中澤宏登米市議会議員(宮城県)へ、平成24年11月13日にインタビューをさせていただきました。
内容は以下の通りとなります。
国政との違いについて(有権者が地方議員に期待されている事柄とは)
記者 国政との違いとして、有権者が地方議員に期待されている事はどのような事柄だと思いますか。
中澤宏議員 保育所、幼稚園、学校、病院、介護等は、家族の24時間365日の問題です。
親身になって共に考え、丁寧な説明で満足させてくれる人。また、満たせない不満や現実の課題を政策として実現してくれる頼もしさ、要望を叶えるためには市、県、国に共に出向く逞しさだと思います。市民の思いを実現するためには県・国に要望することもあり県会議員、国会議員との連携も必要で地域では県会議員の後援会会長、国会議員の後援会幹事長も努めています。
また、共に地域で暮らす仲間としての親しみやすさも、とても大切だと思います。日常生活においては、自分に出来る事は、しっかり協力するよう心がけています。皆さんに推されて現在町内会では総務部長、講中では講中長、農地・水・環境保全隊では代表として元気な地域づくりのお世話係りをしています。
登米市で今、一番問題だと思われる事
記者 登米市で今、一番問題だと思われる事は何だと思われますか。
中澤宏議員 昨年の東日本大震災の復旧、復興だと思います。学校が全壊や一部損壊、集会所、運動場、観光施設、個人の住宅や農家の作業所等、会社社屋も地震の被害を大きく受け被災された皆様には深刻な問題です。また、日常においては、医師不足の地域医療、少子化に伴う学校等の統合、最終処分場に課題を抱えるごみ焼却炉の焼却方法の決定、27年度開校予定の仮称登米総合産業高校の敷地拡大の問題等関係する皆様にはそれぞれが一番の問題だと思います。
その問題に対する具体策
記者 現在、中澤市議がその問題に対して具体的に取り組んでいる事があればお聞かせください。
中澤宏議員 東日本大震災の復興については、議会において特別委員会を設置し、教育民生部会の主査を仰せつかっております。現場に出向き市民の不自由を1日も早く改善したく復興予算を可決し、着実な事業実施が図られるよう監視しているところです。住家、非住家の解体については、解体判断の遅れた市民の状況を察知し、2度締め切りを延長してすべての皆様が対象となれるよう配慮しました。また、現在教育民生常任委員会委員長として委員会の舵取りをしていますが、先月は、委員会として県に出向き、来年度から新たな医療圏を模索する地域医療整備計画を学びこのことにより救急、小児、産婦人科、高度医療の利用が改善されるよう要望してきたところです。
ごみ焼却炉については、年間5.000トンの焼却灰を埋立てなければならない課題を解決するため、最終処分場の不要なガス化溶融炉を持つ高知県安芸広域メルトセンターを視察研修してきました。私は、9月定例会一般質問でも取り上げ布施市長の考えを質したところ現方式にこだわらず新たな方式、可能性を追求してみたいとの力強い答弁を頂いたところです。ガス化溶融炉は鉄などの燃えないごみも燃やすことが出来ますが、多くの補助燃料が必要になります。本市の場合市民が培ったごみ分別(リサイクル)を徹底することにより補助燃料は大幅に削減されます。さらに、従来は、補助燃料にコークスが使用されておりましたが除伐、間伐材等をそのまま、または炭にして補助燃料とすることも可能で、バイオコークス生産による林業振興も考えられないかと検討しているところです。24時間燃焼させますから発電も可能なのです。ごみ処理場は発電所。エネルギーは売電だけでなく新しい未来を拓く力・可能性を持っています。建設地周辺の皆様に、そして環境に配慮した人にも環境にも優しい施設が私のめざすものです。
県は、少子化により定員割れの続く上沼高校、米山高校、米谷工業高校、さらに登米高校の商業化を再編し、27年月開校をめざす総合産業高校の建設に着手されましたが3校を統合して上沼高校に建設するとした計画では、校舎の敷地やグランド面積が18学級規模の統合校として十分な教育をおこなうために必要なものではありませんでした。地元の議員が県に直訴しましたが、すでに大規模事業評価を得ていることや財政難を理由に快諾を得られませんでした。そこで私が提出者となり教育民生常任委員会、地元議員が一緒になって敷地面積拡大と設計見直しを求める意見書を9月定例会最終日に提案し満場一致で可決しました。10月には議会を代表する議長を先頭に常任委員会一同そして布施市長、片倉教育長と共に村井知事、高橋県教育長に直接要望の趣旨を伝えに出向いたところ、要望を重く受け止め、市にも協力をいただけるものなら改善を検討したいと前向きな回答をいただきました。佐沼高校並みの学校整備が実現されるよう今後も努力してまいります。
登米市の子育てにも変化の時が来ました。大雑把ですが新成人は約1.000人、出生者数は約600~500人で20年間に子供の数が半分まで減ってしまったのです。保育園の希望が多くしかも低年齢からの保育が増えています。少子化傾向でありながら保育園は増築し定員の拡大を行なっています。しかも増員の全部を民間の保育園にお願いしている状況です。また、働く親には幼稚園にも保育、小学校の授業にスムーズに繋がるよう保育園でも学校教育が求められる時代となり、保育園と幼稚園の垣根が低くなってきました。市立の保育園、幼稚園が老朽化してきておりこれをどう作り変えるのか、誰が子育ての担い手になるのか判断の時が来ました。常任委員会では、民間の保育園の園長先生の会と数度意見交換会を実施しています。市立保育園、幼稚園で働く先生方の約半分が正職員でないという異常な状況も放置できません。様々な要望や課題を解決しなければならない時を迎えたと実感しております。変化に対応し、変化できる子育て環境の整備に引き続きがんばってまいります。今後もこの取組みの状況をこのホームページでお伝えしてまいります。
議員活動報告
記者 中澤市議は現在議員としての活動報告は、どのような方法で行なってらっしゃいますか。
中澤宏議員 議員活動、議会活動はまじめに取組んでいるつもりですが、しかし、この活動を報告する発信力は不足していたと反省しています。
議会もこのことを反省し、今年4月議会基本条例を制定しこの12月3日4日の2日間9つの町で2度目の議会報告会を開催する予定です。今回は議会のあり方と議員定数についてであります。多くの皆さんにご参加いただきたくご案内申し上げます。
私たちの会派登米みらい21では、地域医療やコミュニティ、防災などをテーマに各地域で各関係者の皆さんとタウンミーティングを開催し、みなさんの意見を聞きまた、私たちの考えをお話させていただいております。個人的には地元の集会所で報告会を開催しておりましたがしばらくご無沙汰しており大変申し訳なく思っています。豊里町出身の3人の議員で12月定例会後正月に新春報告会を開催できないか相談しているところです。始めての3人の「小さな議会報告会」二ツ屋でも成功させたいな。
今般ホームページも開設しましたし、「2人寄ったら議会報告会」なくらい気軽に声を掛けていただければみなさんの近くでお話をさせていただきたいと思っています。どうぞ気軽に声をかけてください。
若い有権者が政治に興味を持ってもらうための工夫
記者 若い有権者の方々に政治に興味をもってもらうためには、中澤市議は何が必要だとお考えですか。
中澤宏議員 本日11月11日(日)中学生を対象とした生徒議会が青年会議所主催でありました。さくら幼稚園のリズムフェスティバルにともに来賓として招かれた議会主催者に個別の沢山の気づきの声も大切ですが、毎年1つは自分たちの思い(政策)が事業として実現される手応えある議会にしてほしいとお話しました。このことは、若い有権者の皆様の政治に対する興味に通ずるものと思います。子育て環境整備のことでも当事者の若い人たちを政策の主役に引きたてることだと思います。政治で変わる手ごたえや満足を感じていただけるよう配慮してまいりたいと思います。
支持者へのメッセージ
記者 最後に支持者にお伝えしたいメッセージがあればお願いいたします。
中澤宏議員 この8年間議員としての商品力を磨いてきましたが、発信力に欠けていたと反省しています。この反省に立ちこのホームページを立ち上げましたがこれは発信の一部です。多くの皆様とお会いし、沢山の勉強の機会をいただきました。皆さんの思いを政策として実現してみたいと思っています。登米市は今大きな変化の時だと感じており登米市の変わる力になりたいと思っています。
日頃のご支援に感謝し今後も一層のご支援を賜りますようお願いします。「皆さんと共に新しい時代を創る」「ともに支えあい・共に輝く素敵な登米市」になるようがんばりますのでどうぞ皆様の力をお貸しください。