八王子市議会議員

相沢こうた

KOHTA AIZAWA

相沢こうたNEWS
VOL.26 「議会報告」

平成25年第1回定例会

≪予算等審査特別委員会での質問内容についてご報告します。≫

Q1 観光への取組みについて

Q:平成25年度の予算の概要から観光への取組みについて幾つか掲載されています。八王子駅のインフォメーションセンター、高尾山、高尾駅等の項目などですが、観光資源として他に多摩御陵、八王子城跡、期間限定ですが八王子祭りとかいちょう祭り、こういったものがあると思います。 観光施策には様々な切り口があり、例えば日帰り観光なのか宿泊での観光客を増やすのか、また、国内外、どのあたりからの誘客を狙っているのかなどですが、まず、今までの経緯を踏まえた中で、今後の観光産業施策の八王子市の方向性をお聞きします。

A:今後の観光産業施策の方向性は、現在、平成25年度から10年間の施策の方向性を示す第2期産業振興マスタープランや、観光産業基本計画の策定を進めている。その中で今後は文化、歴史等と観光を結びつける、またいろいろな交流と結びつける、それを文化観光交流というが、こうした戦略を立てているところであり、重要な拠点である高尾山を中心としたエリア、また中心市街地の誘客を柱に日帰り客のリピーター化、更に国内外からの宿泊客の増加を図る等、本市の特色を生かした観光産業の活性化を目指していきたいと考えている。

Q:高尾山は数年前から人気があり、既に八王子市でも一番力を入れていると思いますが、ここの要望として数年前から「トイレが足りない」という話がありますが、この対策はどうなっていますか。

A:平成24年度に東京都が高尾山頂のトイレを新設した。今年度、高尾山頂のビジターセンター等のトイレを改修すると聞いている。更に高尾山麓の公衆トイレは、現在市営高尾山駐車場内及び山麓域の公園内に設置してしるが、今後は平成27年度竣工予定の高尾の里拠点施設の施設内のトイレを有効活用

Q:山のトイレということで、泥靴で入ったり、いろいろ、清潔さという部分でも課題はあるのかなと思っていますが、今後の新な施設にイレを多めに作るなどトイレの整備をしっかりと実施していただきたい。その家の様子は、玄関とトイレを見れば大体わかるという言葉もありますので、来訪者の方にそういう判断をされないようにしていただきたいと思います。
 観光についてもう1点、観光産業基本計画策定という言葉がありますが、この内容について教えていただきたい。

A:直近の10年間は八王子市の観光行政は、市内の様々な観光資源を対象に丸ごと観光という名で取り組んできた。それは点と点を結ぶような、例えば遊歩道の整備や、観光案内のマップを作り複数の箇所を回っていただくとか、またバスのコースを作ってそれを観光協会で実施していただいたりした。  今後は今までやってきた施策に加え、高尾山、あるいは中心市街地にできる予定の産業交流拠点などに多く集まる来街者をいかに八王子の魅力と結びつけるかということが課題として、それに対する様々な仕掛けを図る計画である。

Q:基本計画策定は、大変良いことだと思います。八王子市の特性に合致したものにしていただくよう要望いたします。

Q2 高尾駅南北自由通路の整備

Q:高尾駅の南北自由通路を求める地域の動きは、平成12年に署名付きの要望書が市長へ提出されています。市では、65歳以上の高齢者及び障害者への入場券購入費の補助による南北通行補助を平成22年度より行っております。
 高尾駅の南北方向の徒歩での移動は非常に時間がかかり難儀であることは十分認識をしております。南北自由通路の早期実現については賛成ですが、その進め方や取り巻く状況についての幾つかの疑問点について確認をさせていただきたいと思います。
 まず、市民要望は南北自由通路の早期実現であったのに、なぜ駅の橋上化という今の形になっているのかお聞かせください。

A:以前には跨線橋や地下通路での整備を検討した経緯もある。検討の中で鉄道、バス、タクシーなど、それぞれの事業者と協議を進める中において、昇降口の位置がそれぞれの交通事業者への与える影響や、利用者の利便性などから、駅舎の橋上化と合わせた整備とすることが好ましいとし、現在の計画に至っている。

Q:お金について聞きたいんですけれども、現在の本事業の予算は114億円だと思います。これには平成25年度に実施する部分として、北口駅前整備における用地取得費など、3億8,500万円余が計上されています。まず114億円の内訳を確認したいのですが、北口の駅前、南口の駅前など、橋上化以外に掛かる部分と、純粋に橋上化で幾ら掛かるのか、分けてお答えください。

A:事業費114億円の概算の内訳は、自由通路及び橋上駅舎が約78億円。京王高尾駅の改良及びJRの現在の駅舎の移設費用として、両方合わせて10億円。更に用地取得費用を含む駅前広場の整備費が26億円となっている。

Q:現在の計画では橋上化で78億円ということですが、当然、過去には市としても南北自由通路だけ作った場合の検討をされたと思いますが、出来る、出来ないを抜きにして、専用橋として、軌道上を南北自由通路だけ作った場合の予算は幾らだったのか試算をした例をお答えください。

A:跨線橋及び地下通路での試算は約20年前に検討を行っている。そのときに算出した事業費は、幅員5メートルの跨線橋の案で約7億から9億円、幅員3メートルの地下通路案で約10億円と試算された。

Q:地下通路に関して、土木関係のシールド工事に詳しい方にお聞きしたところ、1キロ弱を直径8メートルの穴で抜いて、軌道下などの悪条件を考慮して概算で8億程度という回答をいただいております。いずれにしろ南北自由通路ならばその程度の金で出来ることになります。
 高尾駅を114億円の費用(橋上化のみで78億円)を掛けて橋上化するのであれば、このあたりのまちづくり計画上、どうしても橋上化が必要なんだというものがないと、自由通路のみの工事費の10倍近い費用を掛ける妥当性が感じられないのですが「高尾駅周辺まちづくり計画」のようなものはありますか。

A:現時点でまちづくり計画と呼ばれている計画書はない。しかし、地元との意見交換の中でも、駅の整備にあわせた周辺のまちづくりについて検討を行う必要があるということと、橋上駅化を契機として、まちづくりに対する期待感も非常に多くいただいている。高尾駅の橋上化のみの整備ではなく、駅周辺の土地利用の状況なども踏まえた地域のまちづくりについて、あわせて検討していきたいと考えている。

Q:例えば、会社の仕事の場合、大まかな予算をつけるのに計画稟議があって、次に具体的な設計をして実施稟議で実際にお金をつけて工事実施になります。先ほどの回答から感じるのは高尾の駅の話には、計画稟議がまだとれていないようだということです。先日実際に橋上化の設計図を見せていただきましたが駅の絵だけです。それによって周辺まちづくりがどうなるというものはありませんでした。これはあまりよろしくないんじゃないかと思っています。
 ぜひ、周辺まちづくり計画というものを早急に作っていただいて、この橋上化した新高尾駅が周囲に溶け込んでいる絵をまずは見せていただきたいと要望しますが、高尾駅周辺地区まちづくり計画について副市長のお考えをお聞かせください。

A:(村松副市長)
 御指摘の高尾駅周辺には、長い間土地利用が図られていなかった東京都の畜産試験場跡地や、建設が予定されている特別支援学校の建設、また沖電気跡地など、今後の動きに目が離せないというのが現在の高尾駅周辺の状況と考えている。今後は、現在改定を進めている都市計画マスタープラン、この中でまちづくり方針等が出されるので、それを見据えた中で駅周辺のまちづくりをどのように進めていくか、考えて行きたいと考える。

Q:基本計画をきちんと立てて、それに基づいて仕事していくというのは基本だと思いますので、114億円もかける工事は周辺も含めた絵をきちっと見せていただきく必要があると考えますので、基本計画の策定を強く要望しておきます。

Q3 防犯灯について

Q:現在町会任せになっている八王子市の防犯灯の整備・管理は、市で一括管理にすべきだと過去に2回、一般質問させていただきました。その理由は、統一した考えのもとで管理することが防犯灯に関しては節電対策、明るさ、新技術対応、適正管理、町会加入・未加入の不公平改善、など全ての面で有利であるからです。過去の2回の一般質問での市側の言い分は、町会の防犯意識の醸成のためには、防犯灯管理を町会に行わせることが必要だと、ただこの1点のみだと私は捉えております。
平成25年度予算では、安全に重点を置き、防犯、防災、通学路の安全など、今まで以上に増額した予算配分になっています。防犯灯に関しては平成25年度も町会任せであり、防犯という名前がついているのに相変わらず市民活動推進部協働推進課の予算です。
まず防犯灯の安全効果についてお聞きしますが、小中学校の通学路や学校周辺などで子どもたちが多く通る場所、塾の近隣ですとか、保育園や幼稚園の近く、児童館や図書館の近隣など、こういった場所の防犯灯の適正配置・管理について、町会任せでいいと考えているのかお答えください。

A:そういった場合は、市から地元町会だけでなく、関係する近隣町会などと調整を図って、早期に設置を働きかけている。こういった場所については安全の観点から早期に防犯灯を設置すべきだと考えている。

Q:駅周辺や、企業の通勤路になっているような場所で、町会以外の人が多く通行するところで非常に暗い場所もありますが、こういった場所も考え方は同じでしょうか。

A:やはり、同じ考え方で、町会、または近隣町会と調整をしている。

Q:防犯灯には、平成25年度予算で設置補助金が3,500万、維持管理補助金で1億5,600万の配分となっており、合計すると約2億円となります。これだけの予算を有効に使うには町会任せにしないで一括管理にすべきだと思います。ちなみに、維持管理の費用は設置灯数掛ける700円で各町会に分配しており、これに関してはやはり大ざっぱだと私は思っています。市が一括管理移行を拒むのが、何にこだわっているのか、理解できないのですが、市民の安心・安全、それから防犯灯にかかわるあらゆる面での適正管理などの面から、しっかり考えていただけないかなと思っており、一括管理に向けた検討をしていただけるようお願いをしたいのですが、副市長のお考えはいかがですか。

A:(中村副市長)
 市として、直営か財政支援かといったときに、デメリット、メリットがあって、市としてどちらがいいかということの議論はしているが、議員の提案を受けながらまだ答えが出ていないということは申しわけないと思っている。地域における安全・安心については、これは地域と行政がその関連性、あるいは協働という中で実現していきたいという考えのもと、現時点では、今の方式で引き続きいきたいと思っているが、財政的な支援、実際の東電との契約と、実際に設置しているものとの違い、そういう中で無駄があるものの整備は至急していきまたいと考える。

Q4 小学校の通学路について

Q:小学校の通学路での安全施策については、全国で頻繁に起きる小学生の列に車が突っ込むという痛ましい事故を受けて改善しようということだと捉えております。過去に委員会などで通学路の危険箇所の把握だとか、スクールゾーンの活用というものを何回か教育委員会に質問したことがありますが、そのときの教育委員会の回答は、通学路は学校に任せており、教育委員会は地図上、どこが通学路か報告を受けているだけと、学校に任せてあるというスタンスでしたが、そのスタンスそのものが変わったと捉えてよろしいのかお答えください。

A:通学路は基本的には学校が中心となって、子どもの登下校での状況を保護者とともに確認をしながら安全確保を図り、必要に応じて教育委員会を通じて、警察や道路管理者とともに点検をしたり、改善に努めている。昨年4月の痛ましい事故が続いたことから、文部科学省と国土交通省、警察庁の3省庁が通学路における緊急合同点検を全国で実施することが決まったもので、本市においても昨年の夏に学校と保護者や地域住民、それから道路管理者や警察と合同で一斉に点検をした。

Q:もう1回聞きますけど、スタンスが変わったということですか。

A:基本は、学校を通して保護者とともに見守っていただいているというもので、考え方が変わったものではない。

Q:その考え方を変えてほしいと思ってこの質問をしています。教育委員会は何かあったら責任を問われ前面に出されるのですから、学校からの通学路の地図の提出を受けるのであれば、それをきちんとチェックして、一緒に考えてもらいたいと思いますが如何ですか。

A:不備な点があり、また、改善しなければいけない点があれば、子どもの安全に関わっている者たちの共通認識のもとに教育委員会と警察、それから道路管理者と連携をとりながら、点検をしたり、改善に努めたいと考える。

Q:行政の責任というものを感じて、もう少し積極的にやっていただきたいと思います。

Q5 子どもたちへのごみ減量意識啓発について

A:ごみ減量意識の向上に関しては、八王子市は非常に浸透しておりゴミが減ってきているという印象はあり、不法投棄なども減ってきている印象を持っています。そういった中で子どもたちへのゴミに対する意識啓発についてお聞きします。予算には、子どもたちへの意識啓発として、子ども用の教本をつくる予算、堆肥化などの項目が載っていますが、堆肥化は1小学校だけ、また本をつくっても授業でどこまで取り扱われるのかはつきりせず、配って終わりということも考えられます。子どもたちの意識啓発をするのであれば、例えば学校にごみの収集ボックスを設置して、プラスチックや電池など何でもよいのですが、家からそれほど重くないごみを持ってきて、子どもたちに分別収集などそういうことをやらせたらどうかと思うのです。分別収集をやるには学校に置く場所を作ったり、清掃事業所の方に、回収していただくなどのご協力をいただくようですが、そんなモデルケースをやってみることに関してどのように考えますか。

A:例えばですが、容器包装プラスチックなどの分別のモデル校、そういうものを含めて、関係所管との調整を図り、対応してまいりたい。

Q:子どもたちの意識向上策には積極的に取り組んでいただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

他の質問
・保育園の門のオートロック化の推進
・小中学校への特定少電力無線を利用した緊急放送システムの導入について
・中心市街地の黒服(呼び込み)対策について

相沢こうた
八王子市議会議員