八王子市議会議員の相沢こうたです。
月日の経つのは早いもので2期目の議会活動も最終年の4年目に入りました。2期目は東日本大震災以降の期間と重なり防災、環境、エネルギーなど様々な分野において従来の考え方を見直し、急激に動き出した世の中の動向にどのような施策が合致するのか、といったことを考え続けてきたように思います。行政に提案した課題について実を結んでいない項目もあると自覚しておりますが、時代に合った行政運営が図られるよう奮闘して参ります。引き続きのご厚情
をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
◇◇◇平成26年第2回定例会報告◇◇◇
Q:相沢 A:市側
◇平成26年6月に行われた八王子市議会第2回定例会の私の一般質問を中心にご報告させていただきます。
1. 八王子インター北地区開発について
Q中央高速八王子インターの北地区(以前は都有地)にはイオングループが大規模な商業施設を展開する予定となっています。これに対して市の中心市街地をはじめとした商店会から開発中止を求める要望書が出されるなどこの地を巡る動きが出始めています。市は開発についてどのように捉えていますか。
A本市北地区の新たな地域振興、産業拠点として地域の核となる拠点整備だと捉えている。
Qこの地区の市民センターは老朽化しているため加住・石川の市民センターを統一して新設する、不足している保育所を新設する、数年前に移転して現在は市内に無い献血ルームを開設するなど、開発事業者との協議で市民に有益な施設整備などの協力を得ることは出来ないでしょうか。
A本事業者は他の同様施設において地域貢献に資する様々な協定を締結している前例がある。インター北地区においても社会的貢献が担える有益な施設を誘致できるよう、今後事業者と調整していきたい。
<今後の取り組みについて>
中心市街地商店街をはじめとした従来からの市内商店街については、大規模な商業施設と共存していけるよう協力していきたいと思っております。八王子インター北地区の大型店舗開発と同様な手段では太刀打ち出来ないことは明らかですので、個々の魅力をどのように引き出して行くかということが大切な視点になると思っています。大分県豊後高田市では商店街の復建を目指した取り組みとして、「昭和の町」を
タイトルに昭和30年代の賑わいをもう一度よみがえらせようという願いをこめて、町づくりをしています。八王子市についても従来型商店街が、地域と共存し魅力が引き出せるように取組みを検討して行きたいと考えます。
2. 八王子市民球場整備の完結に向けて
Q 国体が実施されるまでの間、八王子市民球場の改修を重ねた結果、グランドコンディションや設備は格段に良くなりました。残る課題はバックネットが低くファールボールが球場外に出てしまうためこの改修、観客席の改修などで、これらが終了すれば全国に誇れる球場になると思います。東京オリンピック開催に向けて23区内は様々な施設改修が行われると思います。こういった施設と連係し不要となるネットやベンチを流用して予算を絞った中での対応が可能になると思いますが、どのようにお考えですか。
A 市の財政が厳しく新たな予算項目は設けられないが、部内の予算調整の中で効率的な改善を行うことで対応してみたい。(中村副市長)
3. はちバスについて
Q 八王子市では平成15年から地域循環バス事業(はちバス事業)を行っており現在3つの路線があります。年間の運営費補助はいくらで、この金額の年度ごとの推移はどうなっていますか。
A 平成25年度実績で合計4,911万円となっており、増加傾向にある。
Q ある程度の補填は仕方ないと考えますが、増加傾向にあることは是正しなくてはならないのではないかと思います。はちバスは通勤・通学など一般の市民をターゲットにしていませんが他市ではここに照準を合わせて運賃収入を上げている例がありますが、そういった見直しを図ることに関してどのようにお考えですか。
A 提言された考えは、経費縮減に有効な策となる可能性はあると感じる。
Q 広大な八王子で市民の皆さんになるべく公平にサービスを提供する視点から、はちバスの運行を隔日(1ルート2日当たりに1日)としてルートを更に3ルート増設することが出来れば、サービス拡大とともに利用率拡大につながると思いますが如何でしょうか。
A 活性化協議会の場などで検討してみたい。
※はちバスは導入から10年が経過しており、高齢化の進展や既成バス路線の廃止など取り巻く環境が変化しています。市内全域の交通空白・希薄地域に広く公平にサービスが行き届く方策について検討を進める時ではないかと考えます。
他の交通方式も絡めながらよりよい運行方式を求めて参ります。
◇◇意見書関連◇◇
「労働者派遣法の改定に反対する意見書」の提案説明を本会議場で行いました。
この改定案は本年3月に安倍内閣が国会に提出したものです。労働者派遣法は1985年に成立、翌年に派遣労働者の保護を目的に制定されましたが、使用者有利の法改定が続き不安定な雇用条件で働く派遣労働者は増え続けました。今回の改定では派遣労働者に3年の期間制限を設けるとしていますが、人を変えれば全ての業種で3年を超えて派遣労働者を受け入れることが可能となります。つまり派遣労働者を3年ごとに入れ替えればいつまでも派遣労働者を使い続けることが出来ることになり派遣の恒久化が進みますことが考えられます。派遣社員が恒常的に置けるということは正社員で行っていた業務を派遣社員で行うことに移行する流れが発生し、正社員数の減少や正社員の労働条件の悪化にもつながることは容易に想像ができます。
雇用制度を悪化させ、そこに働く者の幸せを犠牲にし国民の生活を圧迫すれば消費も需要も落ち込み景気は冷え込みます。働く者を大切にしない社会は日本社会から活力を奪い、一時の規制緩和によって大手の一部分の経営者が憂き目を見ても日本社会はもとより産業も企業も決して強くはならず、経済再生にも全くつながりません。日本の経済をより安定的に成長させるためには雇用の安定こそが求められており、これらを犠牲にする政策には断じてこれを容認するわけにはいきません。労働者派遣法に関しては成立当時の目的に立ち返るべきであり、これからこの国が迎える労働力不足に対処すべく労働者を大切にする様々な施策があってこそ国の継続・発展があると確信するため、今回の法改定は撤回すべきである、と訴えました。
結果は自民、公明の賛同が得られず多数決で否決されました。今後も引き続き、真面目に働く方々の代表として、政党無所属らしく政局に左右されない意見を述べて参りたいと思っております。