謹んで地震災害のお見舞いを申し上げます。
このたびの「東北地方太平洋沖地震」で被害を受けられたみなさまに心よりお悔やみと、お見舞いを申し上げます。
立川市議会平成23年3月定例議会報告
皆さまに方には、日頃より大変にお世話になっております、心より感謝申し上げます。
さて、今回の3月定例議会は2月21日から3月22日の実質21日間の会期で開催されました。今回の議会では、行政から提案されました平成23年度の予算案(一般会計・特別会計)を審議・精査することが、大きな柱でありました。そして、具体的な進め方としては、「開かれた」「見える」市議会を目指すことを模索している中で、今回は議員全員による予算特別委員会を設置し、事業内容とその費用対効果、ならびに効率化を含めて厳しく指摘いたしました。審議の結果としては、行政サービスの低下がないよう、付帯意見を述べて賛成いたしました。意見のポイントは下記に記載いたしましたので、是非、ご一読をお願い致します。
また、議会最終日では、議案37件・広域議会議員の推薦1件・陳情1件を審議いたしましたが、それぞれ原案・提案どおり可決され閉会致しました。
<予算特別委員会>2月28日~3月4日
予算案審議の基本としては、「入(い)るを計(はか)りて、出(いず)るを制(せい)す」
<付帯意見のポイント>
長引く経済不況の中、失業率は5%台の水準と高くなっております、特に若年者の失業率は10%台の水準と高く、雇用情勢は依然として停滞しています。また、市民の暮らしや中小企業の経営環境が厳しさを増す中で、立川市は、26.6パーミルという多摩地区で第一位の生活保護率となっております。更には、近隣自治体も、不交付団体から交付団体になるなど、厳しい経済環境は、自治体財政、市民生活に対し待ったなしの状況が続いております。
世界各地においても、安心安全の生活を手にするために、命をかけている人々がたくさんいることを見れば、私たちもその気概で事に当たっていかなければならないと思います。このような状況の中での予算編成の中身を見ますと、一般会計では昨年と比べ、26億4500万円増、プラス4.1%の669億5000万円となっております。
特に歳入の面では、個人市民税が伸び悩む中、私たち会派からも継続して訴えてきました、徴収率向上に向けた新たな取り組みを始めるなど、前進しようという姿勢は評価しますが、広告料収入など、新たな財源の確保について、より一層の努力を要望いたします。
市のセールスマンといった自覚を職員一人ひとりがもち、市のアピールを積極的に行っていくだけでなく、市民に対しても、市民目線で、市民が本当に利用しやすい、サービスの推進に努めていただくことを要望いたします。
福祉では、国の動きに伴い、ヒブワクチン、小児性肺炎球菌、子宮頸がんワクチン接種助成実現に向けて取り組んでいただくことを要望いたします。環境対策では、市政における最重要課題としている、ゴミ問題について50%減量を目標に、ゴミの削減に取り組んでいることは評価いたしますが、清掃工場の移転問題、非焼却施設の導入など、未だ解決に至っていない課題が山積しています。加えて、新たな教育施設での環境に対する全市民的な理解の向上を市が率先して推進することについても、引き続き全力で取り組んでいただくことを要望いたします。
次に、教育についてであります。教育環境の向上に向けた取り組みなど評価いたしますが、教育は子どものためにあります。立川っ子を親だけでなく、地域で責任をもって、子育ち・親育ちを行っていくためにも、現場を大切にし、必要なことにしっかりと耳を傾け、現場の声が反映される教育現場の構築を求めます。新たな時代に向けた平成23年度予算案に対し、社会の流れにしっかりと対応すべく、今後においては、一議案一議案に対して、前向きに議論していく事を申し述べ、大きな期待を込めまして、賛成いたします。
<平成23年度予算概算>
(1)一般会計予算・・669億5千万円程度
<参考>前年度22年度当初予算 643億円 4.1%増
<主な収入>
・市税365億円
<参考>前年度22年度当初予算 358億円 1.9%増
①個人市民税 116億円 前年度22年度当初 121億円 4.2%減
②法人市民税 50億円 前年度22年度当初 41億円 21.9%増
③固定資産税 154億円 前年度22年度当初 152億円 1.3%増など
・地方消費税交付金21億円
・国庫支出金125億円
・都支出金77億円
・市債32億円
・使用料及び手数料12億円など
<主な支出>
・人件費126億円
・扶助費217億円
・物件費94億円
・補助費50億円
・繰出金76億円
・投資的経費50億円など
(2)特別会計予算(6事業)・・・545億円程度
<参考>前年度22年度当初 673億円 23.4%減
(特別会計の大幅減の要因は今年度に競輪グランプリが開催されないため)
・競輪・国保・下水・駐車場・介護・後期など
<平成23年度重点的取組み施策について>
「戦略的な経営方針の確立」
| 地域経営のマネジメント | 地域自治のしくみづくり、タウンミーティングの開催 広報発行等事務、市政情報コーナー管理運営、自治会等への支援、コミュニティビジネス支援事業 など |
| 公共施設のマネジメント | 公共施設保全計画作成事業、旧多摩川小学校有効活用事業、適正な庁舎管理、施設管理業務点検調査など |
| 行政経営のマネジメント | 経営戦略プランの推進、行政評価制度事務、職員定数適正化の推進、補助金の見直し、受益者負担の適正化 指定管理者制度推進事務、大町市への職員派遣 など |
| リスクマネジメント | ICTの業務継続計画の策定、情報セキュリティ内部監査の実施、コンプライアンス体制の再構築、図上防災訓練事業、危機管理対策事業など |
「環境問題への対応」
温暖化対策事業(太陽エネルギー等の活用、中小企業CO2排出量削減事業)、環境啓発事業(再利用食器の貸出し)、家庭ごみ収集事業、粗大ごみ収集事業、不燃物等処理事業、事業系ごみ減量事業(専用指定袋の改善等)、ごみ減量の推進(ごみゼロ運動の見直し、生ごみ対策、小規模集合住宅対策、啓発用印刷物の作成・配布等)、ごみ焼却処理事業、非焼却によるごみ処理事業、清掃工場焼却炉整備補修等、清掃工場周辺環境整備対策事業、生ごみ分別・資源化モデル事業、公園整備、公園維持整備、喫煙対策事業、地域猫活動推進事業、下水道管整備事業、下水道管地震対策事業、下水道管長寿命化事業、下水道管路維持管理、雨水浸透施設助成事業、下水処理場改良事業など
「子育て支援」
子ども家庭総合相談事業、子育てひろば事業、子育てに係わる経済的負担の軽減、学童保育所時間延長の実施、学童保育所運営、保育所の運営(待機児童の解消、延長保育、市立保育園の民営化、私立保育園新設・建替え支援、一時預かり・特定保育事業)、認可外保育所運営、障がい児特別支援学童保育所開設準備、途切れのない発達支援の推進
健康管理総合システムの更新、妊産婦健康診査事業、新生児等聴覚検査事業、予防接種事業、乳幼児細菌性髄膜炎予防接種事業、子宮頸がん予防接種事業、第1小学校建替事業、小中学校空調機設置、小学校校庭芝生化工事実施設計、中学校水飲栓直結給水化工事、地上デジタル放送への対応、学校図書システムの拡充、新学校指導要領対応教材等の整備、小学校の楽器整備、外国語指導助手配置、学校図書館支援指導員事業、特別支援教育支援員事業、適応指導教室事業、小学校特別支援教育振興事業、新学校給食共同調理場整備運営事業、食教育支援指導事業など
「都市劣化への対応」
公共施設保全計画作成、避難所標識等塗装工事、市営住宅給水管直結化工事、公園等台帳作成、公園維持整備、総合リサイクルセンター機器類整備工事、立川公園野球場の施設改修事業、泉体育館の施設改修事業、立川公園陸上競技場整備設計、中央図書館等修繕、古民家園母屋屋根葺き替え、道路維持管理(道路路面補修、デッキ施設等補修工事設計、橋りょう補修工事調査設計、デッキ路面補修)、交通安全施設管理運営(街路灯塗装)、交通安全施設設置(街路灯・道路反射鏡設置替)、柴崎分水中央線跨線樋架け替え、羽衣保育園耐震改修工事及び大規模改修工事など
<平成23年度重点見直し事項>
①「職員定数適正化及び民間委託等の推進」
西砂保育園の民営化、市営住宅の管理業務の委託化準備、住民基本台帳等入力業務の委託化など
②「補助金の見直し」
行財政問題審議会からの答申を受け、見直し方針を策定し対応を図る。
③廃止・休止・整理統合」
心身障がい者手当(5級・6級分)の廃止、高齢者リフレッシュ支援事業の検討など
④「事務処理の工夫」
紙・布資源ごみの処理方法の見直し、動物死体処理業務の見直し、し尿収集業務の見直し、自動交付機の利用促進など
⑤「歳入の確保対策」
広告収入の拡大、電話による催告等の業務の委託化、収納一元化事務の推進など
以上 本議会で可決・成立しました、平成23年度の予算(概算)の概要及び主要施策の概要を列記いたしましたが、議会として、また議員として市民の皆さんが、「安全」で「安心」して生活が出来ることを基本に、安定した生活が送れるよう、施策が実施され展開中であろうとも、ムダがないかを厳しくチェツクして参ります。
今後におきましても「視線は低く、アンテナは高く」をモツトーに活動を展開してまいりますので、引き続き「大石ふみお」へのご支援、ご協力をお願い申し上げまして、定例議会の報告とさせていただきます。
どうか時節柄お体をご自愛下さい。