては、スポーツを通じて喜びや生きがいを感じることができ、そして、安全にスポーツができる環境の整備が必要であると認識している。さらに健康寿命を延ばすためには、ウォーキングや体操など軽い運動、こういったものが効果的であり、その実施場所は身近な公園や学校なども可能であることから、関係する所管と連携を図りながら、スポーツをする場の充実に努めている。
Qスポーツを身近に見る環境づくりというのも大切であり、必要なのではないかと思います。市営球場や体育館の対戦カードや利用予定チーム、市民大会の予定などを掲示板に出すなど、工夫してみたらどうかと思いますが、そういった取り組みに関してはどのように考えますか。市民全体でスポーツを応援する環境づくりに知恵を絞っていただくと心の豊かさにつながり、プレーヤーたちも伸びると思いますが、いかがでしょうか。
A体育館では、館内やホームページに大会などの月間予定を掲示しているほか、スポーツ大会当日は大会名を各施設の掲示板などに掲げて周知をしている。身近に見るという具体的な対戦カードなどについては、利用団体や大会の主催者、こういった方々に協力を得ながら、スポーツを見て応援するという観点から、スポーツを盛り上げる取り組みを工夫してみたいと考える。
Q今年の夏も家族で大塚の市営プールを利用させていただきましたが、年々老朽化が目立つようになってきました。この施設は昭和62年から運営しており、今年で28年目となるようですが、プールの耐用年数はおおよそ何年ぐらいとお考えでしょうか。仮に造り替えるとすると、その費用はどのぐらいになるか教えてください。
A大塚公園水泳プールの耐用年数は25年から30年。また、つくりかえる場合の予算は約1億4,000万円と見込んでいる。
Qスポーツ施設整備と一口に言っても、その対象は様々あり、維持するだけでも大変な中で市民からは増設や充実の要望は多く、費用は幾らあっても足りないほどです。現在の八王子市の年間予算の中で、市民スポーツ振興にかける費用はどのくらいあるのか。また、今後の見通しについてどのように考えますか。
A平成28年度予算では、従事する職員費も含めて、ソフト的な面が2億5,380万円、ハード的な面が12億8,780万円、スポーツ振興のための予算は合計で15億4,200万円となり、一般会計に占める割合では0.78%となっている。今後の見通しとしては、全国都市緑化はちおうじフェアのメイン会場となる富士森公園内の運動施設の再整備及び平成28年度に実施設計を行う大塚公園テニスコートの改修工事などを順次行う予定であり、限られた予算の中で効果効率的にスポーツの推進、そして、スポーツ施設の充実を図っていきたいと考える。
〇スポーツ施設の大規模改修として、富士森の陸上競技場を公式競技場にレベルアップする改修工事予定がありますが、私はここを改修する必要性を感じません。現在は地元の方々や近隣の学生たちが大いに自由にそれぞれに運動を楽しんでいます。ほかに陸上競技を正式に行う場所がないのであれば別ですが、上柚木に立派な陸上競技場があるため、富士森は現在の使い方が一番合っていると思っています。ここの陸上競技場を再整備することは市民スポーツ全体の振興に関係や影響はなく、ここに巨額の費用を使うのであれば、同じスポーツ施設としてテニスコートの増設、滝ガ原運動場の拡張や設備の充実、公園を御年配の方のグラウンドゴルフ場へ改造していただくなど、考えれば幾らでも先にやっていただきたいことがあり、市民にもっと身近なことを重視してもらいたいと思うのです。さらに富士森の陸上競技場は八王子球場で正式な野球の大会があったときのウォーミングアップの場所として貴重であり、そのような使い方も加味すると陸上に特化した整備は必要ないと思います。
Q富士森の陸上競技場を多額の予算をつぎ込み整備することにこだわる理由は何なのかお答えください。なぜ現在の自由で臨機応変な市民に親しまれている使い方ではだめなのか、あわせてお答えください
A全国都市緑化はちおうじフェアのメイン会場として利用した後、市民レベルの大会開催が可能な陸上競技場として機能を回復するため再整備が必要となると考える。なお、今後の運営や使い方については体育協会や陸上競技協会などの市民団体をはじめ、地域や利用者の皆様の御意見を伺いながら検討する。
◎(意見)
広大で人口の多い八王子市の既にあるスポーツ施設の維持更新を考えると、新たな市民要望に応えるために充てられる費用は相当限られています。富士森陸上競技場の整備に関しては、陸連ですとか競技者の意見を聞きながら進めるという話がありましたが、できれば市民スポーツ全体をもう一度丁寧に考えていただき、どのような形・どのようなお金の使い方が妥当であるか再考をお願いしたと思います。これは要望にさせていただきます。
〇今年のプロ野球は、セリーグは広島東洋カープの優勝がそろそろ決まりそうです。今年は特に強く、ただでさえ熱狂的な広島の街の盛り上がりは私が想像する以上のものだろうと思います。マツダスタジアム周辺の経済効果は物すごいものがあるでしょう。
八王子高校が甲子園出場を決めたとき、皆が駅前で配布された号外の新聞を手にして八王子の市街地は久しぶりに市民のにこやかな顔で良い雰囲気でした。小手先だけのまちづくりなんかは吹っ飛んでしまうと、スポーツの力の凄さを改めて感じたものです。
スポーツ振興に力を注ぐことは、スポーツを通じて市民の健康増進、健康維持はもとより、市民の一体感の創出、地元意識の醸成や心の健康にもつながってくる大変良い題材だと思います。何よりもまちが明るい雰囲気になります。市民目線に立った施設整備や市民ができるだけ手軽にスポーツを楽しめる環境づくりに、限られた予算の中で積極的かつ継続的に取り組んでいっていただきたいと思います。
Q理事者にお聞きしますが、ことしの夏のスポーツ効果は実感されたと思いますので、今後の行政の取り組みにおいて、スポーツというキーワードを重視していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。予算的にも配慮いただき、知恵を絞って、市民目線に立ったスポーツ振興を積極的に進めていただきたいと思いますが、御見解をお聞きします。
A【駒沢副市長】
八王子高校の甲子園初出場や、本市にゆかりのあるオリンピアの活躍に、ことしの夏はまち全体が盛り上がり、改めてスポーツがもたらす効果を実感したところでございます。八王子レガシープランにも掲げておりますように、多摩地区最大級の総合体育館、エスフォルタアリーナ八王子や、地域に密着して活動しているプロスポーツチームなど、本市の強みであるスポーツ資源を有効に活用し、まちの活性化につながる取り組みを推進してまいります。
〇八王子高校が甲子園に出場したことは、八王子市の夏のビッグニュースでした。野球好きの私自身も大変興奮し、とてもうれしかったですし、まちもこの話題で盛り上がりました。市から八王子市の高校が夏の甲子園大会に出場するのは初めてのことで、市として何らかの寄附金を出したいと考えるが制度としてないため、急遽だが対応したいとの連絡があり、その場は了解いたしました。制定したものは、八王子市高等学校等スポーツ全国大会出場激励金交付基準で、その基準により算出された八王子高校への寄附金は190万円でした。
基準がないということでしたが、よく考えてみると、八王子市の学生や社会人は過去に多くの方々が全国大会や世界大会に出ています。例えば春の全国高等学校バレーボール選手権の女子では八王子実践高校が出場常連校であり、すばらしい成績を何度も上げ、全国に強豪校として名が轟いております。大学生では、駅伝やラグビーで全国大会に多くの八王子の学校が出場していますし、少し前には、バスケットボールで一中が全国制覇をしました。社会人でも、コニカミノルタの駅伝部は八王子市を拠点として活動し、正月に行われる全国実業団駅伝大会の常連ですし、オリンピックの柔道、中村美里選手をはじめ、社会人でも多種目にわたって多くの選手を輩出しています。
文化活動では、八王子学園や片倉高校の吹奏楽部は、全国大会にとどまらず世界大会にまで出場しているなど、市内には過去に多様な事例があります。高校野球の夏の甲子園大会は、野球好きの国民性を持った日本において格別な扱いであることは認めますが、八王子市のスポーツや文化の歴史的な背景、市民への公平性などを冷静に鑑みますと、今回制定された基準の内容には釈然としないものを感じます。
Qまずお聞きしますが、これだけ多くの事例があったのに、過去に寄附金制度がなかった理由はなぜでしょうか、お答えください。また、今回慌てて制度をつくって寄附金を出す動きになったのは、やはり夏の甲子園は特別であるという考えが行政側にもあり、その思いが先行したからでしょうか。制定した背景についてもお答えください。
Aこれまでスポーツ、体育における業績が顕著であったと認められる方に対しては、市民栄誉賞や市の表彰、こういった顕彰制度においてその業績をたたえてきた経過がある。また、今回の基準を制定した背景については、これまで市は小中学生を対象としたトップアスリートによるジュニア育成事業や、八王子市立中学校生徒派遣費交付要綱に基づいた市立中学校の部活動の振興に取り組んできた。 今回、八王子高等学校が甲子園初出場を達成されたことを機に、義務教育以降のジュニア期のアスリートを対象とした活動支援の検討を行った結果、活動の場は高等学校の部活動が中心となっていることから、今回の基準を制定し、高等学校に激励金を交付するとしたところである。
〇今回市が制定した、八王子市高等学校等スポーツ全国大会出場激励金交付基準の内容について少し説明します。
1つ目として、基準の名称にあるとおり、高校生のスポーツが対象です。交付対象者は市内に所在する高等学校、高等専門学校及び中等教育学校後期課程とするとあります。交付対象大会は、1つとして、日本体育協会、国及び開催地の都道府県が共同して開催する国民体育大会、要するに国体です。ただし、交付対象者が前述した者に限られますので、高校生には激励金が出ますが、中学生、大学生、社会人はこの寄附基準の対象になりません。
2つ目、全国高等学校体育連盟主催の全国大会。この項目に春高バレーは入るということです。
3つ目、全国高等学校野球連盟主催の全国高等学校野球選手権大会、これが夏の甲子園大会が該当するものです。
4つ目、前各号に掲げるもののほか、各種競技団体主催の大会で予選会を経て出場する全国大会とあります。この予選会を経てというところが疑問点のひとつで、同じ高野連主催の大会ですが、春の選抜高校野球大会は予選会がなく推薦という形のため、寄附金の対象とならないということです。しかし、現実的には、過去に数件の例外はあるものの、関東で代表に選考されるためには秋の関東大会で勝ち抜かないと選考対象にすらならないと思うのですが、夏とは違い関東大会は勝ち抜いたということにはならないという判断をされてしまうようです。
その他として、激励金の交付額の算出基準が決められていますが、この金額についての私の考え方は後ほど触れます。
Q以上が今回決定した交付基準ですが、対象となるものが結構わかりづらいので、それについて質問します。まず、寄附金の対象をスポーツに限った理由を教えていただきたいと思います。同じ高校生活の3年間打ち込む部活動で、文化活動についてはどのように評価をしていますか。私は、ここに大いに疑問がありますので、あわせてお答えください。
A激励金の交付対象をスポーツに限定していることについて、生徒が一生懸命、精いっぱい打ち込む文化活動についても、スポーツ活動と同等に価値があるものと認識しているが、今回は義務教育以降のジュニア期のアスリートを対象とした活動支援に限って検討を行った結果である。
Q対象とするスポーツの大会と種目に関しても非常にわかりづらいので、具体的に御説明ください。例えばサッカーやラグビーといった全国大会、柔道、剣道、弓道などの個人競技、そういうものはどのように判断をされるのか御説明ください。
Aサッカーやラグビーなど、国体やインターハイの実施競技になっているもは対象となる。また、国体とインターハイ以外の大会でも、競技団体が主催し、かつ予選を経て出場する全国大会であれば対象となる。一方、競技によっては、全国大会と銘打っているものの予選もなく、主催者が公共的ではない競技団体の大会もあり、こういった大会は対象外となる。今回の基準はあくまで予選会を経て東京都なり関東の代表として出場する全国大会としている。
Q同じ甲子園大会で春の選抜大会を除外した理由は釈然としないものがあります。今回の寄附金を出すに当たっての説明の際に、八王子の名前を全国に宣伝してもらえるすばらしいことだというせりふをお聞きしました。そういった観点からは、春の甲子園も差はないと思いますが考え方をお示しください。
A選抜大会の選考基準によると、あくまで予選を持たないことがこの大会の特色であるとされており、秋に行われる地区大会は一つの参考資料であり、大会の予選ではないと明記されていることから、対象とはしていない。
〇今回制定した基準の対象者は高校生であり、同じ国体に出場しても、中学生、大学生、社会人は激励金の対象から外れます。他に市内の中学生を対象とした八王子市立中学校生徒派遣費交付要綱というものがあります。これは、市立中学校における部活動の振興を図ることを目的としており、大会に参加する経費である交通費や宿泊費などを市が補助するものです。小中一貫校に限って小学生の部活動についても対象としており、文化活動もその対象としています。激励金というものはありませんが、とりあえず大会参加の負担軽減は図られます。
その他にお金が出るものはなく、オリンピックで銅メダルをとった中村美里選手の場合などは八王子市民栄誉章の顕彰に関する規則というものがあり、対象は文化、スポーツその他の分野において、八王子市の区域内に居住または居住していた者、団体が市民生活に明るい希望を与え、八王子の名を高めた者の栄誉をたたえるとなっており、栄誉章または栄誉盾及び賞状、記念品を添えることができるとあります。ほかに八王子市表彰条例の中に市民文化表彰の項目があり、表彰状を贈ることができるということになっています。
Q私の率直な感想は、これしかないのか・・というものであります。八王子市は大学をたくさん誘致して学園都市を売りにしています。企業誘致も積極的にしたいという考えがあります。しかし市内の大学生や企業が頑張ったときには表彰状ぐらいしか出しません。国体出場を例にすれば、今の基準で国体出場に際して激励金が支給されるのは高校生だけになります。果たしてスポーツや文化活動に携わる学生活動や市民活動に対して行政としてのバックアップ体制について、今まで統一した視点を持って真剣に議論したことがあるのだろうかという疑問を持ちました。八王子市は行政として学生や市民の活動へのバックアップのあり方をどのように考えているのかお答えください。
A現在市では市民と行政の協働の実現に向けて、それぞれの特性を生かして活動している団体や市民の皆様に対して、分野を問わず支援の取り組みを行っている。学生や市民の活動を支援することは大変重要なことと認識しているので、さらに取り組みを進めたいと考える。
〇スポーツなどへの奨励に関して市の考え方はつじつまが合わないと非常に強く感じます。
今回制定した奨励金という考えが悪いことだと言うのではなく、ただ、その内容が深く議論・検討されたものではなく、内容が大きく偏っており、公平性という観点が大いに欠落していると思います。夏の甲子園出場という喜ばしい事実に急遽対応しなくてはならなかったという背景は理解しますけれども、奨励金交付基準は見直すべきだと考えます。
見直しに当たっての私の考え方ですが、まず今回こだわったのではないかと私が推測する金額について、それほど多くする必要はないと考えます。それより市民や団体に対する公平性を重視し、地元として激励をするという気持ちを伝える部分を大いに重視すべきです。
今回の190万円は高過ぎると思います。団体スポーツの場合、例えば1チーム10万円ぐらい、個人競技の場合、1人2万円とか3万円程度で十分なのではないかと考えます。激励の目的は金額ではなく、地元から頑張ってと応援されている、地元の気持ちも背負っている、そんな精神的な部分を主目的として、それよりも寄附金対象とするものを多くし、学生や市民に公平に行ってほしいと考えます。
文化活動に関してもそれなりに評価をしている、と述べていましたがならばせめて同じ高校生の部活動の文化活動での世界大会出場、全国大会出場は対象にすべきではないかと思います。それから、今回の基準にある選抜は認めないとか、高校生の競技やスポーツに限るとか、つじつまが合わないような条件設定には疑問が残ります。
Q今回制定した基準は、市民、学生活動に公平に、そして、もっと対象を広くつくり直すべきだと思います。そもそも何でこういう基準をつくりたいのか、つくるべきなのかということをきちんと議論していただき、へ理屈のようなわかりづらい条件を羅列するのではなく、市民に広く公平であり、市民全体の理解が得られるものにしてもらいたいというふうに思います。市民全体が代表として活躍する者たちを心から応援し盛り上がりにつながるものにつくり直していただくことが必要だと考えますが、理事者の考えをお聞かせください。
A【駒沢広行副市長】
今回定めた基準につきましては、部長から答弁しましたとおり、義務教育以降のジュニア期のアスリートの活動支援を目的とし高等学校への支援を定めたものであります。この基準の対象外の活動に対しましては、八王子レガシープランにおいても、次世代のスポーツ、文化芸術活動の振興と掲げていることからも、引き続き顕彰制度に基づき的確に対応するとともに、社会の機運を見定め、市民全体で応援できる取り組みを推進してまいります。
〇最近、東急スクエアビルに入ったことがありますか。大きなビルの中の人影はまばらで、エスカレーターを常時稼働させていることすら無駄のような光景です。どう見てもこの状態での経営は成り立たないだろうと思うとともに、撤退した店舗のベニヤ板の仮壁がむなしく映ります。平日の昼間はほとんどどの通りでも人影は過去と比較して減少していますし、一時期パチンコ店ばかりだと批判されていましたが、そのパチンコ店も繁盛しているのは1店舗だけで、以前は座る台がないほど混雑していた他の店は閑散としており、閉店した店舗も複数あります。今思えば、パチンコ店であろうが何だろうが、人が多かったころが懐かしい、そのように話すまちの人がいるほどです。
人が多い唯一の通りはJR八王子駅から京王八王子駅間を結ぶ東放射線通りの保健所側の歩道ですが、この短い区間にいつの間にか3軒ものコンビニができてしまい、この通りを歩く人を見ていると、コンビニで用を済ませる以外路地には目もくれず、ただ駅間を通行している人がほとんどです。その東放射線通りも雨天時には歩道幅が傘の広がりに適合していないため非常に歩きづらい道です。
夜のまちの人出も減少している印象を受け、相変わらず呼び込みだけは多く、迷惑防止の条例などどこ吹く風の態度です。こういったことを考えていると、中心市街地の仕事に携わっている方々は自ら中心市街地に行くことがあるのだろうかと思ってしまいます。
Q市役所の最寄り駅は西八王子駅ですから、ふだんの仕事の通勤時には中心市街地と接しないわけですが、まずは現実を見ていただきたいと思います。歩行量調査の数値などではなく、平日、休日、晴れの日、雨の日、朝から日中、夜間、深夜、さまざまな通り、店舗の中をのぞいたりしながら、御自身の感覚で人通りがどれほどまばらになってしまったかということを感じていただき、まちの人から直接彼らの不安感などを聞いていただきたいと切に望むところです。まずはそういった取り組みを行っていただき、危機感を共有していただきたいと思いますが、状況把握についてどのようにされているのかお聞きします。
Aこれまでも職員は日ごろからまちを歩き、まちの状況を肌で感じつつ、事業実施に当たっては地元の方々に直接御説明し、話を伺いながら事業に取り組んできた。今後も引き続きなお一層きめ細かくまちなかの状況を把握し、しっかりと中心市街地対策業務に取り組んでいきたい。
◎(意見)
中心市街地の状況については、それに携わる方々がみずからの目と感性で把握していただき、共通の認識を持っていただき、危機感を持ってその業務に取り組んでいただけますようお願いしておきます。重ね重ねになりますが、特に平日の日中の人通りのなさは、これは危機的状況だと思っておりますので、ぜひ御自身の目で見ていただくことをお願いします。
Q旭町・明神町地区周辺のまちづくりの推進に関してですが、私もこの事業に関しては、中心市街地活性化の起爆剤として以前から期待をしております。平成27年9月定例会の一般質問で、この地域は既にプラントとして機能している地域熱供給を最大限活用し、多摩地区にはいまだない低酸素型まちづくりを進めていただきたい、さらには産業交流拠点という名にふさわしい地元企業を活用したまちづくりを推進してほしいと申し上げ、当時の村松副市長からは、そういったまちづくりをぜひとも進めていきたいとの回答もいただきましたが、今回示されたまちづくりの方針の中にはそういった表現が全くあらわされていませんので確認します。1年前の定例会で答弁された旭町・明神町地区のまちづくりの基本的内容は変わっていないと考えてよろしいでしょうか。
A産業交流拠点の整備を契機として、広域多摩地域の産業交流の中心となる場としてふさわしく、活力あるまちづくりを進めていく考え方には変わりはない。
Q旭町・明神町地区まちづくりの動向については、昨年10月に、東京都が産業交流拠点整備に関しての基本計画を示したという報告を聞いていますが、産業交流拠点整備とその後に実施される予定の旭町地区事業の工程や日程的なものは当初予定のとおりか、現在の業務遂行状況とあわせてお聞きします。
A東京都より、産業交流拠点につきましては現在基本設計が行われており、その後実施設計を経て、平成30年度に工事着手、34年に竣工の予定と伺っている。これにあわせ、現在市も産業交流拠点計画地の用途地域を変更するための都市計画の手続を行っており、旭町・明神町地区の事業についても、関係機関と継続的に協議を進め、着実な進捗を図っているところである。
Q旭町・明神町地区周辺まちづくりに関して、産業交流拠点整備は東京都の仕事になりますが、その周辺の交通対策を含めた道路整備、にぎわいの創出につながる人の動線のつくり方、産業交流拠点を生かした周辺まちづくり、さらにはペデストリアンデッキの延伸による接続の検討などは八王子市の検討課題です。八王子市としての旭町・明神町付近の整備計画策定に関してお聞きしますが、道路や交通、建設や計画、さまざまな部署にまたがる検討となりますが、現在はどのような体制でそれを進めているのか。そして、先ほど御回答いただいた工期に準ずるためには、いつごろまでに完結させ、それを東京都に示す必要があるかについてお答えください。
A旭町・明神町周辺地区の整備推進につきましては、現在中心市街地整備推進課において、東京都と整備に必要な基本的事項の調整を行っている状況である。また、庁内においても、事業の進捗に応じ並行して具体的な整備計画等について、担当関連部署と検討を行っているところである。検討の完結時期について、現在具体的な時期を定めているところではない。東京都とは逐次事業進捗状況に応じ迅速な課題対応等も含め、関係所管と協議調整を継続して行っており、旭町・明神町周辺地区の円滑な整備推進を図っていきたいと考える。
Q交通対策を含めた道路整備全般、北口バス乗り場やペデストリアンデッキ、公共交通などの利便性向上、将来にわたる土地活用など、計画部門で検討すべき内容、商業者や商店会、町会などとの調整、最近は排水が悪く問題になっていますが、加えて無電柱化や街路灯、商店街灯などのインフラ整備に関すること、まちの配色やデザインなど景観的なこと、まちのにぎわいの創出のための各種団体や行事に関することから、自転車対策やバリアフリーなど、まだまだ多くの課題を同時に検討していかなくてはなりません。私は、中心市街地対策課が設置されたときには、こういった部門間に横串を刺して取り組んで答えを出していってくれるのではないかと期待しました。中心市街地政策課と中心市街地整備推進課の2課がワンストップで答えを出せる体制になっているのかについてお聞きします。
A現在中心市街地を担当する2課はハード、ソフト両面から主体となって、旭町・明神町地区まちづくりや、西放射線ユーロード整備をはじめとした中心市街地活性化の主要な事業について、計画から整備までの業務を一括してワンストップで事業実現に向けて取り組む体制となっている。
Q現在の枠組みの中で、期間限定のプロジェクトチームをつくり集中して取り組んでいただくか、中心市街地担当所管に中心市街地にかかわる課題に対する権限を移譲するなどして、まちづくり方針実現に向けてスピードアップを図ってもらいたいと考えますがお考えをお聞かせください。
A今後も現体制を基本として中心市街地の2課が統括的に事業の進捗を図って行きたい。その上で庁内の横断的な連携について、現在設置されている中心市街地まちづくり事業推進会議を効果的に活用し、関連する部署が目標やスケジュールを共有し、さらなる事業の進捗を全力で図っていく所存である。