◇12月の議会報告~12月議会での一般質問~◇
1.小中学校へのエネルギー環境教育導入に向けた準備状況について
【①エネルギー環境教育導入の経過】
○昨年の第3,4回定例議会での私の一般質問で、市内小中学校へのエネルギー環境教育導入の必要性についてお話をし、市長と教育長より導入に向けた積極的な回答をいただきました。
【②エネルギー環境教育とは・・・】
○環境問題に関しては世界的に取り組まなくてはならない喫緊の課題でありますが、日本では環境についての教育は自然保護という分野に限定をされており、自然破壊やCO2排出量の増加につながっている人間生活でのエネルギー問題に関しては教えていません。
本来の教育とは社会に出たときに大人として必要な知識を教えることであり、子供たちが将来必ず直面する環境とエネルギーの問題についての基礎知識は当然のことながら知っていなくてはならないことです。
社会や理科などとも関連付けてカリキュラムを作成して八王子市の小中学校で授業化をしていただく検討をお願いしているところです。
本来であれば国レベルで取組むべき課題ですが、八王子市から全国に向けて必要性を発信していく決意も確認させていただきました。
【③今回の質問事項】
Q:準備委員会を設置してカリキュラム検討から手がけたいということでありましたが、現在の状況と今後の計画を教えていただきたい。
A:平成22年4月に準備委員会を設立。メンバーは教育委員会、学校の先生、有識者、関連民間企業の方々で、現在はカリキュラムを作成中。平成23年4月には導入に向けて試験的に授業を実施してみたいと考えている。
2.八王子市夢美術館について
Q:八王子市夢美術館は2003年(平成15年)10月に「八王子市民が気軽に親しめる、暮らしの中の美術館」を目指し、八日町のビュータワー八王子の二階に開館しました。平成21年度決算を基に質問をいたしますが、指定管理料は約1.07億円、年間の利用者数が約4万人、昨年度は特別展を合計6回開催し、この開催費用は4.8千万円、入場者収入が合計で1.05千万円という報告になっています。
これらの費用に対してどのように評価しているかをお聞きします。
また開場以前の管理費用・運営費、入場者数と入場者収入について、現実と比較した評価についてお答えください。
A:確かに開催経費を補うに十分な料金設定とはなっていないが、設置目的に照らし低廉な観覧料で一流の芸術に触れる機会を提供することと暮らしの中で心豊かなひとときを過ごしていただく役割は果たしてきたと評価している。
入場者数が少しずつ増加しており行政が経営する美術館としては順調に推移していると考えている。
Q:美術館などの詳細を学習する博物館学という科目が大学にあり、これによる理想の美術館像に比較をしますと八王子市夢美術館はかなり低い点数の施設となります。
これは本来が美術館として設計された施設ではないということに原因があります。
この条件で博物館法に則った美術館運営をどのように展開をしていく考えかお聞かせください。
博物館法によれば、行政が運営する博物館・美術館は利益利潤に左右されることなく本来の目的に沿った価値ある美術品を一般に代わって維持していくことが本来の目的であると読み取れます。
これは、本来は美術館設立当時から展示品や収集品に対してしっかりとした目的を持っていることが前提になりますが、残念ながら各行政の美術館は建物が先のケースがほとんどで、八王子夢美術館についても同様です。
このあたりを含めて今後の存続についてのお考えをお聞かせ下さい。
また、美術館を教育現場で有効利用することが必要と考えますがいかがお考えですか。
A:八王子夢美術館は設立の経緯からしても確かに美術館としては小規模であると考えている。
今後は暮らしの中の美術館という位置づけで博物館法の枠組みにとらわれることなく、小規模の有利さを生かして運営をしていきたい。
(教育長)
小中学校の生徒に実物の美術品を鑑賞させ豊かな心や感性を育むこと、そのために美術館を活用することは大変に価値のあることだと認識をしている。
学校の限られた授業数の中でどのような活動を取り入れていくかは各学校が実態から判断していくこととなる。
Q:夢美術館の近くにいちょうホールがありここでは市が力を入れているチェロコンサートが開催をされ、近隣の商店では楽器をモチーフにした看板を掲げているところもあります。
近隣には小さなギャラリーもあり、私は八日町交差点から夢美術館、いちょうホールを含めた一体を「美術・芸術のまち」としたコンセプトでまちづくりをしたらいかがかと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
A(黒須市長)
まちの奥深さ創設のためには文化は欠かせないと考えている。
今後のまちづくり検討の中で参考にさせていただきたい。
☆現在、八王子夢美術館では「ゲゲゲの鬼太郎展」を開催しています。
過去を調べてみましたら「機動戦士ガンダム」などアニメを題材にした時には入場者数が増加をしている傾向がありました。
本来の美術館の目的と市民が美術館に求めるものに温度差があるのかも知れません。
これらを十分に吟味をした上で市の目的をはっきりさせる必要があると感じています。