○京王線北野駅の南側の地域は打越町、絹ヶ丘、北野台といった住宅地が広がっている地区です。北野駅のすぐ南側には湯殿川が流れており、川には上流側から時見橋、打越大橋、国道16号バイパス側道橋、そして下田橋が架かっています。それらの橋の中で地域の歩行者の方々に一番多く利用されている橋が本日のテーマの「下田橋」です。
・下田橋は、有効幅員2.1m、長さ30m程度の橋で、橋の構造は湯殿川の両岸に打ち込まれている直径400mmのPIP立て杭に、高さ900mmの大きなH型の桁を両サイドに渡したものを橋桁とし、中央部に歩哨部を設けたものです。
この橋は人道橋ですので人が歩いて通行する他、自転車やミニバイクが通行可能です。通行量調査はしておりませんが、早朝の通勤通学からはじまり、日中の買い物の方々や夕方から夜の帰宅まで、一日を通じてほとんどの時間帯に便利に利用されています。
・道路事業部に下田橋について調べていただきましたが、古い航空写真から昭和19年には既に橋梁が確認されたということですので70年近い歴史があり、平成2年に湯殿川の河川改修に伴う架け替え工事が実施されて現在の橋の形になっています。
・北野駅は国道16号バイパスが駅の直下を通過していることで東西が分断されている他、京王線高架下の車両の通行経路が狭いなど南北の行き来も分断されており不便で、そこに湯殿川が近接していることなどから非常に複雑な交通形態となっています。過去の一般質問で他の議員から「北野駅南側の湯殿川横断による車両乗り入れができず下田橋しか侵入経路がない」ことを問題視し、長沼方面から湯殿川を横断して北野駅付近に侵入する経路の新設検討を求める発言がありましたが、市側の回答は問題点として認識はしているが対策をとる様子はないといったものでした。同様の問題提起は過去何回か実施されていますが、今のところ駅周辺の大きな形状変更などの検討はされていない状況にあるようです。
・こういった道路事情の影響もあり、近隣居住者は北野駅または北野駅近接商業施設を利用する際は、圧倒的に徒歩、自転車といった手段の方が多いという印象であり、その動線上に位置する下田橋の存在は大きなものがあります。
先ほど申し上げたとおり有効幅員が2.1mのため、人同士のすれ互いは問題ありませんが、自転車などとすれ違うと狭いと感じます。また人や自転車の通行方向が一方ではなく、どの時間帯も割合に双方向の通行があるため余計に橋の狭さを感じます。夜間はこういった橋ですから当然の如く照明はなく真っ暗です。また、橋の形状上、仕方がないのかも知れませんが、この橋は歩いていて感じるほどによく揺れます。走って渡る人が一人いるとその走る振動で縦に跳ねるように揺れます。転倒したりする揺れではありませんが、歩行しづらく感じるほどに揺れるのです。
☆下田橋の通行量と地域貢献度を考えるとき、この橋はもう少し広く揺れない橋であって欲しいと思うのですが、市の実施している点検結果などから下田橋の現状をどのように評価しているのか、についてお答えください。
(回答)
・下田橋は平成22年にアセットマネジメント点検を行い、経年劣化は見られるものの、対策区分は「状況に応じた補修を実施する」という比較的健全度の高い橋にあたる。指摘の揺れに関してはたわみを生じさせ橋にかかる力を分散させているため、橋の大小にかかわらず生じるもので、下田橋は人道橋としては健全だと考えている。
○回答では揺れは構造上当然のことということでありました。私も多少、土木を勉強しましたのでそんなことは知っておりますが、揺れは設計上どうこうというものではなく現地を是非ともご確認いただきたいと思います。結構揺れることがわかると思います。
・さて、下田橋下部付近を流れる湯殿川についてですが、数年前まで土砂の堆積が多くその上に多量の雑草が生い茂る、お世辞にも良い景観とは言えない状況でした。しかし2、3年ほど前に東京都の河川改修工事により堆積していた土砂を取り除いていただいたところ、その土砂の下からきちんと整備されていた石積みの護岸が出現しました。それ以降、割合頻繁に整備を重ねていただいており、現在は河川敷付近まで子供たちや散歩をする人たちが下りたりする光景が見られるようになり、土砂が堆積していた頃とは比較にならないほどの素敵な風景が見られるようになりました。
・もうひとつ北野付近の湯殿川にかかるもうひとつの人道橋に時見橋があります。
この橋は平成2年に土地区画事業とともに完成している橋で有効幅員が4.0m程度、石造りでとても綺麗な橋です。下田橋と完成年度は同じですが、こちらは頑丈にできており人が走ったりした程度では揺れません。とてもオシャレな橋で近接する打越土入公園とマッチングしており、地域の景観としては大変よい橋です。ただ一日を通して人の通行量はあまり無く、通行歩行者量だけを考えると、可能ならば下田橋と取り換えてしまいたい気持ちになります。
同じ年度に架けられた橋でどうしてこういうことになっているのか真に疑問でありますが、下田橋は昭和初期の幅のまま架け替えを実施したとのことで、おそらく申請や詳細検討の手間を省いたのではないか、と推測されても文句は言えないほどお粗末な架替工事で、時見橋の方は区画整理事業にからんでいたため予算があったということになるのでしょうか。過去のことを細かく言っても仕方がないのですが、当時は既に絹ヶ丘や北野台などは現在とそん色ない状況にあり、かえってその地域に住んでおられる方々が現在よりもかなり多く現役世代だったはずですので、もしかしたら今以上に下田橋を利用する人の数は多かったのかも知れません。そういった状況下でせっかくの橋の架替工事があったにも関わらず、機能向上や景観への配慮がなされなかったのは残念の一言です。この小言は今後の市政に生かしていただきたいと思います。
近隣での素敵な人道橋としましては、日野市の高幡不動駅近くには浅川を横断する「ふれあい橋」という人道橋があります。この橋は幅員が広く渡りやすいだけではなく橋の途中にベンチが設置してあったりと景観形成に重点を置かれている大変素敵な橋で、生活に使われる以外に、わざわざこの橋を訪れる人がいるほどの歩行者専用橋です。私も大好きな場所で、特にここからの夕方の景色は素敵です。
☆一回目の質問で述べましたとおり、下田橋は地域の歩行者に一番利用されている橋です。またその下部を流れる湯殿川の河川敷はきれいになりました。下田橋の利便性向上と合わせて北野駅付近の川をからめた景観整備、そして地域の憩いの場の創出、何よりも今まで以上に地域から愛される下田橋に生まれ変わることは、私は大変素敵なことだと思っています。こういった総合的な視点から下田橋の改修を是非ともご検討いただきたいと思うのですが見解をお聞かせください。
(回答)
・湯殿川は地域の人に親しまれ憩いの場となっており下田橋はその中で景観形成をしている一つと考える。人道橋としての改修については今後研究していきたい。
○研究したいという回答は、私には何もしない、と同じように聞こえます。まず現場をよく見ていただき地域の方々に一番利用されている橋であることを念頭に置いて積極的に取り組んでいただくようお願いしておきます。
【第1回】
・国道20号線に掛る大和田橋の前後、京王八王子付近、南多摩高校や裁判所跡地近辺から大和田橋を経由して国道16号バイパス交差点先の石川入口交差点付近までの立川方面に向かう区間は平日の朝の交通渋滞が激しい区間です。日にちや曜日、天候などにより多少の変動はあるとは思いますが、酷い時は京王八王子駅前を出た日野、豊田、東海大学病院行きなどのバスが石川入口交差点付近を抜けるまでの2km程度に30分以上もの時間を要することがあります。
平日、夕方の混雑は朝とは逆方向となり、大和田橋南詰交差点あたりを先頭に八王子駅方面に向かう車両が国道20号線大和田坂上付近まで、やはり2kmほどつながってしまう大渋滞が頻繁に発生しています。
この平日、朝夕の混雑のうち、今回は朝の方、八王子駅を背にして立川方面に向かう渋滞について質問をしたいと思います。
・まず渋滞の原因について私なりに考えてみました。
1つ目は大和田橋南詰交差点や国道16号バイパス交差点(大和田町4丁目交差点)をはじめとした、国道20号線を左折する車と歩行者の関係によります。大和田付近からは八王子駅まで徒歩10分から20分程度と十分徒歩や自転車での通勤通学圏内です。そのため国道20号の歩道は歩行者や自転車で通勤通学する人が多いのです。この歩行者が横断している最中は当然左折車両は停車しますが、歩行者と自転車が多いため、現場を見ていますと、歩行者信号が赤になりきるまで左折車両がほとんど進まない状況にあります。
2つ目は大和田橋北詰交差点の右折車両です。ここは右折専用レーンは無く、対向車が多いため基本的に右折車は信号が変わるまで右折できません。ということは右折車が一台いると当然後続車両は前に進めません。またこの交差点は交番の手前を左折する車もあり、そこは先に述べたように全般的に歩行者が多いため、左折車と歩行者の関係は大和田橋南詰交差点と同様になります。大和田橋北詰交差点では右左折車が2車線両方をふさいでしまっている状況になることが多いのです。
他に大和田坂下などのバス停の位置等、細かな原因が複合して混雑を生んでいる状況にあります。
☆まず、これらの渋滞について市の捉え方、現状把握状況についてお聞きしたいと思いますのでお答えをください。
(回答)
・立川や都心方面に向かう道路は路線数が限られていることから交通が集中し渋滞が発生している。国道20号線は日野バイパス開通の影響もあり交通量が約2割以上も増加している。まち八王子駅に向かう歩行者、自転車の通行が多く渋滞に拍車を掛けているものと考えている。
○この区間にはバス専用レーンがあります。しかしその名称が空しいほどにバス専用レーンに乗用車が連なって渋滞している現状にあります。道交法では左折時に曲がりたい交差点の50m手前から車線変更の合図を出し、30m手前で車線変更してバス専用レーンに侵入してよい、ということであったかと思いますが、ここは交差点間の距離が短く、更に渋滞しており、左折車両の総数も多い状況ではこういった走行は現実的に無理です。
☆私が見る限りこの区間でのバス専用レーンの適正な運用は不可能だと感じていますが、この区間のバス専用レーン設置の経緯について、また効果及び現況を踏まえて行政としてどのように感じているか、また有効利用のための取組みやそれらの評価についてお聞かせください。
(回答)
・この区間のバス専用レーン設置は昭和50~51年に実施された。専用レーン周知のために路面着色をしたりバス会社の職員が道路脇に立って啓発に努めたりして一定の効果を上げてきたが、交通量の増加により効果が低下してきたことは認識している。
○バス専用レーンについての回答をいただきましたが、本区間へのバス専用レーン導入は昭和51年ということで、あまりの古さに驚きます。その当時とは車両通行台数をはじめ、通行する車両の種類など変化しています。また近隣住環境や他の交通との兼ね合いも時代とともに変化をしているはずですので、当然バスの運行台数や路線、利用者数は変わっていますし、一回目の質問でお話した歩行者や自転車の数も変化しているはずだと思います。その時々の時代ニーズや環境を考慮して随時見直し検討を実施すべきものをそのままにして継続した活用を考えていることには無理があると思います。現在、バス専用レーンが健全に機能していない現状の理由がわかったように思います。
・さて、そういった背景を考えた時、おそらく道路形態やルールが数十年もの間、ほとんど見直されていないであろう状況で、総合的に通行車両数や歩行者、自転車が増加していれば混雑するのは当然ということになります。
検討次第で出来そうなことは、大和田橋北詰の右折禁止、これは右折禁止時間帯を設けることでも良いと思います。他には左折車両を少しでも流すための歩行者信号と車両信号にタイムラグを設ける信号パターンの工夫と変更、程度でしょうか。
☆まずこういった細かな知恵を出し合って少しでも改善に向けて努力していただきたいと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
また、交通量そのものが許容範囲を超えているということであれば新たなルートを新設する必要があると思いますが、この方面での検討はいかがお考えかお答えください。
☆ここのバス路線は八王子駅・京王八王子駅から北八王子や日野、豊田方面に向けて通勤で使う方が多い路線です。もうひとつの企業流出に歯止めをかける方策というテーマの質問とリンクしてくるのですが、従業員の通勤利便性を向上させることは企業に対して大きな協力要素となると思います。この区間の慢性的な渋滞を緩和してスムーズなバス路線の運行に努力することは市民の足のみならず、ここを利用する市内企業への行政としての大きなアピールになるはずです。 こういった視点からも少しでも渋滞緩和に向けて動き出していただきたいと思います。企業流出の歯止めに関する質問と合わせて理事者のお考えをお聞かせください。
(回答)
・この区間は「首都圏の主要渋滞個所」の一つに位置づけられていることから、今後道路管理者や交通管理者と渋滞対策について協議していきたい。現状の交通量を見ると道路の交通容量を増やすなどの抜本的対策が必要だと考えるため路線整備の早期事業化を図る必要があると考える。
「市内産業経済の活性化と雇用の創出・・市内企業の流出防止策について」